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〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW  作者: にのみやみのに
学園生活編
28/139

らぶトモ 第26話 【見つけたぞ】

 霧ヶ峰先輩の家庭教師の甲斐もあり?実力テストが行われた時は中の上の順位まで上がった。

 少し勉強できて嬉しい。

 その後は先輩もしつこくしてくることはなかった。

 でも廊下や食堂などで話しかけられるようになった。奈々もいつまでもツンツンしないで、

 話せるようになっていた。

 怪我の功名とはこのことか?


 数日平和な日々が続いていた。


ーー自宅リビング


 朝食の時間に、電話がかかって来た。


「うん、大丈夫だよ。父さん達もあまり仕事仕事で根詰めないように。

 うん・・・今月もだいぶ節約しただろ?

 え?いつでもお嫁さんになれる? 男の俺になにいってんの?」


 父さん達とは、両親とも一緒に仕事をしているからだ。

 2人は今出張で、海外から電話をして来ているのだ。

 リビング外から奈々の声がする。


【お兄ちゃん〜、遅刻しちゃうよ〜】

「あ、奈々が呼んでるから、もういくよ、ああ、じゃあね」


 急いで玄関へ。

 奈々と一緒に出かけた。


「お父さんも、お母さんも、元気だった?」

「ああ、元気すぎるくらいだった。気になるなら電話出れば良かったのに」

「朝に電話するなんてタイミング悪いよ〜。朝の支度で忙しいんだから」

「そんなにやることあるか?」

「女の子にはいろいろあるの〜」

「いろいろね〜」


 おいおい、いつも出かけるぎりぎりまで寝てる人が何をいう?

 そんなだから、電話に出る時間がなかったでしょ?

っていうのは当然口には出さない。


「奈々ちゃんおはよう〜」

「あ、あずあずおはよう」

「おっは、奈々っち」

「ちーちゃんおっは」


 奈々のクラスメイトのあずさちゃんと千早ちはやちゃんだ。

 通学路でたまに会う。会えばもちろん一緒に登校だ。


「奈々ちゃん今日もお兄さんと登校だね。仲良しでいいな〜。私のお兄ちゃんと全然違うよ」

「ほんと、奈々っちのお兄さんは影は薄いけどいいよね。うちの3人兄貴達と交換してほしいよまったく」


 この2人にも兄がいるのだ。

 梓ちゃんは2人兄妹。うちと同じ。千早ちゃんは3人も兄がいるそうだ。長女だけど、末っ子。

 

「えへへ〜、そうだよ〜、お兄ちゃんは影は薄いけど、奈々とお兄ちゃんは世界一仲良し兄妹だよ〜」


 おい奈々さん、影が薄いって妹のあなたが言ってはいけませんよ。

 そこはフォローするのが妹の勤めじゃないのかね?


「お兄さん、奈々ちゃんいつもクラスでお兄さんのことばっかり話すから、どんな人かなって思って、

 はじめは、お兄さんのクラスに覗きにいったりしてたんですよ」

「そうそう。今まで暗そうなイメージだったけど、最近雰囲気柔らかくなっていい感じ」

「私たちのクラスでもお兄さんの評判いいですよ」


 俺が下級生の話題に出てる?クラスじゃ根クラで通ってるのに・・・。素晴らしいイメチェン!!


「なあなあ、今日宿題やってきた?」

「ばっちり〜」

「みんなで答え合わせしよう〜」


 宿題の話になったとたん、3人娘の感心が俺から逸れた。ま、いいけどね・・・でもちょっと寂しい・・・。


 それから放課後、


「ただいま〜・・・っていっても、誰もいな〜い」


【ごめん奈々。今日太助が放課後用があるからって、つきあわないといけないんだ。

 晩飯は、なにか買って食べてくれるかい?】


「太助さんの用ってなんだろ? それに〜・・・泉水ちゃんも」


【あ〜すまんな。今日は、兼ねてから【どんだけタウンのプリン】を食しにいくのだ。

 え?付いてくる?それは遠慮してほしい。制限無しで食すのだ。理解してくれ】


「最近できたショッピングモールに行くなら連れてってほしかったなあ。

 どんだけタウンのプリンって超有名だし。

 制限無しで食べに行くって・・・いずみちゃんの体に入る場所あるのかな?

 あ〜あ〜つまんな〜い!今日何しようかな・・・宿題もないし・・・あ、そう・・・だ」


 お兄ちゃんの部屋に久しぶりに入っちゃおうかな・・・。


「お邪魔しま〜す。うわ〜久しぶりで・・・緊張する。

 お兄ちゃんのベッド・・・小さい時は2人でここで寝たよね。

 とおお!ベッドへダイブ!!」


 中学上がってから、お兄ちゃんのベッドに横になるの久々。

 なんか狭く感じるな〜。それだけ奈々大きくなったんだね〜。


 ふにゅう・・・お兄ちゃんの匂いだ・・・えい、毛布被っちゃえ!あ、制服シワになっちゃう・・・

 ま、いっか・・・


【ほんと、奈々っちのお兄さんは影は薄いけどいいよね。うちの3人兄貴達と交換してほしいよまったく」

【奈々ちゃん今日もお兄さんと登校だね。仲良しでいいな〜。私のお兄ちゃんと全然違うよ】


「そうだよ〜。お兄ちゃんは優しいんだよ〜。今頃気づいても遅いんだよ〜。

 もうお兄ちゃんは、奈々の予約済みなんだから〜・・・」

      

 お兄ちゃん・・・好き・・・


 「うきゃう!あたしお兄ちゃんのベッドでなにやってんだろ?

  いいかげんにしないと、制服シワになっちゃうよ!」


 ん?なんだろ?枕の下に何かある・・・。

 でも勝手に見たら怒られるよね?

 う〜〜〜気になるよ・・・。

 ちょっとだけ・・・。


 なんだろこれ?見るからに怪しいなあ。

 マジックで、秘境探索資料って書いてある。

 お兄ちゃん洞窟とかオーパーツとか好きだったっけ?


 思い切って開いてみよう!


 なにこれ〜〜〜!?


 奈々、久々に大声出しちゃったよ!


 それにしてもこの本・・・。【ぷちむね100選 ロリロリぺったん】

 どのページも、胸が小さい子ばっかり!

 お兄ちゃん胸が小さい子が好きなんだ!

 泉水ちゃんも、お兄ちゃんは胸が大きい子が好きだって言ってたのに!

 奈々に嘘付いたの?

 お兄ちゃん、本当は奈々のこと嫌いなの?

 どんな顔してこの雑誌見てるの?

 

 ちょっと悲しい気持ちになったけど・・・だんだん・・・。

 なんかムカムカしてきたよ〜?そうだ!いい事思いついた〜!


 お兄ちゃんには、もっと奈々を意識してもらえるようにしなきゃ!!

 覚悟しろ!お兄ちゃん!!



最後まで読んでくださってありがとございます。


また次回もよろしくお願いします。

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