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徒然怒る  作者: きじとら
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㉗連休も終わりだね


 世間では連休が終わりのようだ。

 ふふふ。

 残念だったね。

 今頃アンニュイな気持ちになっている方も大勢いるのだろう。

 

 私?

 私はなんとも思わない。

 

 連休の間に校正データは送ったのだ。

 明日から返事が来る。

 

 ああ、辛い。

 

 でもね、不思議なもので、働かないでいると今度は逆に不安になってくるんだ。

 仕事がないってね。

 

 サラリーマンにはわかってもらえない感覚だと思う。

 また、長期休みの方もご納得いただけないことだと思う。

 

 残念なことに、私は昔、サラリーマンであった。

 また、ある時期は長期休みを自分で選択する立場でもあった。

 

 故に、自営となった今、多くの労働者の立場を理解する者となったのである。

 

 仕事はなければ困るし、ありすぎても嫌なんだ。

 何でも丁度いいがベストなのである。

 

 だが、私の丁度いいは、必ずしもお客さんの丁度いいとは重ならない。

 

 そう、すべてにおいてストレスになるのである。

 

 ストレス。

 いやな言葉だねえ。

 

 アリストテレスぐらい意味が解らない言葉だねえ。

 

 知ってるかい?

 自営業者は、自分で営業して仕事を請け、自分で作業をして校正を出し、自分で印刷所や製本所を手配して加工を仕上げ、最終的には製品をお客さんのところに届ける。

 その届けるのだって、自分でやらないことがほとんどだ。

 

 だって重いんだもん。

 

 となると配達のための手配をしなきゃならなくなる。

 するってえと、天気や季節の交通状況、届ける日が休みじゃないか。

 お客さんが営業している時間に届けられるか、まで気にしなきゃならない。

 

 それだけじゃない。

 請求書を作り、入金されなければ、仕事が終わりとは言えないのだ。

 

 もうすべてを自分でやらなければならないのである。

 

 その分、利益は自分のものである。

 

 税金を払い、社会保障費を払い、消費税を納め、予定納税という人の将来の財布に手を突っ込む制度に耐える必要はあるのだけれど……

 

 自営業や社長は経費を好きに使える、と勘違いしている人も多い。

 

 そんなわけなかろう。

 

 事業と関係ない買い物は経費になどならない。

 一人で行ったサイゼリヤも、コンビニで買った数々の品も、正当な理由なく経費にはならないのだ。

 

 もっとも大事なのは、経費として処理したとしても、お金が返ってくるわけじゃない。

 

 お金は出たら二度と帰ってこないのだ。

 

 ボイジャー1号のように、永遠に会うことは叶わないのである。

 

 では経費とは何か。

 

 仕入れや人件費と同じように、事業に関する出費として認められ、利益から相殺して、その分の税金を支払わないでいいよ、というものである。

 (かなり乱暴で簡単な言い方です)

 

 100万円の仕事をしても、仕入れが40万円であったとしても、その仕事を成立させるための、付き合いや環境整備に年間どれほどのお金がかかっているか。

 

 そこまで自分持ちとなると、税金だけが私に重くのしかかる。

 

 それでは可哀そうかも知れないね? と思ったかどうかは知らないが、仕事のための出費は仕入れと同じように扱ってやるよ、という温情が「経費」なのである。

 

 つまるところ、大して儲からないし、税金はそんなに減らないのである。

 

 でも仕方ない。

 自分で自営を選んだのだから。

 

 なので、皆さんを自営の道へ誘い、私と同じ苦労を味わっていただければ幸いである。

 

 まず自営のメリット。

 好きな時に休める。

 お客さん次第ではあるが、自分の好きな時に起き、好きな時間に寝ることができる。

 反面、やらなきゃいけないことは誰も変わってはくれないので、夜中だろうが、30分しか寝ない毎日だろうが、仕事から逃げられない。

 

 無駄遣いし放題。

 税金や生活費を考えなければ、好きなだけ買い物ができる。

 あ、これはサラリーマンでも同じか。

 クレジットカードの限度枠一杯まで買い物しようと思えばできるもんね。

 

