挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW 作者:にのみやみのに
しおりの位置情報を変更しました
エラーが発生しました

ブックマークしました。

設定

更新通知 0/400

設定を保存しました
エラーが発生しました

カテゴリ

ブックマークへ

以下のブックマークを解除します。
よろしければ[解除]を押してください。

ブックマークを解除しました。

22/41

らぶトモ 第20話 【天空寺式障害物競走】

女の子が一生懸命になるときは、好きな人の為って理由が
いつも上位ですね。

ブクマ、評価してくださりありがとうございます。
淹れたてのコーヒーを飲んでたときだったので、
熱々が喉を通りました。
 「始まりました大吾争奪!天空寺式障害物競走。
  実況担当は、天空寺家の侍女長、天空寺澪てんくうじれい様付きのナターシャ。
  解説は、今回の商品、木村大吾さんをお招きしています」
「よろしくお願いします、あの商品とか言わないでください」
「ところで大吾さんは、どちらが優勢とお考えですか?」
「えっとですね。やはりここは天空寺先輩が有利なのではないでしょうか。
 この勝負の主催でもありますし、その点を考えれば自然ではないでしょうか。
 しかし、奈々も勝機が無い訳ではありません。彼女は中学生にして運動能力は高校生並みです。
 頑張ってほしいですね」

 ついノリノリでやってしまった。
 流されやすい性格だな俺は。

「さて、両名入場のお時間です。まずは、天空寺澪選手からの登場です」

 パン!パン!パン!と、3つのスポットライドが、彼女を照らす。
 特設会場のここ天空寺家の敷地に、アメリカンプロレスに似たド派手な装飾がされていた。

「おお、なんと澪選手のユニフォームは、この日にために作ったユニフォームなのでしょう。
 とっても可愛らしくそしてエレガント!それでいて動きやすそうなデザインです。
 女性用の軍服を模したような作りなのですが、頭には帽子の代わりに、小さめのリボンが髪留めとしてあり、
 裾の短いブレザー、そしてスカートはチェックの緑と黄色で彩られています。もちろんギャザーも付いています」
「先輩、めっちゃ可愛い」

【お兄ちゃんのバカあああ!】

「は!!あ、あれ?今奈々の鬼の形相が浮かんだ・・・怖かった」
「あ〜っと次は、木村奈々選手の入場です」

 音楽がボクシング映画の曲に似てるな。あの映画は這い上がる根性の美しい表現が素晴らしい。

「なんとなんと!奈々選手も可愛らしいユニフォームで登場です」
「あ、あれは!!」
「お?大吾さん、あのユニフォームをご存知なのですか?」
「あ、い、いやその・・・」
「大吾さんが黙ってしまったので、解説させていただきますと、ボディの部分はぱっと見はバニーガールのような
 作りなっていますが、肩ひもの部分にレース紐が施してあります。なんというお胸の強調!目のやり場に困ります。
 そして腰から下の部分は、レオタードのような作りで、腰骨から背中にかけてフリルが付いています。
 これは男心をくすぐりますね」

 奈々も先輩もお互いのユニフォームを見て何か言ってる。

「ふん、未来の妹よ。なかなか可愛いユニフォームではないか。まさかそこまで力が入っているとは予想外だった」
「未来の妹じゃないし! あなたこそ、お兄ちゃんに気に入られようと必死なのね。そんなイヤラシイユニフォーム
 だなんて」
「それはお前も同じだろう?」
「当たり前じゃない!奈々はお兄ちゃんが大好きなんだら、お兄ちゃんに喜んでもらえるなら、どんなことだって
 挑戦するんだから!それにあなたは知らないでしょうね。
 この衣装は、お兄ちゃんの引き出しの中にあった、アイドルゲームのトレーディングカードの中から厳選して 
 作った特注品なんだから!」
「お前の大吾への愛はよくわかった。だが早く認めるのだな。妹は兄と結婚できないことな!」
「わ〜わ〜聞こえな〜い!
「往生際が悪いな」
「喧しい!!」
「「うぬぬぬぬ」」

 睨み合いながら一歩も引かない2人。
 なんとか仲良くなって欲しいのだが。

「それではそろそろ時間です。両名がスタートラインに着きます」

「位置について用意!」【バ〜ン!】とスタートのピストルが鳴った。

 ほぼ同時に2人がスタートする。
 どちらが優勢かなんて全然わからない。

「さあやってまいりました第一の障害物、綱渡りだ〜!」
「落ちたら、泥水が待ってるぞ!」

 いくら水だからって勢いよく落ちたら痛いだろうな。

「簡単だな。こんな子供だまし程度の障害物では私は止められんぞ!そいやそいや!」
「おおこれはすごい〜!すいすい渡っていきます」

【ドゴーン!】
 バレーボールが先輩の前を通りすぎた。

「な、なに?」
「あ〜っと、やはりただの綱渡りではなかった〜!ピッチングマシーンを改造した、バレーボールマシーンで
 2人の選手にバレーボールが襲い掛かります」
「ふえええ、あんなのに当たったらすぐ落っこちちゃうよ〜それにすごく痛そう」

 2人に容赦無くバレーボールが降り注ぐ!

