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〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW  作者: にのみやみのに
学園生活編
18/139

らぶトモ 第16話 【ぷんぷんしちゃう】

御礼申し上げます。

ブックマークが増えておりまする!!


本当にありがとうございます。感謝の気持ちをお贈りさせていただきます。

本日2回目の投稿です。


楽しんでくださると嬉しいです。



「では、気合いと根性で帰りのロングホームルームを終了してやろう!それから木村〜!!」

「はい?」

「そこのOHPスクリーンシートを理科準備室へ持っていってくれ!」

「え?社会科準備室じゃないんですか?・・・ってそれより、なんで俺?」

「今日はインフルエンザで委員長が休みだろ?その代わりだ」

「でも俺これから晩飯作らないといけないんで」

「じゃあ頼んだぞ!!は〜はははは」

「ちょっと人の話聞いてくださいよ!!」


 豪快なドアの音を響かせて、筋肉マッチョサイエンティストの角田が教室を出て行った。

 あの先生は俺を目の敵に見ているのではないだろうか。


「こんなに大きいの俺1人なんて無理だよ。しかも資料の段ボールもあるし・・・あ、そうだ」

「HEY大吾〜」

「おおいいとこに来た、太助呼ぼうと思ってたんだ。お前も一緒に・・・」

「OH〜、そりーそりー髪ソーリ〜。今日は急ぎの用があってこれでグッバイね〜」

「おい、そんな都合良く用事が出来るか〜!!こら待て!・・・行っちゃった・・・ちきしょー」


 結局1人で何往復もすることになった。太助め!明日会ったら覚えてろよ!


「うう、重い〜。こんなの1人じゃ無理だよ〜。理科準備室なんて、うちの教室から一番遠いじゃないか。

 ぜったい嫌がらせとしか思えない〜・・・あ、あああ、バランスが〜〜ああ!!そこの人避けて〜!!」


 まずい!このままだとあの女性との頭に当たっちゃう!くそ〜堪えられない!!


「おっと!」

「え?」


 パシ!っと簡単にOHPスクリーンシートを受け止めた。マジで?


「お前、大丈夫か?」


 その娘は菜々くらいの身長、細身で綺麗な目鼻立ちをしていた。

 初めて見た。ちょっと緊張する。


「あ、はい、すみません本当にすみません。怪我とかないですか?」

「ああ、大丈夫だ。お前は?」

「俺は平気です。あのありがとうございます。じゃあ俺はこれで」

「スクリーンを持っていくには1人では大変だろ?」

「そうですね」

「私が手伝ってやろうか?」

「え?あ、いいえそんなこと頼めませんよ」

「2人なら楽だろ?それに私の方が力持ちだ」

「う〜ん・・・っていうか、女の子に手伝わせたらなんか・・・ね」

「遠慮しなくていいんだぞ」

「気持ちは嬉しいけど、助けてもらったのだけで十分です。

 さっきも言いましたけど、女の子に手伝ってもらうのはちょっと気が引けるから」

「ほう、その心意気大したものだな。見た目の小ささと違って」

「さりげなくディスられてる気が・・・」

「あ、いやなんでもない。じゃあ、お前の気持ちを汲んで、ここは引くとしよう。気をつけろよ。

 お前名前は?」

「木村大吾です」

「クラスは?」

「一年F組です」

「一年か・・・その名、覚えておこう!じゃあな」

「有り難うございました・・・あの・・・名前聞くだけなのね・・・」


 自分の名前は名乗らずに立ち去る謎の女生徒。言動がものすごく上からだけど助けてもらったから気に

 しないでおこう。

 学校だし、またどっかで会うかもしれないし。


「それより、早く帰らないと奈々がお腹空かせてるよ〜」


「木村大吾・・・ふふ」


 廊下の角から女生徒が微笑を浮かべていた。


ーー木村家ーー


 時間はかかったが、なんとか事を済ませてすぐに晩御飯を作った。


「奈々〜晩飯できたぞ〜」

「は〜い♫ご飯ご飯」

「ではでは」

「いっただっきま〜す。・・・・ふにゅ〜今日も相変わらず美味しいな〜」

「ありがとな」

「ところでお兄ちゃん、今日遅かったけど何してたの?

 最近菜々もお友達に呼ばれることが多いから一緒に帰る機会減っちゃったね」

「それがさ、筋肉マッチョの角田がさ、OHPスクリーンを片付けろって言ってさ、しかも1人で」

「うわ〜それひどいね」

「それで運んでる最中に、人にぶつかりそうになっちゃって」

「危ないね」

「その時さ、助けてくれた人がいてさ」

「どんな人?」

「それが女の子なんだよ」

「む!」

「タイミングよくパシッと受け止めてくれたから良かったものの、ぶつかってたら大怪我だよ。

 しかもその子片手だよ!?」

「ふ〜ん」

「それでさ、その子奈々と同じくらいの背丈でさ」

「そうなんだ〜」

「スラッとして、きりっとしててさ」

「あ、ああ〜そうおおお」

「なんか、かっこいいって感じなんだよ」

「あっそ!」


 さっきから急に奈々の受け答えが冷たいんだが・・・。


「奈々?」

「お兄ちゃん、その子のこと好きなの?」

「は?なんでそうなる?」

「だって、すごく嬉しそうに話すし。どうせ奈々はスラッとしてないし、

 ただの巨乳で、きりっとしてませんよ!?それがなにか?」

「おい、ど「お兄ちゃんは、その子といると楽しいんでしょ?楽しいよね、そりゃそうだよね、

 お兄ちゃんのピンチに助けてくれたヒーローだもんね〜、あ〜奈々もうお腹いっぱい。

 部屋に戻ろう〜っと!ごちそうさまでした〜! あはははは」

「ちょっ、奈々なんなんだ?いったい」

「お兄ちゃんの甲斐性無しバカ〜!」


 筋肉マッチョサイエンティスト角田みたいにリビングのドアを開閉して部屋へ行ってしまった。


「奈々・・・甲斐性無しバカって・・・ヒドい。しかしなんなんだ?なんで怒ってんだよ?」


 結局その夜菜々は、風呂に入った時以外は部屋から出てこなかった。

 もしかしてこれって反抗期ってやつ?

 兄としてどうしたらいいかわかんないんですけど・・・。


如何でしたでしょうか。


よろしければブクマ、評価などよろしくお願いいたします。

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