らぶトモ 第44話 【寄り道したよ】
本日2本目の投稿です。
期末テストも終わって、開放的になった。
「今日は、テスト終了ということで、ちょっと寄り道していかないか?」
「賛成〜」
「構わんぞ」
「HEY大吾〜」
「おお太助なんだ?」
「どこかによって行くのですよね?それなら、MEのラーメン屋はいかがですか?」
「ふむ。また貴様は経営自慢か?」
「トゲトゲしいですね〜山縣泉水女史〜」
「「ふふふふ」」
2人とも目からビーム出してるように見える。本当にこの2人は仲悪いな。
「それで?どんなラーメン出すんだ?」
「よくぞ聞いてくれました。旨辛あんかけラーメンです。それと、流行りの魚粉つけ麺。
裏メニューで、激辛野菜炒め豚骨ね」
「最後のめちゃくちゃ濃そうだな」
「まあ先ずは食べてくださいまし〜」
「気が進まんが仕方あるまい。なぜ貴様が兄上の友なのか疑問でならん」
「お友達は自然になってるものだから、気が合うくらいが初めの理由なのかな?奈々と泉水ちゃんみたいに」
「まあそういうものもあるがな」
「ともかく、せっかくだから味わいに行こう」
「奈々楽しみだよ」
「勘違いするなよ。認めたわけではないからな」
「みんなで楽しく食べましょう」
「おいしいことを祈ろう」
迎えに来てくれた太助の運転手さんに連れられて、太助のラーメン屋に着いた。
「太助・・・が名前か」
「YES。ラーメン屋さんぽいでしょ?」
「いやどちらかといえば、日本酒のようだな」
「人の名前みたいな日本酒あるもんね」
「HEY店長〜。来ましたよ〜」
「あ、オーナー。今日は友達を連れて来てくれたんですかい?ありがとごうざいます」
「今日は、店長のおすすめをお願いします〜」
「へい!お任せください」
今日は店長さんのおすすめを食べることになっていたようだ。
「先ずは、山縣泉水女史へ。激辛野菜炒め豚骨で〜す」
「どれ、試してみるか。もし納得のいく味ではなかったら・・・ふむ。辛いが旨味もしっかり、
野菜の味も出てる。悔しいが認めよう」
「YES!良かったです」
「泉水ちゃんのラーメン美味しそうだね。辛そうだけど平気みたいだし。ちょっといい?
・・・・。うわああああ辛〜〜〜〜〜!!!水、水〜!!!なんでこれが平気なの?」
「そんなに騒ぐことか?兄上は辛いの苦手か?」
「お兄ちゃんはそんなでもないはずだけど、どれどれ?・・・・うひひひひ」
「奈々大丈夫か?辛すぎて笑ってるぞ」
「これすっごく辛いよ〜」
「しかし辛い中にも旨味はある。太助が進めるだけあるな」
「お褒めにあずかって光栄です〜」
「それでは魚粉つけ麺ですよ」
「・・・・。麺にスープが絡まって、深みのあるドロ系スープが後を引くぞ。これはマジでうまいぞ」
「大吾〜MEは嬉しい〜〜〜」
「おい、落ち着け。そして抱きつくな」
「旨辛あんかけラーメンだ〜いっただきま〜す」
「太助、これ見た目普通だな」
「YES!王道は外せませんね」
「貴様の割に普通とは・・・」
奈々は麺をすする時に、唇を尖らせちゅるちゅる音をさせて美味そうに食べた。
止まらないほどの旨さに、もう一杯を頼むか悩んでる様子だ。
「おい、太助。やめろそのナレーション」
「おっと失敬失敬〜」
「どうしたの?お兄ちゃん」
「いや、こいつの顳顬を無性にグリグリしたくなってな」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い」
「痛いと言ってる割に、顔が嬉しそうだな」
「「「ごちそうさま」」」
「ありがとうございました」
元気に見送ってくれた店長さん。太助もそのまま見送ってくれた。
帰りは太助の運転手さんが送ってくれた。
「ふうう。ラーメン食べて暑くなったね。は〜〜」
「そうだな。我もだ」
うぐ!
奈々が暑くて、制服のワイシャツの胸のところを摘んでパタパタと空気を服の中に送り込んでいる。
お、女の子のこういう行為はなんか照れる。
それに泉水ちゃんも同じことしてるし、泉水ちゃんは泉水ちゃんで、ちっちゃい子の行為に見えて和む。
「兄上は、誰でもいいのだな」
「え、いやその」
やべ、見てるのバレた!
「ん?なんの話?」
「いやいやなんでもない」
「ふふふ、そうだな、なんでもない」
「ああああ!もうすぐそうやって奈々だけわかんないやつ〜!!」
いかんぞ!奈々もドキドキだが、泉水ちゃんにまでドキドキはいかんぞ!!
あ、泉水ちゃんには、別のドキドキか・・・。恐怖の・・・。
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