「あ、先輩すごい!」
「保、は、よ、とう!」

 飛んでくるバレーボールを物ともせずに、柔らかい体をくねらせ避けている!

「はは、この程度で私の歩みは止められん!」
「奈々も頑張って追いつかないと!でも、なかなか前に行けない〜!」

「奈々選手苦戦しています!2人にどのような差があるのでしょうか?あ、そうか!」
「え?わかるんですか?」
「ご覧ください!澪選手は当たるギリギリでボールと避けられるのに対して、奈々選手はあのFカップの胸の
 突出してる分、大きく避けないといけません。それに避けた時に揺れる胸が仇となり、バランスも崩れがちです」
「こんなところであのFカップが敵にまわるなんて・・・奈々頑張れ!!」

 奈々より先に綱を渡りきった先輩が先に進まず奈々を見ていた。

「なんなんだろうな。ボールを見事にかわしながら綱を渡りきっているのは私なのに、勝っている気分にならん」
「ふええん、胸が邪魔に感じること初めてだよ〜!」

 奈々のFカップが揺れるたびに、ついつい目がそっちにいっちゃう・・・兄として示しがつかない・・・けど、
 見ちゃう俺・・・ああ、葛藤する〜!!

「なんとか無事に渡りきった奈々選手。2人ともバランスの取り方は完璧でしたね。落ちずに渡り切りました」
「は!私はなんと愚かな!あいつが渡りきるまで観戦してしまった!」

 先輩・・・あの人、おバカだな。

「さあ次の障害物は、網くぐりです」
「網くぐりは大人でも結構難しいよね」

 2人とも一気に網の中に突入した!そこでまたしても、

「あ〜と!ここでも胸の大きさで差が出てしまう!」
「先輩のスレンダーな体系が低い姿勢でも胸が重力に左右されることがないから地面すれすれの体制でも、
 どんどん先に進めるんだ!」
「ふみゅーーー痛いよ〜」
「あ〜これは不運です!あの大きな胸が地面に何度も擦れる!それが摩擦となり進む事を許してくれません!」
「擦れて痛いし、前にも進みずらいよ〜」
「ふふ、せいぜいモガイていろ!この勝負勝った!」

 天空寺澪選手が、最後の障害物にたどり着いた。

「最後の障害物は借り物か、どれどれ、問題は?なに?【中途半端な外国人かぶれの髪の毛】
 むちゃぶりにもほどがある!ていうか、この会場にそんなやつ・・・」

「は、はあ、はあ、やっと追いついた。あれ?あの人なんか探してる?チャンスかも!
 今のうちに奈々も・・・ええ?これどこにあるの?テレホンカードを探せ?
 そんなこと言われても、今時持ってる人・・・」

「「いた〜〜〜!!」」

 先輩が指をさした方を見ると、観客席にいたのは太助だった。
 なぜここに?いや、今はそれを考えたら負けなような気がする。あとで聞こう。

 そしてなぜか俺の方を指差すのは奈々だった。

 2人とも目的を達するべく、借り物を取りに向かう。

「お、おい貴様!・・・すまん頼み事を引き受けてくれまいか?」
「おう!MEに頼み事なんて光栄ですね〜」
「貴様の髪の毛を一本くれ!」

「テレホンカード持ってる率が高いのは、お兄ちゃんしかいなよね!趣味だし」

 奈々が勢いよく走り寄ってきた。

「奈々?どうしたんだ?」
「お兄ちゃんアニメのキャラクターテレカ持ってる?」
「え?何それ?知らないな〜」
「お兄ちゃん隠さないでお財布見せて!!」
「は、はい」

 断れずに渡す。

「やっぱりね〜!お兄ちゃんの机の引き出しに、可愛いイラストあったからね〜。
 お兄ちゃんの属性知っててよかったよ」
「ちょ、お前!なぜそれを!趣味はバレてたけど、物の置き場までは知らないはず!」
「お兄ちゃん、奈々はなんでも知ってるよ。有り難うねお兄ちゃん!!」
「このタイミングで大吾さんの趣味がこの場の全員に知られることになりました!さすが妹さんです」
「ああ・・・死にたい・・・」

