櫻木栞
「それで具体的にどうするの?」
「う〜ん」
俺は腕を組みながら考える。
「山本、お前の自慢できる所はなんだ?」
「自慢出来るところねぇ〜」
山本も考え込んでいたが、自分の自慢出来るところなんて聞かれても中々答えられるものでもないか…。俺だってそう聞かれたら…正直見当たらないような気がする。
「栞。お前が自慢できるところはどこだ?」
「沢山あるよ。成績優秀、容姿端麗、運動能力抜群、他には…。」
「ストップ。もう大丈夫だ。」
自分に自信があるのは良いことだが、度が過ぎるな…。
「えぇ〜。まだあるのに〜。ルックスとか顔とか〜。」
見た目の事、2回言ってるし…。
「さすがは櫻木さんだ!皆、噂しているよ。あの人は完璧超人なんだって。尊敬するなぁ」
山本はキラキラした少年のような瞳で栞を見ている。
「まぁーそれ程でも‼️」
栞は長い黒髪をわざとらしく髪をかき上げた。いい匂いがする。シャンプーの香りだろうか?
それにしてもこいつ…そんな風に思われていたっけ?
確かに見た目は美少女だ。誰がなんて言おうと学校一の美少女だと言える。でも……。
「幾ら見た目が良くても中身がこれじゃなぁ」
…考えていたことが思わず出てしまった…。
「もーそんなこと言っても何もでないわよ‼️ていうか雨宮くん、私の事好きすぎ〜」
栞は俺の背中を手でバンバンと叩きながら声色高く喋った。その顔は若干赤味を帯びていた気がするが気のせいだろう…。
「いっっ、褒めてないんだけどな。」
「…いちゃついていないで、そろそろ本筋に戻って貰える…?」
山本は呆れながら、そんな事を言っていた。
「そう見える〜?」
栞が嬉しそうに答える。
「いちゃついてなんかないよ。それでさっきの話しだけど、自慢出来るとはいかなくても何か特技とかないか?」
少し考えて山本は答える。
「それならサッカーだな。特技とは…うん、言えると思う。」
若干自信無さげだが、なんだあるじゃないか。
「しっかりあるじゃないか。じゃあポジションは何処だ。」
「一応…、フォワード」
「花形じゃないか。なら話しが早い。練習試合に佐藤さんを呼んで、かっこ良くゴールを掻っ攫えばいちコロよ。」
俺は自信満々に答えたが、山本は不満そうだ。
「ちょっと待ってくれよ。そんなに上手くいけば苦労しないよ。それに俺スタメンどころかBチームだし…。第一佐藤さんを試合に見に来て貰うように誘うことも出来ないし…」
「試合に誘うくらいなら俺達がやってやる。Bチームだろうが大丈夫だ!お前は試合に集中すればいい。」
「おぉ〜頼もしい。ぶっちゃけ最後の希望だったけど頼って良かったよ。」
「そうだろう〜。じゃあ明日までプランを考えておくからまた明日ここの部室に顔を出してくれ。」
「分かった。くれぐれも宜しく頼むよ。」
そう言うと山本は、軽く会釈をすると部室こら去って行った。
「それで何か考えがあるの?」
「…栞〜、頼むよ〜」
俺はさっきの自信満々な態度が嘘の様に栞に泣きついた。
「はいはい。もうしょうがないんだから…」
「有難う〜。愛してるぜ〜。」
「っっ!!…そう言うことは軽々しく言わないの…。」
「ごめんて。だから顔を紅くして怒らないでくれよ。」
「もういい!!」
「はぁ〜」
私は下校の時間になり、帰路についていた。
先程まで雨が降っていた影響だろうか…水に浸されたアスファルトの独特の匂いが気になる。
「なんであんなこと引き受けたんだろう…。」
雨宮くんにいい格好をしようとして、佐藤さんを試合に連れてくるのを約束してしまった。
正直接点が無い。クラスも違うし、話した事もあまり思い当たらない。
雨が止んだ曇り空はまるで今の私の心を表しているかのように感じられた。
「ていうか、そもそも依頼人の前であんなに格好つけたんだから自分がやりなさいよ…。」
誰もいないのを確認しながら放った独り言は曇天へと消えっていく。
「行動力はあるくせに女子と話すの苦手なんだから。」
だけど頼られるのはうれしい。雨宮くんの力に慣れているような気になれるから…。依頼人のためだと分かっていてもこれは事実だ。
ふと気づくと目の前にカップルがいた。うちの学校の制服を着ている。男の子の方は再び降り出した雨に彼女が濡れないように傘を差してあげた。必然的に相合傘の形になっている。突然訪れた嬉しいハプニングに彼女さんはとてもご満悦。成功すれば山本くんも佐藤さんとあんな感じになるのだろうか…?いつかの日か私も…。
「…いいなぁ…。」
そんな妄想からふと紡がれた言葉は反対に勢いを増す雨音へと無情に吸い取られていった。
「早く帰らないと…。」
風邪を引いてしまう…。依頼があるのにそれだけはいけない…。瞬間、携帯にメッセージご入った。差出人は雨宮俊哉。
「雨めっちゃ降ってきただろ。お前傘持ってたっけ?風邪引かないように気をつけろよ!」
思わず笑みが零れる。こんな簡単な文章でも凄く嬉しくなってしまう…。
「ずるいなぁ〜ほんとに。…よし帰るか!」
雨はどんどん勢いを増していく中、私はダッシュで家の道を駆け出していた。
「それで具体的にどうするの?」
「う〜ん」
俺は腕を組みながら考える。
「山本、お前の自慢できる所はなんだ?」
「自慢出来るところねぇ〜」
山本も考え込んでいたが、自分の自慢出来るところなんて聞かれても中々答えられるものでもないか…。俺だってそう聞かれたら…正直見当たらないような気がする。
「栞。お前が自慢できるところはどこだ?」
「沢山あるよ。成績優秀、容姿端麗、運動能力抜群、他には…。」
「ストップ。もう大丈夫だ。」
自分に自信があるのは良いことだが、度が過ぎるな…。
「えぇ〜。まだあるのに〜。ルックスとか顔とか〜。」
見た目の事、2回言ってるし…。
「さすがは櫻木さんだ!皆、噂しているよ。あの人は完璧超人なんだって。尊敬するなぁ」
山本はキラキラした少年のような瞳で栞を見ている。
「まぁーそれ程でも‼️」
栞は長い黒髪をわざとらしく髪をかき上げた。いい匂いがする。シャンプーの香りだろうか?
