死に逝く世界
この世界は平等かと質問すれば一体何人の人が平等だと答えるだろう?
「おい! 何やってるんだ遊んでないでさっさと仕事しろ‼」
「今やってるじゃないですか。」
きっと半分以上の人が平等ではないと答えるだろう、何故なら平等とは同じと言う意味だから、同じ人などいない。
「何でさっきやれと言った事ができてないんだ‼」
「その前に他の先輩から違うことを頼まれたので、そちらを優先しただけで、やらないつもりはなく終わり次第やるつもでしたし、準備はできてるので直ぐにでも出来るようになってますが。」
この世界は不平等だと質問すれば一体何人の人が不平等だと答えるだろう。
「言い訳してんじゃねーよ!」
ゴッ 言い訳ではなく本当の事を言ったのに殴られた、その後ろで同じ会社の先輩が
「あらら、なにやってんのかね~。野村は。」
「職長に殴らてーんじゃねーの?」
という声が聞こえたのでそちらに目を向けると職長がまた怒鳴ってきた。
「聞いてんのか!野村‼」
「はぁ、すみません。」
「謝ればいいってもんじゃねーだろ‼ 何でそんな事もわからないんだ、子供じゃないんだぞ!」
さっきの質問だが、きっと半分以上の人が不平等だと答えるだろう。平等だと答える人は何不自由ない暮らしをする人ろう
、
「そこの人達避けてーーー‼」
「何だ⁉」「おい、職業、野村避けろー! 鉄骨が落ちてくるぞ‼」
ガラガラ、上を見上げると鉄骨が降ってきた。
なに不自由なく暮らすそんな人は少ない、普通の人は妥協し、諦め、挫折する。そして、虐めに合い、理不尽な目に合う。
「うっわーーー‼」
「くそ、取り合えず間に合え!」
とっさに棒立ちだったさっき殴ってきた職長を突き飛ばしたせいで鉄骨の下敷きになってしまった。
まあ理不尽な目に遭ったからって虐めてくる人、理不尽な目に合わせた人を見殺しにできると言われればそんなわけもなく。
「お、おい大丈夫か野村?」
「あはは、大丈夫なわけないでしょう?下半身が鉄骨の下敷きになって。」
つい反射的に助けてしまった、しかし流石に目の前で死人が出るのは御免なのである意味では良かったが流石にこの世界は理不尽や不条理に溢れている、きっと世の中事故で死んだ人はもっと生きたかっただらう、生きたい人が死んで、死にたい人が生きるそれこそ理不尽な運命だろう、そしてこの世界はきっと平等には出来ていない、この世界中の人間の不幸を集めて皆に平等に配ろうとすれば殆どの人は拒否するのだから。
「おい!しっかりしろ!目を閉じるな。」
「職長、お願いがあります。」
「何だ?何でも言ってみろ。」
「スマホデータの初期化とパソコンのHDDの破壊を。」
「アホかお前は、そんなの自分でやれ。」
理不尽や不条理が有るのと同じ様にきっと優しさも有るのが世界なのだ、それこそ死の間際に気付くのだから救いようがない。。
「おい、起きろ野村。寝るんじゃない‼」
だとしてもきっとこの世界は平等ではない。
「スマホとパソコンお願いしますよ職長。」
あぁ、もうだめっぽいな。
「ーーーー。」
何を言ってるのかさっぱりわからない、意識が薄れてく。
死ぬってこんな感じなんだな、唯一の救いは独身で悲しむ人がいないくらいか、あぁもう何もわからない意識がなくなる、もし死ぬのならせれが運命だったって事だろう、運命とは望む人を導き望まぬ人を引きずり込むのだから。