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〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW  作者: にのみやみのに
学園生活編
30/139

らぶトモ 第28話 【コラボするよ】

昨日はお兄ちゃんの胸の中で眠った。奈々は泣きつかれてそのまま寝ちゃったみたいで、

起きたときはリビングのソフアに二人で寄り添ってた。

寝たあともお兄ちゃんは奈々のことなでなでしてくれてたみたいで、頭に手が乗ってた。


全然重くないし、このままでもいいかなって思ったけど、お兄ちゃんを困らせちゃったら謝りたかった。


「お兄ちゃん、起きて、朝だよ」

「うーん、お、奈々、おはよう」

「おはようお兄ちゃん」

「あの奈々昨日は」

「ごめんなさい」

「え?」

「奈々勝手に部屋も入って、勝手に本見つけて、勝手に怒って...自分勝手ばかり...だから、ごめんなさい」

「俺もごめん」

「お兄ちゃん...」

「じゃあ、これで仲直りだ」

「ありがとうお兄ちゃん」

「俺もだ」

「「あはは」」


しあわせな時間が、俺と奈々を包んでいた。


 その日の通学路で、奈々が


「お兄ちゃん、また一緒にデートしたいの・・・いい?」


 と、瞳をウルウルさせながら聞いてきた。

 俺は「ああ、いいぞ」と返事をした。頬を赤らめながら喜ぶ奈々。この妹まじで可愛いな。

 妹大好きコンテストで優勝できるな。


 それから日曜日・・・。


 俺たちは以前太助と来た電気街へ向かっていた。

 奈々は、【電気街でお買い物したいの】というのだ。奈々が電気街で買い物?なんだろう?

 聞いたのだが秘密・・・だそうだ。買うときにはバレるのだが、こういうのも可愛いな。


 さて、俺たちがいる街の電気街は、外国人観光客が訪れるほどの電気街だ。

 側道のほとんどを電気屋がひしめき合っていて、土日には歩行者天国の道も出来、いろいろなパフォーマンスを

 見ることが出来る・・・という説明も2回目か。あの時は、太助が経営するメイド喫茶に行った。大繁盛らしい。

 あいつ商才すげー。


 ストリートを歩いていると、奈々が俺の腕に手を絡めてきた。それはとても自然に行われた。


【うう、これじゃまるで・・・というか、完全に恋人同士じゃないか・・・】


「お兄ちゃんあれ見て、携帯ストラップが海老マヨだよ〜かわいい〜」


【うわ・・・密着した状態だと、やっぱりだいぶ見上げてるな〜。あれ?奈々身長伸びたか?】


「なにお兄ちゃん?」

「奈々お前、身長また伸びたか?」

「うん、2cm伸びた」

「やっぱり伸びたんだ・・・」


【しかも今日は、おめかししてるから、ヒール履いてる。かかとが5cm高い。

 180cmくらいに見える。俺との身長差は、40cm弱・・・とほほ】


「お兄ちゃん着いたよ」

「ああ、え?ここ?」


 奈々が連れてきてくれたお店は、コスプレ専門店だった。マジでここに入るの?


「嫌だった?」

「そんなことないけど。何故にここ?」

「お兄ちゃん好きでしょ?こういうとこ」

「き、嫌いじゃないけど・・・」

「じゃあ入ろうよ」


 奈々も緊張してるのか2人で階段を上がっているのだが、まだ恥ずかしさがあるので歩みが遅い。


「いらっしゃいませ〜。コスプレ専門店 コスプレステーションへ〜。中にはたくさんのコスプレがございまして、

 お気に入りのものを試着、撮影も承っております。是非ご利用ください。ごゆっくりお楽しみください」

「ありがとうございます」

「あの店員さん来てるやつ、戦艦コレクション、通称戦コレの戦艦ヤマトだよ。奈々は知らないか」

「うん知らない。でもあの格好可愛いね。頭に砲台がちっちゃく帽子みたいに付けてるんだね。戦艦ヤマトだから、

 もっと大きいのかと思ったよ」

「まあ普通はそう考えるよな。ヤマトってデカイからな」


 それにしてもあの店員さんどっかで見たことあるかも。なんか泉水ちゃんにそっくり・・・。でもまさかね。

 泉水ちゃん今日は、親戚の集まりで、軽井沢だっていてたし。空似だよね。


 なんか奈々あの子のこと気にしてるみたいだけど、あのコスプレしたいのかな?

