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こちら異世界移民局!~転生・転移チートを許さない世界の物語〜  作者: ひろほ
第七章 セレブの意味とは何でしょう?
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差別ではなく区別。

一先ず、食事候補は上がった。

では、次に何を見に行くかを考えよう。

観光というコンセプトであれば、やはり物珍しいもの、魔界ならではのものを狙っていこう。

そういえば、先ほどの店は魔界の地ビールイベントだった。

他の店舗でも、そういうイベントを行っている可能性が高い。

案内板に目を通してみれば、催事場のフロアがある。

そこには『皇国ディーン物産展』と書かれていた。

いやいやいや……生まれも育ちも皇国の人なんですよ、私のデート相手は。

暫く滞在していて、そろそろ故郷の味が懐かしくなった、というタイミングでもない。

少し残念な気持ちを抱えながら、他のフロアを眺める。

今度は魔界フェアを冠するフロアがあった。

そういえば、こういった物産展は地元の人間の方が集まるなんて話を聞いた事がある。

何で魔界で魔界の物産展をやるのか? という疑問はあるものの、需要があるのだから仕方がない。

ひょっとしたら、マリさん自身も皇国の物産展に興味をもつのかもしれないし。

どちらも候補に入れて差し支えないだろう。


「あとはなんだろ、服とかインテリアとかかな?」


ショッピングモールに着けば、マリさんとこうしたいああしたいと妄想が広がると思ったが、そうでもないようだ。

何せ、生まれも育ちも種族も違う。

共有できる楽しみ、嗜好が限られるという現象は、どうしたって発生してしまう。

食事一つとってもそうだ。

私達には薬でも、人間にとっては毒になるものもある。

私は半分は人間なので、より細かく耐性を調べる必要もあった。

故に、種族専門店が存在したり、反対に種族お断りの店もある。これはまぁ、差別ではなく区別だろう。

ショッピングモールや百貨店などは、多くの種族に対応出来るものが出店をしているが、それでも注意は必要なのは間違いない。

そう考えると、何かしらの雑貨や服を見るというのは、異種で見て回る時には、悪くない手段なんだと気付いた。

そういえば、こっちの伝統的な服のお店を見せるというのも悪くない。

縫い目が全く見えず、ピッタリと体にフィットしつつ強靭である服で、魔王や魔女によく好まれている。

私が印象に残っているのは、両親の葬儀の際に、祖父母が着ていたことだ。

おじいちゃんは首までピッタリと覆われたその服に、鎧とマントを合わせ、おばあちゃんは胸元と背中が空いたタイプのものにローブを着ていた。

格好いいかどうかは置いておいて、魔界には古くから存在する伝統着と言える。

あわよくば、マリさん、試着とかしてくれないかなぁ?

などと、下世話な妄想をし始めてしまった。

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