お茶会の招待
「明日?ユグドラシル家に? そんな急な訪問など、とても、、」
「ちょうど、お茶会に招待されてたからね 断わろうと思っていたけど、返事を書きそびれてしまっていた」
お父様、隠し玉あり過ぎ。
絶対今までもお茶会とかの招待あったの、勝手に断ってたな。
政略結婚賛成派じゃなくて、可愛い娘を手放したくないのが、ありありと見えてきた。
差し出してくれた手紙は、確かにカナン個人のシンボルで封蝋の跡があり、宛名はお父様宛になっていた。
中身を見ると、私を個人的なお茶会に招待するものだった。
「これに明日、参ってもよろしいのでしょうか」
「行ってきなさい。 家同士の問題だからすぐに辞めることはできないが、今のエマの気持ちを伝えてくればいい。」
「ありがとうございます、お父様」
チャンスかもしれない。
両家に認めてもらい、円満に婚約者候補解消できるかも。
思いがけず、よい方向で話が進み、ホッとして退室しようとしたその時だった。
お父様の言葉で衝撃が走った。
「そのピアスは魔具だろう。魔力が空でほとんど透明じゃないか 夕食後にルシアをエマの部屋に呼びつけておくから、魔力の補充をしておきなさい 明日あの坊やに一撃食らわしてくればいい」
さらっとルシアとの対面を、セッティングしてくれまして。
しかもカナンを坊や呼ばわりでおまけにに一撃って。。
不敬罪で密告されて、サレニー家滅亡あり得るんじゃないかと不安になった。