らぶトモ 第50話 【かっこいいです】
「ほらよ。何やってんだよ、ペルーニャ。相変わらずドジだなお前」
「もう、うるさいな!バカにしないでよ」
「ほらよ、早く立てよ」
「う、うん・・・」
なんなのよ。手を差し伸べてくれるならもっと優しく言ってくれればいいのに。
「痛!」
「あ〜あ、膝、ゲガしてんじゃねえか」
「最悪〜」
「ほらよ」
「え?」
「え?じゃねえよ。膝、痛いんだろ?乗れよ」
「そ、そんな恥ずかしいことできないよ。肩だけ貸してくれれば」
「じゃあ貸してやるよ」
「う、体重乗せたら、痛い・・・」
「だから言ったのによ。ほらよ」
「・・・・・う」
「さっさとしろよ」
「じゃあ・・・」
うう、恥ずかしい。
「大人しくしてろよ」
なんだかんだ優しいんだよね・・・ダイーゴ。
「しかし重いなお前」
「ひっど!重くないし!デリカシーなし!彼女なし!」
もう!優しかったり、意地悪言ったり、なんなのよ!・・・わけわかんない!!
ペルーシャは、その苛立ちが【恋】とはまだ、気づいていない・・・。
「ふう・・・これでよし。今日もお兄さんと一緒に働けた。嬉しかったなあ〜」
「おい〜ペルシャ〜晩御飯だよ〜。店に降りてきなさ〜い」
「は〜い、今行くねお父さん」
うふふ。どんなに大胆なこと書いても、点字だから読まれてもバレにくい・・・。私の秘密の物語。
カウンターの内でちょっと滑っちゃって、大丈夫か?って手を貸してくれて。
滑った時にどこかに引っかかったみたいで、膝あたりのストッキングに穴ができちゃってて、
急にお姫様抱っこしてくれて椅子に座らせてくれた。
少し赤くなってたみたいで、冷やしてくれた。
重くないですか?って言ったら、ペルシャくらい軽いよって言ってくれた。
ちょっと安心。今頑張ってちょっぴりダイエットしてます秘密です。やっててよかった。
【ペルシャは軽すぎだよ。もう少しご飯食べような】
って言って、頭なでなでしてくれた。
健康を気遣ってくれたけど、複雑です。
この気持ちは、わかってます。
私は、ペルシャは、お兄さんに、恋・・・してます。
今日も読んでくださってありがとうございます。
また是非読んでください。
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