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異世界再生神話〜神は万能ではない〜  作者: 犬星梟太
第三章 邪神始動編
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第23話:ペンドラゴンに戻ろう

(ホノカ視点)


残ったクズ共をそれぞれ別の国に転移させた。

最後の最後までなんか叫んでいたけど無視して転移した。

俺にはやらきゃいけない事があるからこれ以上は面倒をみるつもりはない…

あとは自分達で反省して勝手に暮らして欲しい…無理だと思うけど…


俺とポーラは転移して直ぐにペンドラゴン王国に着いていた。


「お兄ちゃん、どうして戻って来たの?皆んなに会いたくなっちゃったの?」

ポーラは無邪気に質問してきた。


「アイツらにも会うつもりだけど…ペンドラゴン王国の方向に行かなきゃいけない国があるんだ」


「そうなんだ…なんてお国?」


「イグラシア王国だよ」


「いぐらしあ?」


「そ、イグラシアだ」


イグラシア王国は通称『侵略国家イグラシア』と他国に呼ばれている。

学園で勉強したけど王様はゲームの時と同じ国王アリゲトロイ・イグラシアだった。

アリゲトロイは鰐の獣人族だ。

イグラシア王国は光の大陸で獣人族が二番目に多い国だ。これもゲームの時と同じだ。


確かペンドラゴンと何度か小競り合いをしていた筈だな。

互いに本格的な進軍はせずに国境で争っていたな。

3、4年前に二度危なくなったが父上とかがその前線で活躍して、ペンドラゴンの勝っていた。


って、そろそろ門に着くな。


知らない奴だな…しっかり身分証出さないとな。


「身分証を…!?『黒刀』殿!?」


まだ身分証出してないのに…

その字名、久しぶりにそれ聞いたな…


『何!?』


遠くから大声がしたな…


「『黒刀』殿〜ー!!!?」


あれは…ハーグの義父で門番のおっさんだな…


「『黒刀』殿!いつお戻りに!??」


「今だけど…」


「いやそういう事では無くてですね!

国境の奴らから連絡が来てないんですよ!!」


は?

「どういう事だ?」


「あのねですね、貴方はこの国の英雄なのですよ?それなのに接待しないのは国民として恥ですよ!?」


「やめろ」ニコ


「へ?」


「今すぐに全て関所に連絡してそんな事しなくいいて伝えてくれ」ニコニコ


「ですが」


「伝えてくれるよな?」ニコ


「はい…」


「通っていいか?」


「ど、どうぞ…」


無事通れたな…


あの野郎落ち込みやがって、落ち込みたいのはこっちだよ!


暫く歩いていたら、子供達が遊んでいる。

黒いマントと木刀?を持って遊んでいる…

木刀は刃が木だけど持ち手は本格的で子供が喜びそうなデザインになっていた。


嫌な予感がする…


「ざんぱ!」


「ぎゃああああ」


「ありがとうごじゃいましゅ『こくとう』しゃま!」


はぁーーーーー…


嫌な予感は的中した子供はヒーローごっこ…言うなれば『黒刀』ごっこをしていた。


恥ずかしい〜〜〜ーーーー!


「ママ!私も木刀欲しい!」


「だから言ったでしょ!もうどこのお店にも無いの!」


女の子も欲しがってる…

しかも人気商品…


「お兄ちゃん!」


「ん?」


「皆んなお兄ちゃんの前の格好してるね!」


ぐは!


い…妹にトドメを刺されてしまった…


「ポーラは嬉しいよ!皆んなお兄ちゃんの事が好きで!」


「ありがとう…ポーラ」

妹に喜んで貰えたら有名になるのも悪くないな…


ドタドタ


なんか子供が三、四人走ってくるな…


「すみません!」


しかも目をキラキラさせて…


「何かようか?」

マジで何…?嫌!聞きたくない!


「『黒刀』様ですか!?」


やっぱり!!!!!!!


「やっぱ違ぇって!『黒刀』様は魔刀使いだぞ!この人何も持ってねぇじゃん」


ナイスだ!少年B!


「そう。人…」


「馬鹿!『黒刀』様は貴族で魔刀使いと格闘使いなんだよ!」


個人情報バレてる!!!

