らぶトモ 第45話 【買い物に行ったよ】
新しい展開になります。
今日は奈々と買い物に来ている。俺たちの街の中心には、ショッピングモール的なのがあってそこでは大体のものが揃う便利なところだ。
「お兄ちゃんと買い物にいくの久しぶりだね」
「そうか、二人でって久しぶりか」
「あ、お兄ちゃん見てみてこの服可愛い♪」
「確かに、着てるか?」
「うん♪」
店員さんにお願いして、着替えルームへ入る奈々。ここのお店はドア式の着替えルームだ。
俺が知ってるのは、カーテン式の着替えルームだ。
漫画とかの定番、着替えたら顔だけ出して、ちょっと来て、とか言って付き添い相手だけにその姿を見せるとか、背中のファスナーが変に食い込んでしまって、ファスナーを直すかわりに、背中が見えちゃう的なイベントがあるな。
とか考えてるけど、実際はそんなことは起こらない。
「じゃーん!お待たせー!」
「おおー」
「お客様、すごくお似合いですよ」
店員さんが誉めに来るくらい似合うな。
「冬のオフショルダーは、ちょい見せがお洒落なんですよ。お客様はお胸が立派なのでしっかり胸の上で収まるので、イヤらしくないですし、背もあるのでかっこよさもプラスされて魅力が増しますね」
店員さんの説明の通りだな。冬に肩だしは防寒機能薄れると思いがちだが、素材が保温機能があってさほど寒くないらしい。
「百合子どうだった?」
「うーん、このオフショルの白はロボットみたいに見えるよ」
「そっかー。可愛いけど胸無いとねー」
「ひど!」
「あははは」
そうなのか...少し考えると確かに機動戦士のモビルスーツに似てるかもな。
「どうしようかな、買っちゃおうかな、お兄ちゃんどう思う?」
「似合うしいいんじゃないか?」
「そっかー」
「ご購入されますか?」
「他も見てからにしますね」
「はいかしこまりました」
あれ?買わないのか?謎だ。てっきり買うのかと思った。
「お兄ちゃん次見てみよう」
「おう」
奈々がいいなら気にしないでおこう。
それから、アクセサリー、靴、化粧品と周り、
同じ感じに繰り返した。「どう思う?」「そっかー」は、買うという返事ではないようだ。女子はこういうものなのだろうか。
ん?通路でなんか落としたのか?足下にお金が落ちてる。
「どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
落とし主は目にハンディキャップがあるらしく、ずっと目を閉じたままだ。
「本当にありがとうございます」
とても透き通るような声で聞き心地がいい。
「大事にね、気を付けて」
「はい。お手間おかけしました」
「お兄ちゃん、いい事したね」
「そうだな。なんか華奢な感じで苦労してそうな子だな」
「独りで来てるから、訓練はしてるんだね」
「そういうことだな」
俺たちは落とし主の子を見送り買い物を続けた。奈々は休憩なしにあっちこっち歩きまわって元気だ。俺はちょいと休憩したい。
「奈々、そろそろ昼にしないか?」
「うん!」
「なに食べたい?」
「アイスー」
「それは、デザートだ」
「ふにゅうダメか~。じゃあお魚~」
「了解、定食屋に行くか」
「オッケー」
「奈々は素直でいいな」
不意に頭を撫でてやった。
「お兄ちゃんそこ、オデコ」
「し、仕方ないだろ、背が低いんだから」
「はいお願いしまーす」
うう...少し前屈みになって頭ナデナデをしてくれと頼む奈々。ナデナデをしてやると、少し紅くなってじっとしている。
すると、胸に手を持ってきてぎゅっとグーを作ってナデナデされている。
なんちゅう可愛らしさ。こっちまで紅くなるぞ。ひ、人目がめっちゃ気になるのですぐ止めた。
「あ...」
ちょいとガッカリ顔の奈々だが、
「ありがとうお兄ちゃん」
と、満足したようだ。
妹よ。最高に可愛いぞ。
少し挑戦するお話になっていきます。
楽しんでもらえるように努めますよ!
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