I Love Youの日らしい
今日がこの日だと知って、突発的に思いついたネタです
父親の良平曰く、本日は「I Love You」の日らしい。
美玖はナニユエ? と思ったのだが、その答えは母親の悠里から答えは聞けた。
欧米で「831」は「I Love You」の隠語なのだと。
「意味が分かりません」
「ふふふっ。私に聞いてくれて助かったわ。保君に聞いていたら、命が危なかったわね」
「ふぇ?」
「美玖ちゃんじゃなく、保君の」
なおさら意味が分からないのだが。
「美玖ちゃん、『I Love You』の文字を見て。『8 letters,3 words,1 meaning』なの。だから、今日、八月三十一日が『I Love You』の日になるの」
書きながら説明され、美玖も納得できた。確かに、全部で八文字、そして、単語は三つしか使っていない。他に訳しようがないということで、一つの意味なのだろう。……日本では「月が綺麗ですね」と訳した御方もいらっしゃると、おばばさんこと、昌代から教えてもらったが。
……が。それだけで何故、恋人の保の命が危ないのか。別の疑問が出てくる。
「保君の問題です。美玖ちゃんのことになると、保君は色々とタガが外れちゃうでしょう? そうすると、いろんな方が攻撃に出てしまう可能性がありますもの」
そういえば、よくおばばさんに扇子を首筋に突き付けられている。微笑ましいと美玖は思っていたのだが、「これが真剣であらば、首は飛んでおろうの」という昌代の言葉で、かなり危険なのだと知ったのだ。
……他に保を攻撃してくる人物が分からないのだが。
「美玖ちゃん。せっかくですもの。大切な人たちのために、いつにもましてお料理に力を入れましょう」
良平さんに、保君たちも連れてくるようにお願いしますから。そう、悠里は続けた。
「はいっ」
お料理で大切な人たちに感謝を伝えられるのなら、それに越したことはない。何せ、美玖は未だ周りにおんぶにだっこの状態なのだから。
皆が喜んでくれることを祈ろう。そう思いながら悠里と一緒にキッチンに立った。
余談だが。
保から「俺に数日付き合って」と言われ「もうお付き合いしてますよね?」とすっとぼけた返答を真顔でしてしまった、美玖だった。
無論、「付き合って」は「買い物やその他」だと聞かされ、すぐ了承しようとしたのだが、すぐさま昌代の扇子が保の首筋にあてられ有耶無耶になったのだった。
……いや、本当は良平が悠里たちにプレゼントとかするネタのはずだったんですが、近いことは「愛妻の日」で良平の親子でやったよなぁ……と。だとしたら美玖のボケにかけるしかない!! と思ったのです。
断じて! 後悔も反省もありません(`・ω・´)




