教育機関訪問9
スマホから投稿
ーーーーーーアンタッチャブル!
一斉に襲いかかってきた子どもたちの攻撃を障壁で受け止める。
大量の魔力を収束させたレーザーに瞬時に創り出した刃を乗せて放つ者。
瞬時に重火器を創り出し、魔力を込めた砲弾を放つ者。
床を無数の巨大な針に変化させ、さらには多属性魔法を付与して貫こうとする者。
錬金術で創り出された槍を手に、魔力を十分に込めて爆ぜるようなスピードで襲いかかる者。
ーーーなんだ、皆、錬金術も魔法もとても上手じゃないか。
流石に装備無しで受け止めるのは骨が折れる。
その証拠にありったけの魔力を使わないと止めきれず、攻撃までは手が回らなかった。
一時的に使える分の魔力を消費したため、眼の光が収まるのを感じる。
少しの間、魔力行使は出来ないことを意味する。
クソガキ共は瞬時に理解し、ほくそ笑む。
あぁ、もう!
そんな嬉しそうな顔をしないでよーーーーーー先輩。
「ーーーブレイブ」
先輩の特性、ブレイブ。
勇気の名前を冠するそれは、本人のテンションに応じて能力を上昇させる。
勇者が絶望的な状況から、心を奮い立たせ、苦難に打ち勝ったのは、この特性を所持していたからではないか、と語る学者もいる。
勇者の血筋にあって、当代は先輩ーーーマリ・ミストラルただ一人。
そして何より先輩はーーーーーー根っからの戦闘狂だ。
声を発した位置に、先輩はすでに居なかった。
パァンという破裂音が視界の外から鳴り、壁に叩きつけた肉の音がする。
続いて、コツっと、空のコップを床に置いたような音。糸が切れた人形のように崩れる子ども。
音を頼りに、ここからようやく目で追えた。
脇に両手を差し込み、そのまま上に放り投げ、天井に叩きつける。
これで三人。
ほっぺを両手でパンと叩いて四人。
「はい、動かないでー。ぶち抜かれたいならオススメですが。あ、そうそう、転生者さんが分からないかもしれないですけど、生半可な魔法障壁や物理障壁ならこの銃弾は貫通しますので」
何も傍観者になっていた訳ではない。
残り一人へ銃口を押し付け、降伏を迫る。
「私は先輩と違って、人を殺めるのにさほど抵抗が無いですよ? 手加減や手心を加える余裕もありませんし」
「…………」
「はい、お疲れ様でした」
そして私は引き金を引く。




