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転生子と間違えられ、捨てられた赤さん、知識スキル『ウィッキーペディア』で成り上がる  作者: アキライズン
第二章 ロンド遊撃隊『クーピーズ』

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七十一話 レッド、密談する

 

「大丈夫だった?」

「ああ、普通に報告しただけだよ」


 ロンド隊長の部屋の前でハクが待っていた。

 二人で廊下を歩いていく。


「……監視されている。背後から誰かつけているわ」


 ハクが僕にだけ聞こえるように小声で話す。

 恐らくクレアさんだろう。

 光魔法で透明になっているようだが、気配察知に優れたハクには通用しない。


「ご飯でも食べに行こうか。配給される糧食レーションには飽きてきたんだ」

「そうね。たまには街に行きましょう」

「ほかの三人も誘おうか」

  「さっき食堂で見かけたから、もう食べていたみたいよ。二人で行きましょう」


 わざと他愛ない会話を交えつつ、外に出る。

 裏街道から表街道に出ると、ハクが僕の腕を軽く叩いた。


「行ったわ。もう、いない。三人のところに向かったと思う」

「五人全員が監視対象みたいだね」

「そうね、警戒しておかないとね。あの男との接触はしばらく避けるべきよ」

「うん、気をつけるよ」


 ハクと二人きりになったので、広場の中央にあるベンチに座り、声を変換せず、そのままの状態で話す。

 ここでハナさんと話していたことを思い出し、ちょっと、うるっ、となってしまう。


「どうしたの? 涙声だけど?」

「いや、なんでもないんだ」


 僕の心情を察してくれたのか、しばらくハクは何も言わず、側で座っていてくれた。


「……ハクはやっぱり、ドルタを生かしたことは反対だった?」

「そうね。服を破られておっぱい見られたしね。でも、ワタシは、一生ついていくと約束したから、キミの考えには逆らわない」


 ハクのおっぱいを思い出して、ゴーレムの中で少しにやける。


「やらしい顔、してない?」

「し、してない、してないよっ!」


 勘が鋭いハクの前では、中の表情も気をつけないといけない。


「本当なら、おっぱいのことを除いても、ドルタは引き渡すか、殺してしまったほうがいいと思ったわ。ドルタを仲間にするのはリスクが高い。バレたらガレアの街全体を敵にまわすことになる」

「うん、そうだね」


 それでも僕はドルタを仲間にしたかった。

 彼も自分と同じガレア家の犠牲者で、復讐者だったからだ。

 僕の今の仲間達、クーピーズは本当の仲間ではない。

 やがて、僕は彼らとも戦うことになるだろう。


「もし、そうなってもハクはついてくれる?」

「何度も言わせないで。一生ついていくって言ったじゃない」


 ちょっと怒らせてしまったようだ。

 ハクが少し顔を赤くしてそう言った。


「ありがとう、ハク」


 ガレア部隊の副隊長になり、二人の仲間を得る。

 復讐への道のりは、ゆっくりだが、確実に進んでいる。


 僕を捨て、ハナさんを殺したガレア家を滅亡させる。


 かつて、ハナさんと座っていたベンチで僕はもう一度、復讐を誓った。


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