25.ああ、胸か。
どなたかは分かりませんが、評価ありがとー!これからも宜しく!
「うぅ、お腹すいたよぅ」
「飯はどうするつもりだったんだ?」
「神様に貰ったお金は支度金として、使っちゃったから、薬草採取でお金貰おうとしたの。けど···」···あれ?おかしい言葉が聞こえたような。カミサマニモラッタオカネ?どういうことかな。とりあえず神様に会ったら、絶対お仕置きだな。相手が神様とか関係ねぇよ。
「···今日は奢ってやるよ」「ホントに!?やったー!なおくん大好きー!」「黙れ」「ぷぎゅ!」早苗が抱きつこうとしてきたので顔面を押さえる。
「ぎゅるるるるるる、あぅっ」また腹の虫がなく。
「はぁ、しかたねぇな。そこの店で良いだろ?」目の前に建っている、フレスト料理店という店でいいか、と早苗に聞いてみる。
「うん、もうお腹空きすぎて死んじゃいそう」「なら、入るぞ」店の引き戸を慎重に開けて中に入る。実は最近、店のドアを開ける事がトラウマになりかけていたりする。まぁ、今回は何も飛んでこず、普通に入ることが出来た。店も普通だった。
···お昼時なのに客が一人も居ないことと、ウェイトレスの格好で酒を飲んでいる女の子がいることを除けば。
「···早苗、ここは危険な香りがする。他に行くぞ」俺はウェイトレスっぽい女の子に気付かれないよう小声で話す。(因みにこの世界は酒に関する法律はない)
「私、これ以上歩いたら死んじゃう」早苗は空気を読まずに普通の音量で話してしまう。このバカ野郎!ウェイトレス女の子がピクッと反応し、
「んぁ?ヒック、だぁれだ?」真っ赤な顔(酒で)をこちらに向ける。
「なぁ、ここ営業してるのか?」ばれたからには仕方がない。ここで食おう。「あ?お客、さん?」女の子が聞いてくる「ああ」すると、
真っ赤な顔が一瞬で素面に戻った。「ほ、本当にお客さんか?嘘じゃないよな?」ああ、これはやっぱり不味いかもしれない。
「ああ、客だ。営業してるのか?」「あ、し、してるぜ!一応営業中だ!もう店を閉めようとしてたんだけど、ラストオーダーなら今作るぞ!メニューだ!」飲食店なら今から本番の筈なのに店を閉めるとはこれいかに、
「おい、早苗、好きなもの選んでいいぞ」「え、いいの!?じゃあ、オーク丼と、ミノタウロスのステーキと、ハウル鳥の唐揚げと、スカイフィッシュの刺身と、(中略)ラーメンと、バニラアイスで!」こいつ、いくら好きなものをたのんでもいいっていっても限度があるだろう。あとラインナップおかしい。それにいつも思ってたが、そんなに食って何処に消えるんだよ。···ああ、胸か。
「あ、ああ、そっちの彼氏さんと食べるのかい?」あまりの量に引きぎみの女の子がそうきいてくる。
「か、彼氏···きゅぅー」「こいつ一人で食べるよ。あと彼氏じゃねぇよ」早苗が答えないので俺が代わりに答える。
「え···?」「早く持ってきてくれ、こいつが死ぬ」「死ぬ!?わ、分かった!直ぐに作ってくる」そう言って女の子は店の奥に引っ込む。
ウェイトレスの衣装の上にエプロンをつけている。どうやら彼女が作るようだ。マジか、どう考えても料理得意そうに見えないんだけど。彼女はとても活発そうな、地球なら運動部のエースにでも成っていそうな雰囲気がある。料理はつくれるのかな?
···まぁ、食うのは早苗だし、別にいいか。




