ドレス選び
「それはそうと、レミリア?」
「はい? なんでしょうおばあちゃん?」
「一応掃除してありますが、あなたの部屋を後で整えておきなさい」
「といっても、さほど散らかってはいないですよね?」
そもそも、物を多く持っていない。
読書は好きだが、端末で見るばかりだし。
おばあちゃんが掃除してくれていたのなら、特に整えることもなさそうだけど。
「寝しなにシーツやピローカバーが無いと言われても知りませんよ?」
「あー、そういうことですね。なら、あとで覗いてみるとします」
「それと、ミストラル様、嫌いな食べ物はございますか?」
「いえ、特にありませんね。このお茶も凄く気に入りました」
「それは何より。では、レミリア、あとで夕食作りを手伝ってちょうだい」
「あっ」
そういえば、おばあちゃんに伝えていなかったな、会食のこと。
「すみません、おばあちゃん、今日はマリさんに御呼ばれしておりまして……」
「あら、そうだったのですね。ミストラル様、何から何まですみません」
「いえいえ。少し肩の凝る会食ですので、レミちゃんが居ると嬉しいと私からワガママを言ったんです」
「会食ですか……レミリア?」
「……なんでしょう? テーブルマナーならお蔭様でバッチリですけども」
「あなた、ドレスなんて持っていないでしょう?」
「よくご存じで……」
「ですので、これから市街へ買い物に行こうと思っているんです。よろしければ、おばあ様もご一緒しませんか?」
「あら、嬉しいお誘いですね。こんな辺鄙な場所では、お店もありませんからね。ですが、ドレスなら、ここにあるもの使ったらいかがかしら?」
「えっ?」
ちょっと、何を言い出すんですか?
マリさんとのデートを潰す気ですかあなたは……。
「それはいい考えですね。おばあ様の今お召しになっているドレスも素敵ですもの。レミちゃん、おばあ様に見繕っていただいたら?」
えー、マリさんも乗り気かー。
「ドレス以外のものは後で一緒に買いに行きましょうね」
うーん……まぁ、買い物に行けるから良いか!
「そしたら、ちゃちゃっと選んでしまいましょう!」
「レミリアがドレスを着るのか、珍しいこともあるものだな」
あ、おじいちゃん復活した!




