表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
状況把握が早すぎる元自衛官令嬢、婚約破棄を片付けたら皇太子殿下に執着されました  作者: S@Y@


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
46/75

第46話:新章突入。……殿下の側近の騎士様、私を睨むその目は、完全な敵前不敬(毛嫌い)ですよね?


「……ふぅ。状況把握、開始。時刻は午前十時。新婚十三日目の午前。私は今、王宮の軍事演習場を見下ろす特等席(サボり椅子)に座り、お茶を飲んでいる。……のだけれど、私の背後に立つ人物から放たれる殺気(鋭い視線)のせいで、お茶の味が全くしない。状況、極めて不快な包囲網ね」


新婚生活二週目。連日のベッドの上での過酷な居残り残業(溺愛)から逃れるため、私は「殿下の公務(訓練視察)への同行」という名目で、合法的な戦略的脱走(お出かけ)を敢行していた。


しかし、そんな私の前に、新たな「敵」が立ち塞がった。


「――アルティナ皇太子妃殿下。ここが神聖な第一騎士団の演習場だとご理解されているのですか? 皇太子妃という立場でありながら、お菓子を片手に訓練を見下ろすなど、前線の騎士たちへの侮辱サボりも甚だしい」


冷徹で、一切の感情を排した声。

振り返るとそこには、我が夫・ルファード殿下の右腕であり、若くして第一騎士団長を務める青年――キリアンが立っていた。

端正な顔立ちを不機嫌そうに歪め、宝石のような灰色の瞳で、私をこれ以上ないほど「毛嫌い」した目で睨みつけている。


頭が良すぎる私は、彼が私のことを「実家(侯爵家)の権力を使って殿下をたぶらかし、週休六日を公言して引きこもる、我が国のガン(無能な軟弱令嬢)」だと徹底的に見下していることを秒で看破した。


「状況把握、完了しました、キリアン団長。ですが、私がここに居座るコストと、殿下が激務で倒れるリスクを天秤にかけた結果、この『同行サボり』は殿下の精神安定(国益)に深く貢献しています。規律違反ではありません」


「言い訳を! 殿下は優しすぎる。あなたのような軟弱な令嬢が、戦場を生き抜いてきた殿下の隣に立つなど、片腹痛い。私は認めませんよ、あなたのような『お飾り王妃(※皇太子妃)』など――」


キリアンがなおも私を冷酷に糾弾しようとした、その時。


――ズガァァァン!! と、演習場の地下から、大地を揺るがす凄まじい爆発音が響き渡った。


(……っ!? 状況把握! 爆発の規模、TNT換算で中規模以上。発生源は、演習場直下の『禁忌の魔導兵器保管庫』。不審な魔力の暴走テロを検知――!)


私のカンストした自衛官レーダーが、一瞬で「最高レベルの非常事態」を告げてアラートを鳴り響かせる。


黒煙が立ち込め、訓練中だった近衛兵たちが大パニックを起こす中、キリアンは「殿下の防衛線が……っ!」と顔を青ざめさせ、即座に抜剣して煙の中へと飛び込もうとした。しかし、その足元――大理石の床に、爆発の余波で巨大な亀裂(崩落ルート)が走り、彼の身体が宙に浮いた。


「なっ、床が――がはっ!?」


地下の奈落へと真っ逆さまに落ちていくキリアン。

いつもなら「状況把握。私の管轄外ね」と見捨ててサボるところだが、天才皇太子(夫)の右腕をここで失うのは、今後の我が国の防衛ロジスティクス(戦力)にとってあまりにも大損失だ。


「ハァ……状況把握。本日これより、予定外の『緊急救助任務(残業)』を執行するわ!」


私はドレスの裾をバッと引き裂いて戦略的パージ(動きやすさ重視)。

悲鳴を上げて落下していくキリアンの後を追うように、私は迷わず、黒煙が渦巻く暗黒の奈落へと最大戦速で飛び降りた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