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推定悪役令嬢【出来ちゃった婚】でルート回避を目指す‼︎  作者: 猫モフ師団
2章ヒロインside

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頭部にピンク色の毛が生えた異形の生物

「頭部にピンク色の毛が生えた人型の生物」は、すれ違う魔物に食らいつき、咀嚼しながら林の中を北上している。

ピンク頭生物は道中ずっとぶつぶつ呟いている。

「チッ。この魔物も「強壮」しか持ってない!!」

音もなく、風も起こさず、ただピンク色の残像を残して移動する人型生物。

すれ違った魔物たちの首がボトボトと静かに地面に転がっていく。

不気味な呟きを残して。

「魅了持ちどこよ〜〜?いないじゃないの〜〜〜」


深夜にフェーラー領の街壁前にたどり着いた人型生物は一角兎から強奪したスキル「跳躍」で街壁を難なく越える。

街に入り込んだ生物は、中央噴水で体を洗い、所持していたピンクのキャリーケースからピンクのフリルがたっぷりついたドレスを取り出し着替える。

生物が着替えている最中、ピクシーのピーチャンは鑑定陣の描かれた紙片を取り出し生物の背後に貼り付ける。

2秒待ってから剥がす。

そして即座に生物から距離を取る。

見つかると食いつかれて咀嚼される。


安全な距離を取り、紙片に鑑定結果が印字されている事を確認する。

帰還の巻物に紙片を貼り魔力を流す。

紙片は無事、本部に送られた。

重大任務完了である。

結果を送ったので自分が食われてももう大丈夫だ。


この任務を完遂するまでに2名の犠牲が出た。

ピーチャンはあの時の光景を忘れることが出来ない。

人型魔物に握られる我が同胞。

魔物のセリフ「手に蛾の粉がついたぁ〜キモぉ〜〜い。スキル「鱗粉?」種族固有スキル?チッ使えねぇザコモンかよ?」


ピーチャンはフロランシアに「ピーチャンサン」と名付けられたので存在の格が上がっている。

ハイピクシーへの進化に伴い、隠密と逃げ足のスキルレベルが上がり今回の重大任務を完遂する事が出来た。ピンク頭生物のスキルは刻々と変化しているようなので、継続的に鑑定任務を行わなければならない。

自分以外では犠牲が出る事は予測される。

責任持って最後までやり遂げようと決意した。


☆☆☆☆☆

フォード領訓練砦1号棟地下道1階解放軍作戦本部

円卓を囲むピクシー3名。

「鑑定結果が送られてきました」

「犠牲は?」

「今回は出ていないようです」

3名はそれぞれ安堵のため息を吐く。

「読み上げます」

「はい」


「名前:林アイリ

 年齢:17

 ジョブ:偽学生

 レベル:176

 魔法:なし

 種族固有スキル:鱗粉、分裂、菌糸、毒薬、擬態、鰓呼吸、

 スキル:棍棒、跳躍、インベントリ、翻訳、強奪、粘体移動、強壮、弱鑑定、胞子変形

 称号:転移者、ヒロイン」


3名のピクシーは顔を青ざめさせた。

「【相手を殺してスキルを奪うタイプの強奪】持ちでしたね。さすがフロランシア大元帥閣下。閣下の推測通りでした」

「鱗粉持ってるね。この生物。ピクシーを殺して奪ったんだよね?よね?」

「鱗粉持ってる時点で我々の仇敵(きゅうてき)だ」


「で……でも……こいつを殺しちゃダメって大元帥閣下が……」

「殺すとランダムに違う場所で再発生(・・・)するからダメだったっけ?」

「そう。気持ち悪いね」





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