表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
A班ファイル ― 魔女は森では踊らない ― 前編  作者: ぽすしち
はじまりの ケイト

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/272

№08- 楽しかったアメリの店



 ― №08 ―


 

 部屋の中の独特のにおいに顔をしかめていたら、それをライトで照らされた。


 笑いをかみ殺すウィルが手にしたペンライトをぐるぐるまわす。

「やっぱり明るい場所でみると、ひどい顔だよ。非番明けにこんなアザなんて、警察官だったら上司に呼び出しだね」


「・・やっぱ、目立つかな?・・・」

 ザックはまだ少し痛みの残る、頬の上を隠す。


「まあ、それなりにね。でも、腕の包帯のほうが目立つから、いいんじゃないの?」

 なにがいいのかわからないが、ウィルが白い布のまかれた腕をわざと叩く。ところが思った反応が返らずに、不服そうに聞いた。

「あれ?こっちは痛くないの?」


「・・・おおげさなんだよ。すぐに治るからいいって言ったのに・・・」


 そこで、ああ、と納得した声を出された。

「レイがいたんだ?あいつ、心配性だからなあ」


 ザックがその腕をさすり、簡単に説明する。

「『アメリの店』に、ジャンとケンとおれとレイで行って、ケンがアメリと」

「やりはじめたわけだ。―― 腕相撲」

 しっかりとあとをひきとったウィルに、知ってんの?と聞く。


「恒例行事だよ。『腕相撲』するふりでケンがアメリをからかって、場外乱闘になだれこむんだ」


「あーだからレイがケンを注意してたのかあ・・。だいたい、なんでケンは、あんな店で腕相撲するかなあ。普通アメリをみたらそんなこと考えないぜ」

「あいつはアメリに遊んでほしいだけだよ。ほかを巻き込みながらね。彼・・彼女はこの辺の腕相撲大会の優勝常連者だから、挑まれた勝負は、それはもうオトコらしく、受けるわけさ。おちょくられるのをわかっていながら」



 『アメリの店』の店主の『アメリ』は、女装趣味のごっつい男だった。

 ステージに立つのは、たしかにかわいくてセクシーな(たぶん)女たちだったけど。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