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〜らぶ トモ〜 LOVE TOMORROW 作者:にのみやみのに
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らぶトモ 第1話 【妹は170cm】

はじめまして、にのみやみのにと申します。

若輩ものですが、精一杯努めさせていたただきます。
あたたかい愛で、見守ってください。

よろしくお願いいたします。
 遠くから俺を呼ぶ声がする・・・。

『ふええええん、おに〜ちゃ〜ん!』

幼ない聞きなれた女の子の声が聞こえる・・・。
「ん?奈々か?・・・どこだ?」

俺はキョロキョロと辺りを見渡す。
『えぐ、えぐ』
聞こえてくるのは足下からで、
「は?おまえ、奈々?ちいさ〜っ!・・・奈々が小さいってことは・・・
 ここは、夢か?」
幼稚園の頃の奈々は、それはそれは小さい奴だった。

『おに〜ちゃ〜ん、おモラシしちゃった〜』
「あ〜あ・・・じゃあお風呂入って着替えような」
と、言ったものの、フロなんてどこにあるんだ?

『もう!お兄ちゃん何やってんの?』
小さい奈々を世話していると、後ろから声がして振り返るとそこには、
「え?・・・君も奈々なのかい?」
『なに言ってるの、お兄ちゃん?』
そこには、ピンク色のランドセルを背負った奈々が立っていた。
『えへへ〜。奈々これから小学校に入学だよ〜』
「そっか・・・。かっこいいぞ奈々」
こっちの奈々は少し背が大きくなっている。あっちもこっちも奈々だ。
さすがは夢の中と言ったところだろう。

『ねえお兄ちゃん、奈々のこと好き?』
「ああ、大好きだぞ」
『どのくらい?』
「世界で一番」
『じゃあおっきくなったら、奈々、お兄ちゃんのお嫁さんになってあげる』
「楽しみにしてるぞ」
『お兄ちゃん大好き〜!』

こんなのは、大抵のご家庭で繰り広げられていることだ。
大きくなったらお兄ちゃんのお嫁さん。
仲睦まじい兄妹の会話。

そしてこのやり取りは、歳を重ねればいい思い出になるだけの話だ。

『お兄ちゃん!お兄ちゃん!』

また遠くから奈々の声がする・・・。
この声は最近聞き覚えのある声だ。その声の方に目をやると、眩しい光が目に入ってきて、
「うぐ! うううう、イテテテ、頭痛い〜!」
「ああ〜、良かった!兄ちゃん起きたよ〜大丈夫〜?」
「なんで俺倒れて・・・たんだ?」
「あの・・・その・・・さっきね、奈々がお兄ちゃん起こしにドア開けたの!
 そしてら【ごちん】ってすっごく大きな音がして、そしたらお兄ちゃんが倒れちゃって!!
 そのまま気絶しちゃったみたいで!!!
 奈々が勢いよくドア開けたのがいけないの〜〜〜!!!!
 ご、ごめんなさ〜い!!!!! ふええええ〜〜!!!!!!
 良かったよ〜!!起きてくれて良かったよ〜〜!!心配したよう〜〜〜!!」

奈々は、涙をボロボロ、いや、滝のように流して、の方が適切だろうと思う泣きじゃくり方で
俺を見ている。幼さの残るあどけない奈々の泣き顔、兄として、ここは妹を安心させなければならい。

「奈々、大丈夫だって、もう泣くなよ、な?」
「怒ってない?」
「いやいや、こんなことで怒んないって」
「ホントに?」
「ホントに」
「お兄ちゃん、だ〜〜いすき〜〜〜〜」
「うぷっ、こ、こら、抱きつくなって、ぐ、ぐるじいいっ」

妹が、兄に感謝して抱きついてくる。
日常よくあることだ。
仲睦まじい兄妹にはよくあることだ。

「あ、ごめんなさい!ギュってしすぎちゃった」
「っていうか、お前なんてカッコしてるんだよ」
「え?だって、朝のお風呂入ってたから」
「だからってバスタオル一枚ってのは感心しないぞ?」
「前にも言ったけど、お風呂あがりにすぐ服着ると、湿気で体に張り付いて
 気持ち悪いんだもん」
「はいはい、わかったわかった。でも早く服着ろよ、風邪ひくぞ」
「は〜い」

パタパタとスリッパを鳴らしながら小走りに自分の部屋へ向かう奈々。
自分の部屋に入りドアを閉める寸前でドア越しに顔を出し、
「あ、お兄ちゃん!一緒に学校行くんだから、先に行かないでよね!」
「わかったわかった。じゃあ朝飯作ってるから早く支度してこいよ」
「は〜い」
パタンとドアが閉まる。

これもどこの家庭にもある風景だ。
そのはずだ・・・。

それにしても、あの今にもあふれそうな胸の膨らみ・・・。
抱きしめられた時に、俺の顔が挟まるほどの膨らみ・・・。

い、いか〜〜〜ん!
兄として、これは考えてはいけないことだ〜〜!!
冷静になれ!!
全国の【妹にとって、よきお兄ちゃん達】に申し訳がたたないぞ!!
くおおおおおおおお!!

 奈々は中学生3年14歳。
 すくすく成長し、今では身長170cm。
 モデル顔負けの体型。
 胸はFカップ87cm。(これは強く主張しよう。奈々が教えてきたのだ。俺が調べたわけでは決してない)
 腰も見事にしまり、中学生とは思えない。
 明るい性格で、友達も多い。
 年頃の女の子といえば、体の変化と共に、心も変わっていくものだ。
 けれど奈々は、俺への態度が幼い頃と全然変わらない。
 どこへ行くにも、俺の後ろをついてくる。

 俺と言えば、高校1年16歳。
 身長150cm・・・だと思う。神様どうしてここで成長止めたの?
 クラスじゃ、根暗の小リスと言われている。
 頼りない男クラス1位(クラスの情報屋調べ)。
 友達も片手で足りる。
 情けなさ、120%だ・・・。
 自分で言ってってへこむ。
 奈々は、本当は情けない、頼りない兄を持って恥ずかしいのではないだろうか。

 俺、家事全般のスキルしかないんだけど・・・。
 「はああ」
 ため息がどんどん増えていく・・・。
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