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〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW  作者: にのみやみのに
学園生活編
43/139

らぶトモ 第40話 【我慢だよ】

寒い季節になりました。

木枯らしが強く吹いている秋と冬の間の季節。

耳も手も悴むのが苦手だ。


「おい奈々。いくらなんでもその格好は薄着じゃないか?」

「平気だよ~、奈々元気いっぱい!」


ほんとかな?今日は、天気予報で朝は10度を下回るって

言ってたし、夕方はもっと冷え込むって言ってたぞ。


「そんなに心配しなくて大丈夫!奈々は、元気溌剌だから!」

「すげえな。俺は寒くて着込んだのに」

「うふふふふー見直した?」

「そんなことないは、ない」

「ひどい~、溜めて、ない!って言った」

「さて、学校いくぞ」

「あ、待ってよー」


登校中に、声をかけてきたのは、


「おはよう、兄上、奈々」

「おはよう泉水ちゃん」

「おはよう」

「奈々よ、コートも無しに寒くないのか?」

「平気だよ」

「無断せぬようにな」

「心配してくれてありがとう」

「泉水ちゃんは、しっかり防寒具だな」

「コート、セーター、タイツと、女子高生冬の神器は完璧だ」

「まだ中学生じゃないか」

「中学高校一貫校なのだから、変わらんだろ」

「なんかお兄ちゃんと一緒に通ってるから、高校生になった

気分の時たまにあるよ」

「そうなのか?」

「わからんでもないな、進級しても行くところ変わらんからな」

「それもそうか」


たまたま自分の家の近くの学校が一貫校だったのは

正直ラッキーだ。

クラスの通ってるやつからの話だと、毎度毎度ラッシュに揉まれ

るのは、嫌になると言っていた。

確かに、通学の時間に苦労するのは1日過ごすモチベーションを

削がれそうだ。


「じゃあお兄ちゃん、また放課後ね」

「ああ、またな」


「行っちゃったね」

「ああ」

「泉水ちゃん~」

「おわ!急に抱きつくな」

「だって寒いのー」

「やはりやせ我慢だったか。まったく何故にコートも着ないのだ?」

「だって...コート着て、厚着して...太って見えるんだもん」

「では素足なのはなぜだ?」

「可愛さは、我慢って...女子力アップに欠かせない心構えって、今月号のルンルンに書いてあった」

「まだその雑誌を読んでおるのか」

「今の女子中学生高校生に人気の雑誌だよ?お兄ちゃんにもっと好きになってもらうのに必要だよー」

「戯けたことを。そのようなものに左右されていては、いくら兄上に好かれようとしても、失敗に繋がるのが落ちだぞ」

「でもでも、資料は多くあった方がよくない?」

「あればよいわけではなかろう?この季節に風邪を引いて、兄上に心配させる方がマイナスではないか?」

「それも一理ある...」

「今日も厚着したほうがよいと促されたのだろ?」

「うん」

「それこそ、ここで風邪をひいてみろ?呆れられるのは目に見えておるぞ」

「ううう、頑張ってるのに~」

「自分で頑張ってるって言うのと愚か者の所業だぞ」

「見も蓋もごさいません」

「それなら、明日から防寒具を用意するのだぞ」

「はーい」


うーん、大分言い過ぎたか?すごく落ち込んでいるな。

論破しすぎたな。

しかし、兄上が心配するのだから仕方なかろう。我がホローして

やらねば、奈々が暴走しかねん。

世話が焼ける...。


恋する女子は、体をはって、好きな人へアピールするのだ。

男冥利につきるけど、風邪はひかないでほしいよね。

最後まで読んでくださってありがとうございます。


是非

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