らぶトモ 第38話 【お友達だよ】
自宅警備って楽しいです
・・・・一ヶ月後。
--病院に俺たちはいた。--
「角田先生、内科内線0232をおとりください」
「二番診療室でお待ちください」
「注射室へお越し下さい」
「はい、いいでしょう。あれから気分はどうですか?」
「はい、凄く良いです」
「よかったですね木村さん」
「師長さん有り難うございます」
「これで今日は終わりです。今度はまた次の予約の時に」
「さ、行こうか奈々」
「うん!」
あの日倒れた奈々は、病院に運ばれ3時間後に目を覚ました。
「兄上、奈々が倒れたのは本当か?」
「うん、今先生が診てくれてるところ」
「そうか・・・大事ではないのだな?」
「そうみたい。今は疲れているだけだろうって言ってた」
「良かった・・・。兄上なんか落ち着いておるな」
「うん、なんかね・・・どんなことになっても、俺はもう奈々から離れないって決めたから・・・かな?」
「ではついに」
「ああ、伝えた」
「そうか・・・」
「木村さんのお兄さん、どうぞ」
「はい」
「今回の担当の角田です。木村さん、喜んでください」
「え?」
「妹さんに声をかけてあげてください」
「それ、まさか!」
「なんと!!?」
「奈々!!」
「奈々!」
奈々は、俺たち2人を見てこう言った・・・。
「2人とも・・・久しぶりだね・・・」
数日後、
「なあ、記憶がなかったときのこと本当に覚えてないのか?」
「うん全然。でも・・・」
「でも?」
「ううんなんでもない」
「あ、ずるいぞ、言いかけてやめるなんて」
「あははは」
「こら待て!」
こんなに走れるようになって。本当に元気になってよかった。
奈々はどんどん元気になっていく。
そして記憶がなかった頃の思い出は全然ないらしい。
本来は、日々が重なって行くたびに、記憶も整理されて記憶がなかった日々を忘れて行くはずなのだが、
一気に記憶が戻た影響なのか、眠っている時間に記憶が整理されてしまったと先生が言っていた。
「あ!!」
「あぶない奈々!!ぷぎゃああ」
「お兄ちゃんごめん・・・奈々のお尻重くなかった?」
「平気・・・でもまた大きくなったんじゃないか?」
「ひど!・・・・ねえお兄ちゃん・・・実はねひとつだけあるんだ・・・覚えてる事・・・」
「奈々?」
「お兄ちゃん今誰もいないよ?」
「ちょっと奈々」
「キスしてくれたら教えてあげる」
「あのな〜」
「早く〜」
「じゃあいいや」
「ええええ?ここは、お兄ちゃんがたじろいじゃうとこなのに〜!私が記憶ないときになんかあった?」
「ふ、ふ、ふ・・微笑ましいな」
「そうですね〜」
「げ!2人とも!なぜここに?」
「なぜ?それは愚問ですね〜 マイフレンド」
「キモいこと言うな」
「兄上もキモいやつに気に入られたな」
「キモいを連呼しないでください〜」
「あはは、お兄ちゃんのお友達は面白い人多いね」
「おいおい奈々。面白いに、私も入ってることになるぞ」
「入ってるよ」
「な、なんだと?」
「あはは」
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