少年Cよ、貴族じゃない元貴族だ!


「サインください!」


少年Dよ、もう確定しないでくれ。


「いやだから…」


「ズルいぞ!」「僕も僕も!」「僕が最初だぞ」



結局四人全員に木刀の鞘にサインを書いてしまった…


「よかったね!」


ポーラにとっては嬉しいけどお兄ちゃんにとっては恥ずかしいよ…


精神的に疲れた…


もう王宮に行こう…



(王宮)


オーレンとブレンが資料を見ながら報告を行っていた。


「陛下、『黒刀』グッズはかなり売上のようです。吟遊詩人のお陰もあって同盟国でも少なからず売れている様です。」


「そうだね…でも売れているのは元から同盟の国だよね?

やっぱり新しく同盟になった国は受け入られにくいのかな?」


ペンドラゴンは元々3カ国と同盟を結んでいたが、アレンが国王…ブレンが宰相になってから新しいく10カ国と同盟を結んでいる。


「そうですね、前国王が必要以上にちょっかいを出した所為で我が国に良いイメージを抱いていない国もありますからね」


同盟国の半数はペンドラゴンと敵対関係になった国だ。

そんなに国と何故同盟を結べたかというとアレンの良すぎる人柄とブレンを敵に回したく無いという恐怖心の両方である。


勿論賠償金を払った。その金は全て教団の隠し財産から支払われた。これのお陰領土を失う事なく同盟を結べた。


これで敵対していた国は1カ国を除き同盟国となった。



「そっか…僕たちの理想を実現しなきゃいけないことだからね。そうだ今度は何処と会談だっけ?」


「イグラシア王国とです」


「イグラシアとか…揉めそうだな…」


「それを少しでも解消をするため彼女がイグラシアに行ってくれたのです…」


「大変そうだな」


ブレンの後ろから声がする。


「「!?」」

二人は声に反応して臨戦体勢になる。


「ホノカ!」「『黒刀』殿!」

二人はすぐにホノカだと気づいた。


「いつ戻って…」


ムギュ


ホノカはオーレンの頬を手で挟む。


「さっきの話はどういう事だ?」ニコ

ホノカは乾いた笑みでオーレンに質問する。


「しゃっき…?「はっ!?」」

オーレンとブレンは先程の自分達の会話を思い出し、ホノカの逆鱗に触れていた事を思い出す。


ガチャ


何と二人を救う存在がこのタイミングで

現れる。


「お兄様たち!難しいお話は終わりましたか!?」


そこに現れたのはオーレンとブレンの妹、ミレア・ペンドラゴンだ。

二人を救う存在ではある彼女だが、その手には火に油を注ぐ物が所持されていた。


ホノカもそれに気づいてしまう。

「ん?…お嬢さん、その手に持っているを見せてくれないかな?」


「誰ですか?これはあげませんよ、?」

ミレアはそれを隠そうとしたがホノカの容姿を見て何かに気づく。


ミレアはそれを出す。それはぬいぐるみだった。


ミレアはそのぬいぐるみとホノカを見比べ始める。

その見比べている姿を見て、オーレンとブレンは青い顔になって、まるで遠く見つめるようにミレアを見守る。


「貴方は『黒刀』様ですか?!」


ミレアが持っていたのは子ども達に大人気のぬいぐるみ『黒刀くん』だった。

しかもミレアのは特別にホノカの容姿を再現されていて、市販の『黒刀くん』は黒髪だが、ミレアのはオレンジと黒になっている。


(「「終わった…」」)