 後で聞いてみよう。


「HRYお客様、よろしかったら試着されては如何ですか?」

「え?いいんですか?」

「YESYES、もちろんで〜す」

「お兄ちゃんいい?」

「ああ、試してみなよ」

「ありがとう!じゃあどれがいいかな〜」


 奈々ご機嫌だな。意外とこういうの好きなのかもな。

 俺はこっち系は結構好きだし、奈々も好きになってくれたら、より楽しいだろうな。

 一緒に電気街に来て、コスプレして、メイド喫茶行って・・・。理想と現実は違うからな〜。


 しかし、さっきのコスプレしてる店員の男の人、どっかで見たことあるな。

 話し方とか見た目とか・・・。

 顔だけ黄金騎士の被り物してるから顔はわからないけど、スッゲー似てる。

 だが、あいつ今日は、軽井沢で商談に行くって言ってたら、いるわけないよな。

 他人の空似だろう。


「ザッと店内を見渡してみると、様々なコスチュームが展示販売されている。

    メイド服はもちろんのこと、モビルスーツアニメの軍服、人気美少女ゲームの

    制服や水着、中にはボイスチェンジャー付きマスク、金や銀をあしらったもの、

    定番のセーラー服、スカートが短いもの、長いもの。

    プロレスラーのマスク、薬のマスコットキャラ、全身タイツなどなど。

    見ているだけで、その系統が大好きな人にはたまらない聖地的お店だ」


「お連れ様。試着が終わりました、如何でしょう?」

「じゃ〜んどう?」

「うう!」


 カーテンを勢いよく開けた奈々は、見事なメイドさんだった。ボリューム満点の2つの膨らみが

 盛り上がるように作られていて、露出も十分。メイド服って基本こんな作りだっけ?太助の店のメイドさんも

 こんな感じの胸の強調だったな。

 しかしかわいらしい。

 スカートも短い、奈々の足をより長く引き立たせている。

 この衣装もオーバーニーソックスだ。

 なんという破壊力だ!


「お客様。お連れ様があまりにもかわいすぎて言葉もでないようです」

「えへへへ、お兄ちゃんそんなに見たら恥ずかしいよ・・・」

「奈々・・・かわいいぞ」

「ありがとうお兄ちゃん」


 いくつかコスプレして、写真を撮って、俺は、海賊王の船長をやらされた。

 一通り満足いくまでコスプレをして、俺たちは電気街へ戻った。


「ごめんねお兄ちゃん、買ってもらっちゃって」

「いや大丈夫心配すんな。奈々すごく気に入ってたじゃないか。意外だったよ。

 (ううう、こづかいがすっからかんだ)」

「えへへ〜!・・・ふにゅうううう!・・・えふふふふ」

「奈々?」


 めっちゃ密着してくるぞ!うう、照れる。


「だってこの衣装も買ってもらって、二人で歩くなんて夢見たい〜。これお家で着るからね」

「マジか?」

「もちろんだよ。あ、そうだせっかくのメイド服だもん」


 急に走り出し、目の前の奈々がくるっとこちらを見た。


「ご主人様、奈々はご主人様に仕えるメイドです。よろしくお願いします」

「奈々・・・」


 奈々は、スカートの裾を指先で、ちょんとつまみ、軽く会釈をしたまま膝を交差してみせた。


 【あ、あれ?・・・この鼓動・・・俺・・・なんだか・・・奈々を見てたら・・・】



「そして奈々を陰ながら見守る、美少女 泉水の姿があった」

「大吾を観察する、親友の姿もあった。おやおや〜、軽井沢のお仕事はどうしたのですか?」

「貴様こそ、私の親戚と商談ではなかったのか?」

「やることはやってますからご心配なく」

「こちらも同じだ。抜かりはない」

「やりますね」

「貴様もな」


 俺たちを見守る、泉水と太助がいたのだった。

 一体どこにいたのだろうか・・・。




コスプレ大好きです。


今回も読んでくださりありがとうございます。

是非ブクマ、評価のほど、よろしくお願いします。

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