16.ありがとうこざいましゅ
へ? 鍋]3M 俺
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」突然の事態に俺は慌てたが、ゴブリン戦で鍛えられた横っ飛びで回避した。
商品棚に突っ込むとでも思ったか?残念でした!俺は綺麗に通路を転がった。はい、ただの偶然です。ってそれより!
「お、おいおいおいおい!?いきなりなんだ!?俺が何をした!」鍋の投擲者をみる。なんと、女の子だった。俺と同い年くらいの。
「うるさい!どうせまた冷やかしにきたんでしょ!今日という今日はもう許さないからね!」
「いや、俺あんた知らないから!初対面だから!」
「なによ!そんな嘘が通じ、る、と?·····ごめんなさーい!」···見事な土下座ですね。
「本っ当にごめんなさい!」「いや、いいよ、別に。怪我してないし。」彼女はココナ・チベットさん。この工房の親方。でも最近工房を継いだばかりで、彼女の作る作品は評判が悪いらしい。それでここに訪れるのは幼なじみの少年だけになってしまった。
その幼なじみの少年はそれはそれは大層な悪がきで、わざわざ家から豆腐を持ってきて、お前の剣は豆腐も切れねぇや(マジで切れねぇ。豆腐も切れない剣って逆に才能じゃね?)といって去っていくらしい。
そんで彼女は俺を幼なじみと勘違いして鍋を投げつけてきた、と。「まあ、いくら怒ったとしても生身の人間に鍋を投げつけるのは止めような?」俺は彼女の頭をポンポンと叩く。ハッ!しまった妹にやる感じでやってしまった!
「ご、ごめん!つい。」「い、いえ、別にいいですよ?これくらいは甘んじて受け入れます。それくらい酷いことしちゃったので。」そう言う彼女の顔は真っ赤だ。
「そ、そうか?じゃあ、お言葉に甘えて」彼女のオレンジ色の髪の毛は、とてもさわり心地が良かった。なのでチベット工房の中で高校生の男が同年代の女の子の頭を撫でるという、少々おかしな図が出来る。
「綺麗な髪だな」「ひゃ、ひゃい。ありがとうこざいましゅ」本当に綺麗だったので、俺は思わず思った事を口に出してしまった、すると彼女の顔が真っ赤を通り越してゆでダコの様になってしまったので、名残惜しいが止めることにする。
「ふぁ。」俺が手を離すと彼女の口から声が漏れる。彼女も名残惜しそうな顔をしている。彼女は自分の気持ちが恥ずかしかったのか、更に顔を赤くする。···これは魅力UPの効果か?(ほぼ関係無い)
くそっ、俺はクズだ。いくらモテたいからって、こんなスキルに手を出してしまった。はぁ、自分が嫌になるな。
「ど、どうしました?」赤みの引いた彼女が顔をのぞきこんでくる。
「ああ、いや、何でもないよ、考え事をしてたんだ。」
「そうですか。あの、これだけじゃ私の気持ちが済まないので、何かさせてください。ここに来たってことは、何か鍛冶関係の物だったんですか?生憎、剣は打てませんが他の事ならやって見せます」·····俺何のためにここに来たんだっけ···あ!そうだ。短剣の錆びをとってもらおうとしてたんだった
「じゃあ、この短剣の錆び取r「錆び取りですね!これなら私にも出来ます!」iを
って速いな。
――――――――――――――待つこと10数分―――――――――――――――――
「出来ました!」「おお、ありがとう。」ピッカピッカになった短剣を持ってきてくれた。鏡のようだ。
「じゃあ、お金払うよ。何パル?」「いえ、お代はいりません。お詫びなので」
「え、あ、いいの?じゃあ、そうさせてもらうよ。」「はい。···その代わりといってはなんですが、これからもたまにここに来てもらえませんか?」
「ん?あーうん。いいよ。」時間はあるだろうし。
「本当ですか!わ、私は午前9時から午前12時までいますので!」「短っ!」なにそれ、個人趣味の店の方が余程ましだろ。
「この工房は全然流行らないので、冒険者やってるんです。12時からはお母さんがやってくれるので。」ああ、そういうこと。というか冒険者なんだ。また今度にでもクエストに誘ってみようかな。一人だと限界もあるだろうし。
「んーじゃあこれからもよろしく。」「はい。よろしくお願いします」そして俺は工房を出る。
もうお分かり頂けるでしょうが、主人公はイケメンです。鈍感系無自覚主人公。なので道中女の子がチョロくなるのはほぼイケメンのせいです。まあ、魅力UPも合わさって女の子は、ほぼチョロインになるでしょう。




