らぶトモ 第12話 【大吾の好きな場所】
ちょっと憧れます。
最後の方少し修正しました。
太助に連れられて電気街へやってきた。
にぎわう町並み、店頭販売の声、行き交う人々の声など、外国人も多い電気街。
「大吾、お迎えに上がりましたよ〜。奈々ちゃん、ちょっと大吾お兄ちゃん借りますね〜」
とやってきた太助は高級車に運転手付きだった。
プライベートで運転手付きの車で登場するのは、太助ぐらいなものだ。
友達になった当初からうちに遊びに来るときにだいたい車で来ていた。
たまにバイクの後ろに乗って来たりもした。
「大吾にたくさんの車やバイクを見せたのは、ドライブに誘いたかったのですよ。少しでも【うわ〜】とか
【いいな〜】とか行ってくれれば「じゃあドライブ行きますか?」って言えたのですけどね〜。
まあ淡白な態度でしたよ。フレンドとして悲しいですね〜」
って女子か!!
「ここはいつもにぎわってるな〜」
「おお、【働くのは負け!】とか書いてあるTシャツ着てる人いますよ!では私も!」
「ところで何やってんだ?」
「大吾見てください! チューリップハット、下駄、バンダナ、ジーンズ!いかがですか?
パーフェクトですね〜」
「なんて格好してんだ?」
「おう大吾、これは電気街の正式なユニフォームですよ〜。見てくださいほらあそこ!」
見ると、確かに同じ格好をした奴らが歩いていたが・・・。
数少ないし!!
「だって大吾これ見てください」
「なんだこれ? 電気街でこれを着よう? 1960年発行!
おい!!これ古すぎだろ!」
電車で數十分のここ電気街は、昔から測道のほとんどを電気屋が何十年もやっている。
土日には歩行者天国の道も出来、いろいろなパフォーマンスを見ることが出来る。
俺はアニメやゲームが好きで1人で電車に乗れるようになってからは、たまに遊びに来ていた。
奈々には俺の趣味はバレてるけど、一緒に電気街にきたのは小さい時きたきりだ。
「へい大吾きましたよ〜」
「・・・ここは」
「おかえりなさいませ、ご主人様〜」
「おい太助お前何故ここに?」
「ここのお店 コス・プレールはですね〜。僕のお店なんですよ〜」
「は〜〜〜?お前の店?」
「どうだ〜い? 派手にせず、シンプルにお屋敷の食堂を模した内装。多くのご主人様に対応するために、
メイドの分類は様々だけど、僕が取り入れているのは、ヴィクトリア王朝時代のものだね。
多く取り入れているのは、パーラーメイドだね。
基本は給仕、接客担当のメイドだね。
当時も、来客対応のメイドだけあって、容姿を重要視されていたらしいんだよ。
そこで僕は、大吾好みのメイドたち集めたのさ!」
「ちょっと待て〜!!俺好みってなんだよ?」
「ご覧なさいな! 店に入った時に対応した彼女。名前は、ななみくんだよ」
「ぶ!!ななみさん?おいお前な〜」
「おや、気づいたかい?そうなんだよ。彼女は、君の妹にものすごく似てるだろう?
出迎えてくれた店員さんは、どっかのアニメの衣装なのか、かわいいメイド服を着た女の子で、
眼鏡をきらっとさせている。顔もちょっと奈々に似ているような・・。可愛くて見とれてしまう。
そして注目すべきは、奈々に負けず劣らずのはち切れんばかりのお胸!!ツインテールも奈々と一緒だし。
別に俺は、制服趣味や眼鏡属性、ツインテール趣味があるとは思っていないが、
男の性なのか、ちょっと・・・嬉しかったりする。
「どうだい大吾?」
「うう!」
悔しいが見事なメイドさんだった。
ボリューム満点の2つの膨らみの部分が盛り上がるように作られていて、ちょっとある露出も十分。
胸元の赤いリボンがポイントで、かわいらしさを引き立てている。
スカートも短くて、すらっとした足をぎりぎりまであらわにしている。
やはりメイドには、オーバーニーソックスが相棒のようで、引き締まってる足をより細く見せている。
奈々が着てくれたらスッゲー嬉しいけどな。絶対似合うと思うし。
「大吾〜。彼女があまりにもかわいすぎて言葉もでないようですね〜」
「く、くう」
「あ、そうそう。大吾この衣装お店で買うこともできるけどどうだい?
今回こちら一式で、ご購入してくれれば、特別価格の95%割引きで譲るよ〜如何かな?」
「え?そんなに安いの?」
「ここはかわいい彼女さんに買ってあげて男の株をあげてはいかがですか?」
「い、いや彼女じゃなく、妹なんだけど」
ななみさんに言われて、焦ってしまった。
奈々が彼女だったらなんて考えたことなかった。
俺はそのことで頭がいっぱいになり、電気街を色々周ったが記憶に乏しい・・・。
それで結局・・・。
「では大吾。今日は僕に付き合ってくれてサンキューね〜」
「お、おう」
「ではまたenjoyしよう! あそうだ言い忘れてた。そのメイド服、しっかり使ってくれたまえ!」
「な!!」
「アディオス!!」
あ〜はははははは・・・と、車からゴシック体の文字が立体化して出ているような笑いが聞こえた。
最後まで聞けなかったのは、なんであいつ奈々のサイズ知ってんだ?
気が動転してたからな・・・。後で問い詰めないと。
ガチャっと家のドアをかけると
「おかえりお兄ちゃん!」
「うわ〜」
いつも通り、奈々が抱きついて出迎えてくれた。
「お兄ちゃん何その袋」
「え?あ、これはだな・・・太助に渡されて・・・あはは、あそうだ、すぐ飯の支度するからな」
「そのことなんだけど、お兄ちゃん今日は、晩御飯の支度はしなくていいよ」
「え?」
どうしたんだ突然。
奈々が病気か?
スッゲー心配だ。
読んでくださりありがとうございます。
よければブクマ、評価お願いします。