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#7 楽しい時間を過ごしているのですが

こんにちは、COCOAです。

いつの間にかこの小説を書き始めて1週間が経っていました。

私が見たいと思うような性癖を詰め込んだこの小説ですが、思いの他多くの方に見られていて嬉しいです。

「…てマスター、そろそろ30分経つよ」

「んんぅ…」

声を掛けられながら優しく揺すられる。もう30分経ったのかな。なんて思って此処から見える時計を見るとあと2.3分で30分経ちそうな時間となっていた。

「ん、ありがとう…シル」

「どういたしまして〜」

「それじゃあ私、晩御飯とお風呂済ませてくるね」

「うん、お風呂で寝ちゃわないようにね」

「流石に寝ないよ…それじゃあまた後で」

「は〜い」

操作してログアウトする。画面が暗くなった事を視認してからヘッドギアを外す。晩御飯とお風呂、どっちを先に済ませるかは特に決めてない、強いて言うならその時の気分かな。流石に汗かいてる時はお風呂先にするけど。

今日はどっちを先にしようか考えながらリビングに向かうとスパイスの効いた匂いを感じ取る。今日はカレーかな。今はお腹結構空いてるし、カレー食べたら汗かいちゃいそうだから先にご飯にしよう。






そして時計の針が大きく1周する頃に私は部屋へ戻ってきていた。アイスと共に。ログインしたいのはあるんだけど、学校の課題が早速出てるからそれを済ませちゃえば憂いなく出来るから早く済ませないと。とはいえ学校2日目にしてそんな大量な課題が出ることもなく、今回は数学と世界史の範囲を解くだけだから時間はかからなさそう。よし、頑張ろう。

そう意気込んでから20分と少し、課題を終わらせることが出来たのですっかり食べ終わっていたアイスのゴミを捨ててからベッドに横になってヘッドギア被る。この後は何をしようかな…

「あ、おかえりマスター!」

「ただいまシル、ついでに課題も終わらせてきたから心配なく今日は一緒に居られるよ」

「そうなの?やった!」

笑顔を浮かべるシルを見るだけで課題を全力で取り組んだ甲斐が有るものだね。

「そうしたら今から何しよっか」

「出来ることは色々あるけど…一旦王都を見て回ってもいいんじゃない?」

「ふむふむ」

「冒険者ランクを上げるならリザーブより長い間居そうだし、何より広いから迷わないためにも必要だと思うんだけど…」

「良いね、採用。シルの行きたいように街の中を歩き回ろっか、私は着いてくから」

「それはやだ、私の隣に居て?」

出される手を見て意図を理解した私は微笑みながらその手を握ると

「そうだね、そうしよっか。それじゃあ私を街中へ連れてって?」

「うん、行くよ!」

そんなこんなで私達はザリオスの街中を歩き始めた。前の街のリザーブでは3.4店舗くらいしか分からない、もとい入らなかったのでザリオスでは色んなお店に入って楽しみたいな。

こうして歩いてみるとリザーブとは街並みがまるで違う。リザーブは平和な村、といった印象だったけどここザリオスは栄えてることでより人が多く尚且つ広い。建物自体もここは白を主体とした色付けがされているから明るい雰囲気を醸し出しているから過ごしやすく感じるんだよね。そういえばザリオスは王都って事は、国王が居るってことだよね。どんな人なんだろう…もしかしたら何かしらの任務かイベントで会えたりするのかな。

