第24話:動く者たち
(ペンドラゴン:夕方)
何者が集まっていた。
夕方で暗くなっているのにも関わらず明かりをつけていないため顔が見えない。
「皆んなよく集まってくれた」
「気にするな」
「ここに集まったのは同じ目的あっての事だからね」
「で、あれは本当なのか?」
「あぁ、それは私が調べたので間違いないです」
「貴方が調べたら確かなのでしょう」
「それに念の為だけど彼女にも聞いておいたから間違いないよ」
「じゃあ間違いないな」
「そうだ!彼らにも協力して貰いたいんだけど…無理なのか?」
「それも彼女に頼み既に根回しできている」
「それなら安心だな」
「彼らも忘れるな…」
「あぁ、勿論だよ」
「これで心配はないね」
「あぁ…なら、決行は…」
「「「「「明日だ」」」」」
(イグラシア)
イグラシアの国王である、アリゲトロイ・イグラシアは鰐の獣人族でその見た目は、鰐よりであるが口は短く、話しやすい形になっている。
彼は会議を行なっていた。
「国王、ペンドラゴンの同盟は既に13の国が加盟してしまい、我らが狙っていた財源(国)が無くなってしまいました…」
イグラシア王国の総帥が残念そうにアリゲトロイに報告をするが…
「そんな事は既に知っている、俺はそんな事を聞きたいんじゃない…」
アリゲトロイは会議に参加している重鎮達を睨む。
「最近お前らギルドに任せて怠っている…魔物の討伐を聞きたいんだよ」
アリゲトロイは国王であるが、いついかなるときでもこのような粗野な話し方をする。
「その…その件に関してましては…」
総帥が話を聞かずにアリゲトロイが話し始める。
「奴らとの関係はあくまでも我らが優先的な立場をとらなきゃならねぇのに奴らは最近調子に乗り始めて俺らに要求する様になった!」
ドン!
アリゲトロイは机を叩く。
「しかもこの一年はまともな俺らの軍は戦闘をしてねぇ…つまりだ。俺らの軍は弱体化している…それはわかるな?」
アリゲトロイは総帥を見下し脅すように問いただす。
「ですが、財源を確保できていない為、我が軍の予算は上がらず下がって…」
「わかるな?」
アリゲトロイは再び総帥の話を聞かずに凄む。
「わ、わかりました…」
アリゲトロイは了承の言葉を聞いて、落ち着きを見せる。
「ならば水、陸、空軍にそれぞれAレートモンスター80頭を年内に狩る事を命令する…いいな?」
「はっ…」
「で、次は学園か…学園長話せ」
「はっ、学園で今年の入学者数は200人を越しました。その打ち分けとしては国内の貴族は45%、国民20%、他国の貴族20%、他国民15%となっております。同盟の影響で他国の貴族が伸び悩んでおり、やはり我々も同盟に加盟する事を愚考致します…」
「それは最後の手段だ…、ちっ…あの脳筋馬鹿王に似たお人好しアホ王かと思ったが…まさかここまでのやり手だったとはな…」
イグラシアにとってもゲオルグは無能だった。
「ですが、彼の国に王の才覚ではなく王の兄である宰相が大きいかと…」
官僚の一人がブレンの事を話すが…
「馬鹿が、そういう奴に認められる人望があるのも王として技量だ。」
アリゲトロイはその意見を一脚する。
「話を戻すぞ学園は他国の貴族のガキ共の金を吸えるように娯楽を新しくし続けろ」
「はっ」
「次は…」
会議は暗い雰囲気のまま続いていく。
(???)
『神の使徒』が召集されていた。
ローブに身を隠した彼らは円卓に座り、召集された理由を待っていた。
「第11階位アーゼルが何者かにやられた」
前置きがなく会議が始まり、数人だけこの言葉に興味を示した。
「へー、面白そうじゃん。その何者がどれほど強いか楽しみだな」
「フフ、当然といえば当然では?彼はプライドだけ立派で、自身を磨く事を止めて他人の身体に渡り歩いていた愚者ですから」
「また空席になったか…どうするんだ?使徒に相応しい者はここ最近現れていないぞ?
第11階位を倒した者を加えるのか?」
それぞれが勝手に話を始める。
「静かに」
その一言でザワついた雰囲気が静寂へと変わる。
「グエル」
「はっ」
「そのような畏まったのは止めてくれ、我々に階位はあるが、神に使える同じ使徒なのだから…」
「かしこまりました第1階位殿」
ニコ
第1階位はグエルの言葉に微笑みを返す。
「アーゼルと君の支部は同じ大陸だったね?」
「そうです」
「もしかしたら君の所に向かっているかもしれない、気をつけるんだよ?」
第1階位は心配そうな声でグエルに声をかける。
「かしこまりました」
「巌頭王…」
「何でしょうか?第7階位様」
「件の者がお前の誘いに乗らなけば消せ…」
「はっ」
「もういいかな?」
誰も返事は返さない。
「これ会議を終了する」
この言葉ともに使徒はグエルを残して消えていく。
「はぁ…」
グエルは緊張していたのか…椅子にもたれかかる。
グエルは懐中時計を取り出し時間を確認する。
「はぁ…もうこんな時間か…」
グエルは心が落ち着かないまま、席を立つ。
「はぁ…第11階位が負けたのにこの俺が勝てるわけないだろ…」
グエルは重い足取りで愚痴をこぼしながら部屋を出て行く。
グエルはある場所の自室に隠し扉を設けてこの部屋を出入りしている。
「はぁ…」
グエルはローブを脱ぎ、腕輪に収納する。
そんなグエルの素顔はウシガエルの獣人族だった。
コンコン
「入りなさい」
「ドゥエル先生お邪魔します」
制服を着た女子がグエルの部屋入って来た。
「どうしたのかね?」
「実はここの数式がわからなくて…」
「どれ見せてみなさい」
グエルはドゥエルという偽名で教師をしていた。
「なるほど!ありがとうございます!」
「次の授業も準備があるから、もう行きなさい」
「はい、先生。」
「ドゥエル先生はやっぱりイグラシアのエストゥディアル(学園)で一番の先生です!」
「褒めても成績は上がらないぞ…早く君も授業の準備をしなさい…」
「はーい」
グエルはイグラシアで教師をしていた。
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