ヴシュタークの里に入る
20 ヴシュタークの里に入る。
転移酔いしたが無事どこかに跳べたようだ。
見回すと石の部屋。
3方を石壁に囲まれている。奥は御簾が掛かった祭壇がある。
出口がない。
部屋全体に鑑定を飛ばすと
【ヴシュタークダンジョン3階層】と出た。
奥の祭壇に「祭壇ニ侵入セシ者、掟ニヨリ死罪」と立て看板がある。
文字がおどろおどろしい。
メチャメチャ気になる。
失礼かなぁと思ったが御簾の奥に鑑定を飛ばした。
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名前:未設定
種族:ダンジョンマスター
年齢:370歳
レベル:1
状態:呪いによる衰弱
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御簾の奥にダンジョンマスターがいるらしい。
呪いを解呪してあげようと思いダンジョンマスターの体あちこちに鑑定を飛ばした。
鑑定が一切弾かれない。逆に鑑定が吸われる感覚がする。
あ!あった!!
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品物名:王国製封印テープ
詳細:巻かれると成長を阻害される。
無理に剥がすと即死呪が発動する。
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…!…ああ…………
これは可哀相に…………。
テープが頭と胸の結合部(昆虫の体の一番細い部分)にキツく巻かれている。
こんなの巻かれてたらご飯食べられないじゃん。
剥がすと死ぬらしい。
けど私ならいける。
収納様がおわしますからね。
私は手を伸ばし小声で
【収納】と唱える。
いつだって収納は万能なのだ!!
インベントリに王国製封印テープが収納出来た。
再度ダンジョンマスターに鑑定を飛ばす。
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名前:未設定→ヴシュ君
種族:ダンジョンマスター
年齢:370歳
レベル:1
状態:呪いによる衰弱→空腹
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名前はPT申請の為、私がつけた。
衰弱状態から空腹状態に変わってる。
体に触れないように魔力を与える方法はある。
私はヴシュ君に【パーティー申請】を出す。
秒で【承諾】が帰ってきた。
即レスが早すぎる!
よっしゃ!!!
「マナチャネリング!!!!」
パーティーメンバーの魔力を均すスキルだ。
アニメで見たのを思い出しSPで取得した。
私の魔力がとんでもない勢いで減っていく。
多分足りると思うけど一応ポーションを飲もう。
御簾の向こう側でヴシュ君が巨大化していく気配がする。
背中が天井についている。
大丈夫かな?四角い腹のダンジョンマスターとか嫌だよ?
天井がミシミシいって崩れた。
天井の隅が開いて梯子が降りてくる。
そんなところに上階への出入り口があったんだ。気がつかなかった。
お婆さんが梯子から転がるように降りてくる。
モブ君のお祖母さんだ!
なんだか凄く慌ててる。
降りてきて私たちを一瞥したあと御簾の奥に入っていった。
「ヒッ!」とか言ってる声が聞こえる。
ダンジョンマスターが急に大きくなって驚いてるんだろう。
まぁ些事だ。
お婆さんがモブ君の襟首をつかんで締め上げている。