「ここは教会っぽいね」

「十字架もあるしそうなんじゃない?」

「あっちには色んな屋台が並んでるね」

「ちょっと食べに行こうよ!マスター!」

「ふふ、良いよ。何食べよっか」

屋台がズラっと並んでいるスペースに来る。本当に色んな物を売ってるなぁ…果物や料理、アクセサリーなんかも売られてる。シルは何を買いたそうにしてるかな…

「シル、あそこのフルーツサンドでも買う?」

「え、何で私が気になってたものが分かったの?マスター」

「なんとなくだよ」

「そっかぁ…うん、買う!でも良いの?」

「お金なら結構余ってるよ。このお金はシルのおかげで貯まったお金だし、使い所があんまり無いから減らないんだよね…だからこれぐらい全然大丈夫だから、遠慮しないで?」

「そう?…分かった!」

元気の良い返事をすると少し足早に私を引き連れてフルーツサンドの屋台に行く。

「すみませ〜ん!フルーツサンド1つください!」

「はいよ、お題は600G(ゴールド)だよ」

支払いする画面が視界の中に入ってくる。完了の欄を押すと屋台のおじさんが動き始める。

「ちょいと待っててな」

「は〜い!」

こうして見ていると、何故かシルの腰から尻尾が生えているように見える。すっごくブンブン振ってそうな。

「お待たせ、仲良く食べてくれよ」

「ありがとうございます!」

「それじゃあ、何処か落ち着いた所で食べる?」

「うん!噴水の方とか良さげだしそっちに行こ?」

「そうしよっか」

屋台が並んでいる通りの真ん中に噴水が設置されていて、座りやすい形になっている。実際に座っている人もちらほら居るからそういう意図で作られていると思う。私とシルはくっつくくらいの距離感で座ると早速シルが先程買ったフルーツサンドの包装を開け始めていた。

「おぉ〜!色んなフルーツ入ってる!」

「そうだね〜…イチゴ、ブルーベリー、モモ、他にも色々入ってそう」

「いただきま〜す」

パクっと少し大きめに開かれたシルの口の中にフルーツサンドの一角が入れられると、クリームが溢れそうになりながら1口目を食べる。

「おいし〜い!」

「良かったね 」

「うん!」

おかしいな。見た目的にも実年齢的にもシルの方が年上のはずなのに、どうしてか年下のように見えてくる。可愛い。また私は無意識にシルの頭を撫で始めていた。すると、少し恥ずかしそうに顔を赤らめるも何も言わずに受け入れてそのままフルーツサンドを食べ続けてくれる。良かった、少しずつだけどシルも慣れてきたのかな。

「マスターも食べる?」

「良いの?」

「うん、美味しいしせっかくだから食べてみて欲しいな」

「分かった」

「それじゃあ…はい」

そうして私の方にフルーツサンドを差し出してくれる。う〜ん、わざわざ受け取るのも面倒だしそのまま食べちゃおっかな。はむ、と小さな一口をシルが差し出してくれたフルーツサンドに対して行う。

「ん、確かに美味しい…ブルーベリーが良い酸味を出してくれてるね」

「そうでしょそうでしょ!」

何故か自分のことのように嬉しそうにするシル。また今度買って食べようかな。

「あ…」

そんなことを考えているとポツリとシルの口から声が零れてくる。どうしたんだろう。

「何かあった?」

「い、いや…なんでもない!」

「そう?」

続けてシルの頭を撫でながら様子を伺ってみる。フルーツサンドの周りから食べてる。どういう順番で食べてるんだろう、あれ。

そして食べ続けていって、最後の一口になったフルーツサンドを見てみると少し小さく食べられた形が残っていた。そしてそれを見て悩む素振りを見せると、少し顔を赤くして勢いよくパクっと食べた。

