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海へ!その②

ちょっとシリアスな話が出てきます。



 待つこと数分。

 葉月さんが二往復して全員を連れてきてからの出発となる。


 町と町の間のみとはいえ、ワープできるっていうのにギルドのみんなはあんまり驚いた風じゃなかったな・・・。

 むしろ葉月さんの方が驚いたような表情をしてた。




「ねえ、この貰った回復薬、シックセンで買った僕のよりも効果がいいってどういうこと・・・?」



 ・・・そこはノーコメントで。



      ◆ ◆ ◆



 馬車が道なき道を走っていく。

 それと競い合うかのようにクロガネと、クロガネに乗った舞宮さんと葉月さんが先行し、そしてその横を花月さんが走って追従している。



 時々モンスターが出てくるけど、舞宮さんの魔法や花月さんの拳で薙ぎ払っていく。




 ・・・ふと思ったんだけどさ。

 舞宮さんはクロガネに乗ってるから近接攻撃は当たらないし、遠距離攻撃を放ったとしてもクロガネの防御を突破しなければいけない。

 だから相当の威力の魔法で一方的に攻撃できる。

 集団戦になれば上空からの歌(プラス『応援』)による支援もできる。


 え?なにそれずるい。

 


 いつも農家みたいなことやってるけど、冒険者としても全然食っていけそうだね。



 


 ・・・よし。気にしない気にしない。

 僕には僕らしい良さがあればいいんだ。


 じゃあ、新しいスキルでも試してみようかな。『ルーム』!!



 僕の目の前に扉のようなものが出てきた・・・と思ったらすごい勢いで遠ざかっていった。

 

 ・・・。『ルーム』解除。




 今僕は何も見なかった、いいね?


 『ルーム』は今晩野営するときにでも試してみるとしよう。




【『ルーム』のレベルが上がりました。】


 ・・・アナウンスさん、余計な仕事しないで!?



「こてつこてつー!見て見てー!リンゴが二つになったよー!


 ってああ!

 消えちゃった・・・。」


 りんごも『ダブル』の練習か・・・。

 なんでもかんでも複製できるってすごいよなぁ。

 スキルのレベルさえ上がればりんご一人で食糧問題解決できそうだね。


 これはりんごの食費削減に役立ちそうだ。

 そう意味では僕にやさしいスキルになったのかな?



     ◆ ◆ ◆


 野営地にて。

 本来は3~4日くらいかかるらしいんだけど、このペースなら明日中にはたどり着くらしい。  



 ご飯は僕とトムさんで作ったよ。

 道中戦った(ひき殺した、とも言う)モンスターのドロップアイテムがそこそこあったしね。



 そして『ルーム』の検証だけど・・・。

 ものの見事に役に立たないね!



 だって広さが二メートル四方くらいしかないんだよ?ぜんぜん足りないって。

 

 ちなみに、誰でも入ることができた。

 


 実験の結果分かったことだが、中の時間は扉を閉めても止まらない。ここも『持ち物』と違うところだ。

 そして扉は僕が念じた場所に出てくるが、『ルーム』の中から見れば同じ場所に扉は出てくる。


 そして、扉が消えている間はどうやっても出入りすることはできないらしい。

 ふざけてりんごを三分くらい閉じ込めたら、半泣きになったりんごに怒られた。さすがに反省。


 さて、これどうしようか。現状りんごのお仕置き部屋になってるんだけど。



 とか考えている間にまたスキルのレベルが上がった。

 今度は3メートル四方だった。


 どうやら一辺が”スキルレベル”メートルの立方体の空間になるらしい。

 とりあえず、『持ち物』の中を整理するために使わないものを放り込んでおこう。




        ◆ ◆ ◆



「ねえねえ。みんなでご飯食べようよ。」


 葉月さんからそんな提案がされた。


 ご飯?さっき食べたばっかだよね?


「いや、こっちのじゃなくてリアルの方!

 他の人とは結構会うけど、二人とも全然会わないんだもん。・・・まあ、オータさんとか部屋から出てこないって言ってる人もいるけど。

 二人もたまには一緒に食べようよ!」


 あーうん。どうしようかな・・・。


 一応、僕ら二人が身体的疾患を抱えているというのは秘密になってる。

 わざわざ言うことではないし、プレイするうえで変に気遣われるのが嫌だったっていうのもある。


 だから、こういう風に誘われるのは不思議じゃないし、むしろ嬉しかったりする。

 それができたらなぁ、と思わなくもないけど、少なくとも僕は無理なのだ。


 このゲームに参加する上で、両親が出した条件の中に『部屋から出ないようにすること』というのがあるから。

 舞宮さんも似たような条件があるのだろう。



 行きたいけど・・・っていう表情をしてる。



 葉月さんもそれに気づいたのか、「じゃあ、今日はいいや!また今度ね!」っと言ってログアウトした。

 でも、やっぱり残念そうな顔をしてたな・・・。


「弟子がすいません。まだまだあれも未熟ですから、お二人の事情を考えれないようで・・・。」


「うわ!びっくりしましたよ、もう・・・。いきなり出てこないでくださいよ。


 ・・・あれ?私花月さんに事情を言ってましたか?」


「いえ。ですが、体の使い方を見れば大体のことは察せました。

 葉月には私の方から注意をしておきますので、どうかご許しください。」



 急に出てきた花月さんのせいでびっくりしてしまった。

 というか、体の動かし方で僕たちの事情に気づけるって・・・。



『注意しなくていいですよ。僕たちが事情を説明してないだけなんですから。』そんな簡単な言葉を僕らは口に出せないまま、花月さんもログアウトしていった。




      ◆ ◆ ◆



 ダイジェストで悪いけど、もうフォースの町に着いてしまった。

 ボスモンスター?なにそれ美味しいの?