「さあ、どっちが先にゴールするのか〜!・・・・ゴール〜!!」

 2人がほぼ同時にゴール。写真判定を待っている。

「ほとんど同時か・・・」
「どっちが勝ったの?」

「只今写真判定中ですしばらくお待ちください」

「うういったいどっちが勝ったんだ?俺の運命コレで決まっちゃうの?」

「未来の妹、なかなかやるではないか」
「そっちこそ。だから、未来の妹じゃないから!」

 この場の全員が固唾を飲んで待っている。
 そして、

「さ、結果がでました!勝者は木村奈々〜!!」

「やった〜〜!!」
「な、なに?どういうことだ?」
「こちらをご覧ください!」
「「ああ〜!!」」

「実況の私が説明させていただきます。ご覧いただいてる通り、奈々さんの見事なお胸が澪様より数ミリ速く
 ゴールラインに到達していたのです!!」
「なんという負け方・・・」

 先輩がガクッと跪く。

「やった〜Fカップが役に立ったよ〜〜!」
「なんかコメントしづらいよ・・・」

「あ〜はははは」

 先輩はとても爽やかに天を仰いで笑っている。

「天空寺さん?」
「あ〜負けた負けた。残念だ。私も奈々同様にしておけばよかった」

 先輩は襟元に手を突っ込んでスルッと何か取り出した。

「それ、サラシ?」

 奈々が目をパチクリさせて驚いている。
 俺も同じように驚いた。奈々と同じくらい・・・いやそれ以上に大きな胸がユニフォームを押し上げる。

「このサラシでいつもは動きやすく胸を押し込めていたのだ」
「もったいない」
「お兄ちゃん!!」
「あ、ごめんつい」
「ぷ、あはははは」

 みんな気が抜けて、もう勝負もどうでもいいような感じで笑いあった。
 少なくても、俺たちに友情が芽生えたのだった。
 そして遠くの観客席では、

「大吾、良かったですね」
「また貴様か」
「あらまあ、山縣泉水女史ではないですか。いつから?」
「初めからずっと見とった。奈々を鍛えたのは私だからな」
「優しいですね〜」
「ふん。貴様こそ兄上のためであろう?」

 2人とも見合ってその後は何も話さず去っていった。

 こうして、先輩と奈々の対決は終わった。俺は結婚しなくてすんだ。良かった良かった。
 あとの大人の事情関係は大変みたいだったけど。

 みんなお久しぶり太助ですよ。
 というわけで、今回のお話はここまで。奈々ちゃんピンチだったね〜。でも勝ててよかったよ。
 MEも最悪の場合、大吾を助けようと思ってたけどね。
 え?MEがどこに居たかって? バレーボールで遊んでましたよ。気付きました?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 数日後、奈々に手紙が届きました。

【奈々、久しぶり。大吾は元気か?私はオクラホマで経済学と天空寺流武術の修練を積んでいる。
 奈々との対決は本当に楽しかった。私と対等にぶつかってきたのは奈々だけだったからな。
 それに大吾を思う奈々の気持ちも強く感じた。一旦私は引くとしよう。だが私はあきらめた訳じゃないぞ】

「うそ〜、あきらめ悪いな〜」

【奈々、今凄い嫌そうな顔したろ?】

「ええ?どっかで見てるの?」

【私の大吾への思いは本当だ。私を助けてくれた大吾。保健室まで背負ってくれた時の真剣な顔。
 数多くいる男性の中で、大吾にだけ私はときめいたのだ。
 簡単に忘れる事は出来ん。恋とは不思議なものだな。私をさらに強くしてくれた。
 今度帰国した時、また強くなった姿を見せられると思う。期待しててくれ】

「べつにいいのに〜」

【それから奈々、お前は私の初めての親友であり、恋のライバルだ。これからもよろしくな。
 あ、そうそう、大吾って結構あれなんだな】

「そうそうそうなんだよね〜。隠したつもりなんだろうけどバレバレだよ〜。
 でもそんなお兄ちゃんも奈々大好きだもん」

「お〜い奈々〜晩飯できたぞ〜」
「は〜い」

 あ、そうそうあれからお兄ちゃんと仲直りできたんだ〜。澪さんのおかげなのかな?
 でも本人にはぜったいい〜わないもん。お兄ちゃんは奈々のお兄ちゃんだもん!

最後まで読んでくださってありがとうございます。

よろしければブクマ、評価をポチッっとお願いいたします。
大変励みになっております。
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