「ん、んん…」

「?…あ、ゴミ捨ててくるよ」

そう言ってシルの手に残っていたフルーツサンドの包装を持って近場のゴミ箱で捨てる。それから噴水の所へ戻ろうと振り返ると後ろにシルが立っていた。

「わ、吃驚した。着いてきてたの?」

「うん」

「どうしたの、寂しかった?」

そんなことを微笑みながら聞いてみる。

「そ、そう…」

小さくなった声で返事をして、私の服の裾をキュッと掴むシル。

「ふふ、どうしたの急に。甘えん坊さんになっちゃった?」

「ん…」

擦り寄ってくるシルを腕を回して少し引きつける。

「次は何処行こっか?」

「…服見に行きたい」

「服?分かった。じゃあ服屋さん探そっか」

シルのご要望の為に服屋を探し始める。ここら辺は屋台ばかりだからもう少し離れた所に行かないと無さそうかな。

「ちなみに何で服を買いたいの?」

「マスターに着させたいのっ」

理由を伺ったら突如目が輝いたように元気になるシル。

「わ、私なの?シルが着たい服あるとかじゃなくて?」

「そう!だってマスター全然着飾らないじゃん!」

「まあ、だって冒険者だからね」

「なったばかりじゃん…」

確かにシルの言う通り私は今全然お洒落では無い。というか服に拘っていない。初期の服装である膝や肩にパッドを付けている長袖白シャツにジーンズである。リュックも背負って。こう見るとシルの言っていることは否定出来ない。

「じゃあシルが私の服見繕ってくれるってこと?」

「うん!マスターに似合う服いっぱい渡してあげる!」

「そ、そう…ありがとう…」

「だから気に入った服、買ってね?」

「分かった…」

若干シルの勢いに圧倒されながら首を縦に振る。何やら暗にちゃんとした服を着て欲しいという意思を感じるのだけど、気の所為だろうか。いや気の所為じゃない。そうこうしている内にいつの間にか服屋を何ヶ所か見つけていた。

「何処の服屋にする?」

「う〜ん…マスターに似合いそうな服を売ってそうなのは…」

腕を組んで真剣に考え始めてしまった。私の事についてそんなに考えてくれるのは嬉しいけど、シルら自分自身のことについても考えて欲しいんだけど…

「私は自分でしっかり出来るから良いの!」

「何で私の心を読めたの…」

「考えてることが単純だったからだよ」

「そ、そう…」

非常に複雑な心境ではある、んだけど…心の中をシルが理解してくれてことに対して嬉しくなってしまうのは何でだろう。

「取り敢えず適当な服屋に入って探してみよ!無さげだったら別のお店に行けば良いし」

「分かった、それじゃあ私に似合う服見つけて欲しいな」

「もちろん!」

私は試着室近くの椅子に座ってシルの帰りを待つ。そんなに長い時間はかからなそう…でも無いかな。シルがテンション上がって何着も持ってきて全部着ることになったら結構掛かりそうだし、ここからは長丁場になると予想しとく。凄い他人事みたいに考えてるけど、これ私のことなんだよなぁ…

そういえば任務をどれくらい達成したらランクが上がるのか調べてなかった…調べないと任務を選ぶ時の善し悪しが分からないだろうし、この時間でゲーム内検索を使ってちょっと調べてみよっと。

どれどれ…お、これかな。…うん、これっぽい。どうやらランクが上がる為に必要な任務は数と難易度で変わってくるみたい。簡単な任務、それこそ昨日私がやったような手紙を届けるだけみたいな任務をやっていくんだったら結構な数こなさないとランクは上がらないみたい。低ランク帯は良いけどDランクくらいからは結構厳しいみたい。難易度が高い任務だと少ない数でもちゃんとこなせばポンポンランクが上がっていくみたい。だけど逆に難易度が高い任務はそもそも今の私みたいなFランク帯だったりEとかDくらいまでだとあんまり無いみたい。そう考えると1番良さそうなのは低ランク帯の間は何でも良いから数をこなして、ある程度までランクを上げる。具体的にはCくらいまで上げたらそれからは量より質で難易度の高い任務をやっていくとランクは結構上がっていきやすそうな雰囲気を感じる。なら取り敢えず服を買う事が済んだらこの後…

「お待たせマスター!」

どうやら服選びが終わったみたい、って

「それれを着るの…?私…」

「うん!そうだよ!」

「そっか…そっかぁ…」

現実逃避をしたくなる。確かに可愛い、可愛いよ?でも私がこれを着るのか…こういった服、普段着ないんだけど。

「それじゃあ試着お願いね?マスター!」

「…うん、分かった。着てくるよ」

そう言って私に手渡されたのは何処かの国のお姫様が来ていそうな青色をメインに白色が少し入った、所々リボンがあしらわれているワンピースだった。

誤字脱字、文の違和感等ありましたら遠慮なくお教え頂けると幸いです。

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