 設備投資という名目で最新のPCが揃えられる。

 それを仕事で使うのなら、という前提ではあるけどね。

 あまりにも過分な性能であったり、仕事と関係ない拡張やソフトなんかは認められないこともあるので注意が必要だ。

 

 まあ、私の場合は、業務内容に「執筆業」というのも盛り込んでいるので、このエッセイもまた仕事の一環なのである。

 ただし、直接売り上げに結び付くわけではないから、無償奉仕なのだが。

 

 これ以外にも、私はお酒を飲めないし、女性関係のいる社交場へも行かないので、使えないのだが、「接待費」という枠もある。

 残念ながら、私はそういう領収書を経費としたことも、したいとも思わないので、一生使えないのだけどね。

 

 一方でデメリットもある。

 

 入金されないリスクがある。

 これは誰も保障してくれない。

 ※商工会などに加入していると、取引先倒産のリスクに備えた制度などを利用できる場合があります。(勿論タダじゃありませんけどね)

 

 回収できなければ、丸っと損することになる。

 仮に回収の見込みがあったとしても、全額返ってこないこともあるだろうし、手続きや余計な出費が求められることがある。

 

 とにかく、回収・入金がなければ、仕事は終わらないのである。

 

 まだあるぞ?

 

 休めない。

 お客さんの納期は絶対なのである。

 そうなると、仕事が重なろうが、連休だろうが、すべて間に合わせなければならない。

 

 まあ、一人でやってるのも問題ではあるのだが、人を雇うとさらに経費がかかるので、簡単には雇えない。

 もっというなら、例えアルバイトであっても、誰かを雇うと言うのは、その人の人生の一部を借りるのだ。

 無責任に今月は仕事ないから、休みねー。

 給料もないからねー。

 

 そんなことは絶対にできない。

 

 まだまだある。

 だが、やめておこう。

 

 デメリットばかりであると気づいたのだ。

 

 皆さんも、仕事で不満が多いかも知れない。

 通勤が大変かも知れない。

 

 だけど、今一生懸命働ける場があるなら、大事にした方がいいかも知れない。

 

 私はそもそも通勤電車も人混みも嫌いなので、もう会社に属することはないと思うが、もし再び勤め人になるなら、車通勤が出来て、残業がなく、かつフレックスで、テレワークもしくは自宅で仕事ができる会社に勤めたい。

 

 贅沢を言うなら、ボーナスは年2回。

 1回で月給の6か月分ぐらいで我慢しようと思う。

 

 もし、あなたが自宅の警備に勤しんでいるのならば、教えて欲しい。

 不安はないかい?

 面接に着ていく服がないのかい?

 人と話すのは辛いかい?

 

 不安は多いと思う。

 ただの自営業者でさえ、不安の連続だ。

 自宅の警備をして、社会から収入を得る手段があるならばいい。

 多寡はあると思うが、生きられる手段があるなら、大事にした方がいい。

 

 面接に着ていく服については、安心して欲しい。

 私は自慢じゃないが、服はあまり持っていない。

 サラリーマン時代のスーツや、万が一のときの黒い服ぐらいはある。

 普段着もあるし、自宅用兼パジャマもある。

 だが、社会に着ていく服などほとんどない。

 

 人と話すのが辛いのは、私も同じだ。

 出来るなら誰とも話したくない。

 店で必要な物が探せなくても、店員に聞くのさえ嫌だ。

 これは相手の時間を使わせるのも申し訳ないというのもあるが、私という存在を認識して欲しくないという方が強い。

 

 私は一人でいたいのだ。

 かと言って、宅配業者まで会わないというのは出来ない。

 

 まあ、そのために宅配ボックスを用意し、

「今ちょっと手が離せないんで、入れといてください」

 と、インターホン越しに言うのである。

 

 でも、友達は欲しいのだ。

 

 

 そうだ、自営のデメリットはまだあった。

 ボーナスなんてないんだよ。

 

 誰も私にボーナスを恵んでくれることなんかないんだ。

 

 どうだい?

 一緒に自営業者にならないかい?

 

 

 

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