ラウンド5:修羅場の活路~最大の危機とその突破術~
あすか:「Round4では、組織を守るための非情な掟と裏切りについて、重いお話を伺いました。リーダーとは、常に厳しい決断を迫られる存在なのですね…。しかし、皆さんの人生は、そうした組織内の問題だけでなく、外部からの脅威、まさに『修羅場』と呼ぶべき危機の連続でもあったはずです。(クロノスに触れ、テーマを表示)このラウンドでは、皆さんが経験された『最大の修羅場と、その突破術』についてお聞きしたいと思います。これぞ我が人生最大のピンチ、絶体絶命の危機…それをいかにして乗り越えられたのか。まずは次郎長さん、いかがでしょうか?」
清水次郎長:「(ふぅ、と息を吐き)最大の修羅場、ねえ…。そりゃあ、一度や二度じゃねえが…やはり、荒神山の喧嘩は忘れられねえな。俺たち清水一家と、敵対する一家との間で、何十人もの男たちが斬り合った。味方も敵も、血まみれになって倒れていく。まさに地獄絵図よ」
あすか:「それは壮絶な…その時、次郎長さんは?」
清水次郎長:「俺か?俺ぁ先頭に立って、刀を振るってたさ。親分が怯んじゃ、子分たちはついてこられねえからな。だが、敵も必死だ。四方八方から斬りかかってくる。正直、『こりゃあ、今日が命日かもしれねえな』と覚悟した瞬間もあった。だがな、そんな時、子分の大政が、『親分!ここは俺に任せてくだせえ!』って前に出て、鬼みてえな強さで敵を薙ぎ倒してくれたんだ。他の子分たちも、それに続いて奮い立った。あれは…子分たちに命を救われたようなもんさ」
あすか:「子分たちとの絆が、危機を突破する力になったのですね」
清水次郎長:「ああ。結局、一人じゃ何もできねえ。信じられる子分たちがいてくれたからこそ、あの修羅場も乗り越えられた。あとはまあ、『腹の据え方』ってもんかな。死ぬ時は死ぬ、と覚悟を決めりゃあ、不思議と体も動くもんだぜ」
国定忠治:「(次郎長の話を聞き、苦々しげに)絆、ねえ…。俺にとっちゃ、捕吏どもに追い回された日々、そのものが修羅場だったぜ。特に、信州から上州へ、関所破りをして逃げた時なんざ、本当に肝が冷えた」
あすか:「関所破りですか?」
国定忠治:「ああ。夜陰に紛れて、息を殺して関所を越える。見つかりゃ一巻の終わりだ。背後からは追っ手の声、前には闇。食う物もろくにねえし、眠る場所もねえ。何度も捕まりそうになった。そういう時、頼りになるのは自分の勘と足だけよ。どこに隠れれば見つからねえか、どの道を行けば追っ手を撒けるか…常に頭をフル回転させてな。あとは、意地だな。『こんな所で捕まってたまるか!』って意地が、俺を突き動かしてた。まあ、たまには、事情を知って匿ってくれる奇特な百姓もいたがな…」
アル・カポネ:「(忠治の話を鼻で笑い)フン、逃げ回るだけの修羅場か。スケールが小さいな。俺が経験した修羅場は、もっと組織的で、殺るか殺られるかの戦争だったぜ。ライバルのギャングどもが、俺のシマを奪おうと、マシンガンで襲撃してきたことも一度や二度じゃねえ。俺の命を狙って、レストランで食事中に爆弾を仕掛けられたことだってある」
あすか:「爆弾!?それは…」
アル・カポネ:「ああ。幸い、俺は無事だったがな。そういう時は、冷静になることだ。パニックになったら負けだ。まず情報を集める。誰がやったのか?敵の狙いは何か?内通者はいないか?そして、報復する。それも、相手が再起不能になるくらい、徹底的にな。俺は常に二手三手先を読んで動いてた。情報網と、確実な実行力。それが俺の突破術だ。感傷や躊躇は、死を招くだけだぜ」
豊臣秀吉:「(目を輝かせ)おお!異国の親分よ、そなたの話は実に面白い!戦の駆け引きに通じるものがあるわい!わしの修羅場と言えば…やはり、金ヶ崎の退き口じゃろうな。越前の朝倉攻めの最中、背後の浅井長政が裏切り、我らは敵中に孤立してしもうた。前門の虎、後門の狼。まさに絶体絶命じゃった」
あすか:「織田信長軍、最大の危機の一つですね」
豊臣秀吉:「うむ。皆が青ざめ、諦めかけた時、わしは信長様にこう進言した。『殿は、この藤吉郎にお任せくだされ!』と。最も危険な、軍の最後尾を守る役目じゃ。わしは、少数の兵と共に、死兵となって追いくる敵を防ぎに防いだ。味方を無事に逃がすため、ただ一心に戦ったわ。なぜ乗り切れたか?それは『知略』と『行動力』、そして何より『運』じゃろうな。敵の動きを読み、地の利を活かし、味方を鼓舞し続け、そして…天がわしに味方してくれた!あの時死んでおれば、わしの天下はなかった。まさに、わが生涯最大の賭けであり、修羅場であったわ!」
清水次郎長:「(感嘆の声を漏らし)いやはや、太閤殿下の武勇伝は、スケールが違うねえ…」
国定忠治:「…運、か。俺にはそんなもんはなかったがな」
アル・カポネ:「運も実力のうち、か。だが、頼りすぎるのは危険だな」
あすか:「度胸と絆、執念と知恵、冷静な判断と組織力、そして知略と強運…。皆さん、それぞれに壮絶な危機を乗り越えられてきたのですね。その経験が、皆さんの『親分』としての器を形作ってきたのかもしれません。Round5、ありがとうございました」
(SE:感動的、あるいは感慨深い余韻を残すサウンド)