それにしてもこいつ…そんな風に思われていたっけ?
確かに見た目は美少女だ。誰がなんて言おうと学校一の美少女だと言える。でも……。
「幾ら見た目が良くても中身がこれじゃなぁ」
…考えていたことが思わず出てしまった…。
「もーそんなこと言っても何もでないわよ‼️ていうか雨宮くん、私の事好きすぎ〜」
栞は俺の背中を手でバンバンと叩きながら声色高く喋った。その顔は若干赤味を帯びていた気がするが気のせいだろう…。
「いっっ、褒めてないんだけどな。」
「…いちゃついていないで、そろそろ本筋に戻って貰える…?」
山本は呆れながら、そんな事を言っていた。
「そう見える〜?」
栞が嬉しそうに答える。
「いちゃついてなんかないよ。それでさっきの話しだけど、自慢出来るとはいかなくても何か特技とかないか?」
少し考えて山本は答える。
「それならサッカーだな。特技とは…うん、言えると思う。」
若干自信無さげだが、なんだあるじゃないか。
「しっかりあるじゃないか。じゃあポジションは何処だ。」
「一応…、フォワード」
「花形じゃないか。なら話しが早い。練習試合に佐藤さんを呼んで、かっこ良くゴールを掻っ攫えばいちコロよ。」
俺は自信満々に答えたが、山本は不満そうだ。
「ちょっと待ってくれよ。そんなに上手くいけば苦労しないよ。それに俺スタメンどころかBチームだし…。第一佐藤さんを試合に見に来て貰うように誘うことも出来ないし…」
「試合に誘うくらいなら俺達がやってやる。Bチームだろうが大丈夫だ!お前は試合に集中すればいい。」
「おぉ〜頼もしい。ぶっちゃけ最後の希望だったけど頼って良かったよ。」
「そうだろう〜。じゃあ明日までプランを考えておくからまた明日ここの部室に顔を出してくれ。」
「分かった。くれぐれも宜しく頼むよ。」
そう言うと山本は、軽く会釈をすると部室こら去って行った。
「それで何か考えがあるの?」
「…栞〜、頼むよ〜」
俺はさっきの自信満々な態度が嘘の様に栞に泣きついた。
「はいはい。もうしょうがないんだから…」
「有難う〜。愛してるぜ〜。」
「っっ!!…そう言うことは軽々しく言わないの…。」
「ごめんて。だから顔を紅くして怒らないでくれよ。」
「もういい!!」
「はぁ〜」
私は下校の時間になり、帰路についていた。
先程まで雨が降っていた影響だろうか…水に浸されたアスファルトの独特の匂いが気になる。
「なんであんなこと引き受けたんだろう…。」
雨宮くんにいい格好をしようとして、佐藤さんを試合に連れてくるのを約束してしまった。
正直接点が無い。クラスも違うし、話した事もあまり思い当たらない。
雨が止んだ曇り空はまるで今の私の心を表しているかのように感じられた。
「ていうか、そもそも依頼人の前であんなに格好つけたんだから自分がやりなさいよ…。」
誰もいないのを確認しながら放った独り言は曇天へと消えっていく。
「行動力はあるくせに女子と話すの苦手なんだから。」
だけど頼られるのはうれしい。雨宮くんの力に慣れているような気になれるから…。依頼人のためだと分かっていてもこれは事実だ。
ふと気づくと目の前にカップルがいた。うちの学校の制服を着ている。男の子の方は再び降り出した雨に彼女が濡れないように傘を差してあげた。必然的に相合傘の形になっている。突然訪れた嬉しいハプニングに彼女さんはとてもご満悦。成功すれば山本くんも佐藤さんとあんな感じになるのだろうか…?いつかの日か私も…。
「…いいなぁ…。」
そんな妄想からふと紡がれた言葉は反対に勢いを増す雨音へと無情に吸い取られていった。
「早く帰らないと…。」
風邪を引いてしまう…。依頼があるのにそれだけはいけない…。瞬間、携帯にメッセージご入った。差出人は雨宮俊哉。
「雨めっちゃ降ってきただろ。お前傘持ってたっけ?風邪引かないように気をつけろよ!」
思わず笑みが零れる。こんな簡単な文章でも凄く嬉しい…。
「ずるいなぁ〜ほんとに。…よし帰るか!」
雨はどんどん勢いを増していく中、私はダッシュで家の道を駆け出していた。




