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声にならない想いを乗せて  作者: 暦海


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言いたいこと

「……おかえり、海紗凪みさな。今日は楽しかったかい?」

「……ただいま、おばあちゃん。うん、とっても」

「そうかい、それは良かったよ」



 12月下旬の、ある黄昏の頃。

 帰宅した私を迎えてくれたのは、いつものように柔らかな笑顔のおばあちゃん。この笑顔を見るだけで、じんわりと心が和らぐ心地がして……うん、いつもありがとう。おばあちゃん。


 さて、そんな彼女の問いは今日のこと――今日を最後にと決めた、朝陽あさひ先輩とのデートに関するもので。





「……はい、海紗凪。熱いから気をつけるんだよ」

「……うん、ありがとうおばあちゃん」



 それから、ほどなくして。

 少しだけ肌寒い縁側にて、ほんのり湯気の漂うお茶を差し出し優しくそう告げてくれるおばあちゃん。……うん、温かい。


 それから、暫し今日のことをお話しします。これが可笑しかった、これがドキドキしたとかそんな惚気のような話を、おばあちゃんは終始ニコニコと笑顔で聞いてくれて……うん、いつもほんとに――



「……それで、全部かい? 海紗凪」

「……へっ?」


 すると、話を終えたつもりの私にそう問い掛けるおばあちゃん。表情こそいつもの優しい笑顔ですけど……その深く澄んだ瞳には、ありありと心配そうな色が揺れていて。


「……海紗凪は、優しい子だからねえ。でも、気にしなくて良いから話してごらん。おばあで良ければ、いくらでも聞いてあげるから」

「……おばあちゃん」


 そして、続けてそう口にするおばあちゃん。……ほんと、敵わないなぁ。……でも、そういうことなら――


「……それじゃあ、折角だし聞いてもらおうかな。ほんとは、まだまだ言いたいことがあったから」


 そう、微笑み告げる。すると、おばあちゃんは満足そうに微笑み頷いてくれた。







 


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