二人は諦める事しか出来なかった。


「そうだよ」ニコ


「じゃあお隣にいるのが妹様?!」


「「?」」

二人はホノカに怯えて気づいていなかったが、先程からホノカの隣にはポーラがいた。


「ポーラです。よろしくお願いします」


「私は第四王女ミレア・ペンドラゴンと申します。

よろしくお願い申し上げます。

はい!これ貴方に差し上げます!」


ミレアは王女らしい挨拶をした後、ポーラにぬいぐるみを贈る。


「いいの?」


「いいんです!私のお部屋には『黒刀くん』と『愉快な従魔くん』達をコンプリートとしてます!だから『黒刀』様の妹様にこれを差し上げようと思っていましたの!」


「ありがとう!」

ポーラは嬉しさのあまりミレアに抱きつく。


「ありがとうね」

ホノカはミレアに御礼をする。


「え、いや…いいんです…」

ミレアは憧れの存在に感謝されて照れしまう。


「おおお兄様!その、あの、コルナお姉様はまだ帰ってこないの?」

ミレアは照れたのを誤魔化すために、本来の目的を思い出す。


「ん?いや、まだだよ…というか一昨日も言ったかそコルナは今重要な役目で他国にいるんだ。だから簡単に帰って来れないんだよ」


オーレンの言葉にミレアは俯いてしまう。

「はい…わかっておりますが会いたいんです…トリアお姉様もヒリアお姉様も…コルナお姉様の事を話している時、すごい不安そうだから…」


「そうか…だけど今彼女はこの国為に頑張っているんだ

お前も我慢してくれ」

オーレンはやるせない顔でミレアを見つめる。

オーレンもミレアや家族と同じ気持ちだが、幼いミレアに我慢を強いることしか出来なかった。


「はい…」

オーレンのやるせない顔を見てミレアは再び俯いてしまう。


「そうだ。ミレア、ポーラちゃんに王宮を案内してくれないか?」

オーレンは俯いてしまったミレアを少しでも励ますために妙案を出す。


「いいんですか!?」

憧れ存在の妹とお話が出来ると思い、現金ではあるがミレアは喜ぶ。


「あぁ、ホノカもいいよね?」


「あぁ、だがちょっと待て…」

ホノカはタヌ太郎とウル四郎を召喚する。


「愉快な従魔、『タヌタロウくん』と『ウルシロウくん』…」ボソ

ミレアは感激のあまり惚けてしまう。


「タヌ太郎、ウル四郎、ポーラとこの王女様の護衛をしてくれ」


「「はっ!」」


そうして、二匹に守られながらポーラの王宮ツアーが始まった。


「ホノカ…言い訳させてくれないか…?」

オーレンはホノカの顔を伺いながら質問する。


「そっちはもういい…」


「え?いいの?」

意外な答えにオーレンが驚く。


「あぁ」

ホノカは怒気の含んだ声で了承する。


「ご、ごめん」

ホノカの気迫にオーレンはつい謝ってしまう。

因みにブレンは逃げた。


「それよりイグラシアと同盟を組むのか?」


「あぁ、難しいと思うけどね…

その為に一様は動いてるけどね。」


「一様?」


「さっきミレアに言っていただろ?コルナお姉様って」


「あぁ…」


「コルナは僕たちと同い年でガルルグ叔父上の娘でね。

彼女は今…イグラシアに留学しているんだ…」


「イグラシアに留学?」

(「イグラシアに王国以上の学園なんてあったか?」)


「あぁ、イグラシアに5年くらい前に設立された学園があってね…光の大陸の中でも最先端の教育を受けれるんだ…だが、君が疑問に思う通り、あの国は治安が悪く。とても王族からは留学生を出す事は出来ず、体裁を保つために王家の血をひく彼女が留学生に選ばれたんだ」


「そうか…」


「コルナは僕たちとも仲が良くてね…ミレアやトリア姉様にとってはかけがえない存在になっていてね…あの通りだよ…

もしかして行くのかい?イグラシアに」

オーレンは頭を抑えながらホノカに質問する。


「あぁ…」


「じゃあ僕が手続きしてあげようか?」


「ん?」


「僕は国王だからね。そのぐらい朝飯前さ」ドヤ


「そうか…助かる」


「じゃあ手続きをするね、!

手続きが終わるまでに数日かかるけどいいかい?」

ホノカの言葉にオーレンは喜びのあまり席を立つ。


「あぁ」


「じゃあその数日の間はこの王宮に泊まっていってくれ」

オーレンはホノカの肩を掴んでお願いする。


「いや流石にないわ」

ホノカはオーレンが食い気味だったのため若干引いてしまった。


「頼む…ミレアの為にも」


「あぁ…わかったよ…」

ホノカはオーレンの妹思いな頼みだったので、断ることが出来なかった。


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