 ・・・まさかの出オチ用員としてスタンバってた砂のモンスターに関してはご冥福を祈るしかない。




 さあ!ついに海が見えてきたぞ!




     ◆ ◆ ◆


 没ネタ

 『もしも舞宮さんが戦闘狂だったら』

 ついつい書いてしまったけど、本編でこれはないwww、と思った案。


 

 

 舞宮さんの強さが花月さんの琴線に触れたのか、ただ一言『手合わせしてもらえませんか?』と申し出た。


 舞宮さんもそれを承諾した。

 ここに、プレイヤーのトップを決める戦いが始まった。



 ただ、舞宮さんはクロガネとコンビで戦っている。

 それでもなお、花月さん優勢だ。



 舞宮さんが放つ光魔法ーーー文字通り光速・・で動くそれを、花月さんは避け、弾き、つかむ。

 うん。何言ってんのか分かんない。光をつかむって何だろうね(諦めの表情)


 ただ、舞宮さんも攻め手を緩めない。一本のライトレーザーでは意味がないと考えたのか、複数のレーザーを同時に発射している。

 それらの多くは花月さんに当たらないが、いくつかは花月さんの体をかすめている。


 もし花月さんに対空攻撃手段がなかったのなら押し切れていたかもしれない。




「いや、かめ〇め波はないでしょ・・・。」

 そう、何かよく分からない・・・”気”としか言いようのないものが花月さんから打ち出されており、それが着実にクロガネを襲っている。

 

 クロガネの防御力は相当なもののはずなのに、しかも舞宮さんの支援が乗った状態にも関わらず、だ。



 現実でもできるのかな?


「いえ、さすがにできない・・・と思うよ?断言はできないけど。


 ただ、少なくとも僕はできないし、師匠がしてるとこも見たことないかな…。」


 おおっと、そうしているうちにクロガネが瀕死になってる!

 飛べなくなって墜落したクロガネから降り、花月さんと対峙する舞宮さん。


 もともと、有利な状況でも追い込み切れなかったのだ。

 地面の上という、花月さんに有利なフィールドになってしまえばもう勝ち目はない。




「勝負あり、ですかね。」


 花月さんの手刀が炸裂する。


 ドサリと音がして、舞宮さんの体が崩れ落ちる


 誰もが花月さんの勝ちを確信した。・・・そう、ただ一組以外。



 当事者の二人はまだ諦めていなかった。



 

「まだ、終わってないです、よ・・・。」


 立ち上がる、舞宮さん。




「『ライトウォール』『ライトウォール』『ライトウォール』!」


 光の壁が舞宮さんと花月さんの間を遮る。


 しかし、花月さんの前では時間稼ぎに位しかならないだろうが・・・。



「残りのmpは全部こっちに・・・『ライトカノン』」


 舞宮さんの手のひらに、一際大きい魔法陣が現れる。

 その大きさゆえに魔法陣の構築に時間がかかるみたいだけど・・・。威力は今まで最大だ。



「それはさすがにまずいですね・・・。」


 そう言いながらも避けるのではなく、迎え撃つのを選択する花月さん。


 

 空気が一気に緊張する。

 

 その緊張を破ったのは舞宮さん側。

 花月さんの背後から走ってきたクロガネ・・・・が花月さんに体当たりをかます。


 

 一瞬、花月さんの意識が舞宮さんから外れる。

 そしてその隙を逃すわけもなくーーー



「発射!」


 舞宮さんの攻撃は、花月さんをしっかりととらえたかのように見えた。



 しかしーーー


「危なかったですね・・・。」


 花月さんの被害は片腕一本だけだった。直前で気づき、致命傷は避けたようだ。



「その竜は、動けなかったはずですが・・・。」


「そうですね。だから一回死に戻って・・・・・もらいました。」


「死に戻って・・・?」



 クロガネの固有スキルは『騎士道精神』。効果は・・・ダメージの肩代わりと、それ以外のステータスの譲渡。

 舞宮さんは、花月さんの手刀のダメージを瀕死のクロガネで受け、クロガネをフォースの神殿に戻す。

 クロガネは死に戻った時点で全回復するのでそのまま突撃させ、隙を作り出す、といったところか。



 そこまでやっても腕一本だけど・・・戦闘において片腕を失うデメリットは計り知れない。

 しかも舞宮さんは、クロガネが戻ってきたことで空中へと避難できている。


 これは、勝ちが決まったか・・・?



「しかたありません・・・。

 使わないつもりでしたが、本気を出しましょう。」


 その言葉の直後、空を蹴って空を飛んだ花月さんによって勝負は一瞬でついてしまった・・・。

 

花月さん、マジ花月さん・・・。


縛らせプレイならば舞宮さんは花月さんといい勝負できるのかー(棒)


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チートもらって異世界転生!?やったぜ、これで勝つる
・・・と思ったら、チートにデメリットがあるなんて聞いてない!
なんだこれ、俺yoeee! というお話です。

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