表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生子と間違えられ、捨てられた赤さん、知識スキル『ウィッキーペディア』で成り上がる  作者: アキライズン
プロローグ アカとハナ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
34/80

三十四話 アカさん、手紙を見る

==============================


 アカへ



 手紙を書くのは初めてで、なんて書いたらいいか正直わからん。

 まあ、私が勝手に話してると思って、読んでくれ。

 直接話したりするのは、面倒臭いし、照れ臭い。


 まず、引っ越しの準備をすると言っていたが、あれは嘘だ。

 まったくしていない。

 ガレア家は、思っているより強大だ。

 アカが生きているとバレてしまったからには、その命を奪う為、どこへ逃げても探しだし、殺そうとするだろう。

 だから、この一ヶ月、私はガレア家と戦う準備をしてきた。

 めっちゃいっぱい武器とか買った。

 ちゃんとアカの借金に加えておく。


 これから、ガレア家を潰しに行ってくるけど、あまり心配するな。

 私の強さは知ってるだろ?

 朝飯前ってやつだ。

 朝御飯食べたけど。


 まあ、圧勝してすぐに帰ってくるつもりだが、万が一ということもある。

 そうなったら仕方ないから、私に返すはずだったアカの借金はチャラにしてやるよ。

 そのかわり、私が帰って来なくても、復讐とか考えずに楽しく人生を送ってくれ。


 歯が生えたら毎日ちゃんと磨けよ。

 お風呂も嫌がらず入れよ。

 魔法は無茶して使うなよ。魔力切れには気をつけろ。


 あとは、もういいか。

 私が言えることなんて、そんなもんだ。

 アカはもう十分一人でやっていける。

 パソコンとスキルのウィッキーペディアを使って、うまくやれよ。


 なんだか、お別れみたいになっちまったが、あくまで、もしもの時だからな。

 帰ってきたら、風魔法をみっちり仕込んでやる。

 私がヨボヨボのおばあちゃんになったら、今度はアカが私のオムツを替えるんだからな。

 覚悟しておけよ。


 昨日は楽しかった。

 また一歳の誕生日も祝ってやる。


 じゃあ、いってきます。またな、アカ。



 ハナより



 PS


 扉は三日後、自動で開く。

 パスワードは873だ。

 食料は一年分くらいなので、その後は自分でなんとかするように。



==============================



 何度も何度もハナさんの手紙を読み返す。

 もうハナさんが帰ってこないことが、僕にはわかった。

 ハナさんは死ぬことを覚悟して街にいったんだ。


 どうしてハナさんは、僕の為にそんなことをしたんだろう。

 ウィッキーペディアは、それに答えてくれない。


「いつ裏切られるかわからないからな。私は自分しか信じない」


 出会った時、そう言っていたハナさんを思い出す。

 ハナさんはきっと僕を信じてくれたんだ。

 生まれて初めて、裏切らない仲間として。


 泣きながら、また手紙を見る。

 僕にはもう他に何もできない。


『そのかわり、私が帰って来なくても、復讐とか考えずに楽しく人生を送ってくれ』


 僕はハナさんとの約束を守れそうになかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