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純潔のLily ~ほほえみとCherry Blossoms~  作者: サンドリバー
~ほほえみとCherry Blossoms~
5/11

夏休み

智佳 「ふぁ~あ、今何時だ?」


時計は10時30分を過ぎたくらいでした。夏休みに入って早くも二週間弱、こんな生活が続いて行ってます。そうして自分のケータイに目をやると、


智佳 「あ、メールだ」


もちろん萌愛からだ。夏休みに入ってから毎日のように届いている。さてさて、その内容は、


――――――――――――――――――――――


SUB プール明日だね!


TEXT 萌愛!おはよう(^^)/


   いよいよプール明日だね(^_-)-☆


   水着とか色々と忘れずに!


   智佳の水着早くみたいなぁ(*^_^*)


   それじゃあ ノシ


―――――――――――――――――――――――


だそうだ。私たちの高校はプールの授業がないため、水着を着る機会がありません。


智佳 「萌愛ってばそんなに水着が気になるのかな?私ふつうのしか持ってないのになぁ」


と中学校の頃に買っていた水着を準備してにらみ合います。さて・・・着なくなってからはや二年目・・・当時のサイズが入るのか・・・ッ

さあ!決闘の開始ッ!

・・・・・・・・・・

やっぱり、二年というのは大きかった。冷静に考えたら当時も大きいサイズが恥ずかしいという理由から、ぎりぎりのサイズを買っていたことを思い出しました。


智佳 「仕方ない。今日中に何とかしないと・・・」


なので、さっそく近くのショッピングモールに向かいました。


智佳 「え~っと、水着水着っと・・・」


だめだ・・・ここのショッピングモールには水着は売っていないようです・・・すると、セミロングほどの空色髪の、


智佳 「あ、津由!」


津由 「智佳さん、こんにちは」


智佳 「いきなりでゴメン!ちょっと相談に乗ってほしいんだけど・・・」


そうして私はこの水着の現状について津由に話しました。


津由 「だったら、私の水着貸してあげる。どうせ使う予定もないし」


智佳 「いいの?もしよかったら明日一緒に行けたらなって思ってたんだけど」


萌愛に喋れないからダメって言われていましたが、津由は勉強を教えてもらった仲だから大丈夫かなって誘いました。ですが、答えは


津由 「ごめんなさい、明日は用事があるの・・・だから気にしないで」


智佳 「そっか、わかった。ところで津由はなにしにここへ?」


津由 「ちょっと買い出しってところかな?ところで智佳さん・・・」


そして、津由は少々赤面しつつ、


津由 「智佳さんの水着のサイズって・・・」


智佳 「あ・・・」


それもそうだ。貸してもらうのにサイズが違ったら元も子もありません。


智佳 「~~~~~」


私は津由だけに教えました。


津由 「了解、それなら大丈夫ね。家に届けに行くから住所も教えて」


智佳 「さすがに貸してもらうのにそこまでしてくれたら悪いよ!だから家まで取りに行くから大丈夫!」


すると、津由はすこし戸惑った様子で、


津由 「大丈夫だから・・・」


さすがの私もそこまで拒否するのは何か家に理由があるからと察し、


智佳 「じゃあ、家の近くの目印になりるところってどこ?そこで待ってるから」


津由 「ならこのショッピングモールで大丈夫、十分近いから」


智佳 「ありがとね!それじゃあ待ってる!」


津由 「うん」


そうして20分強で津由は水着を持って帰ってきた。私はお礼を言うといつ返せばいいかなどを確認し、家に帰りました。そして、家に帰るや否や萌愛にメールを返しました。


智佳 「ふう、これで準備万端!早く明日にならないかな?」


浮き浮きしながら一日を終え、翌日になりました。

ザーザー・・・ザーザー・・・ひゅおおおぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお

うわ・・・台風だ・・・外を見ると道路が川のようになっている。どこかの店の看板のようなものも飛び散っている。よほど強いらしい。


智佳 「ヘクトパスカル的には大丈夫だと思ったんだけどなぁ・・・」


と、中学校の頃の知識で適当に推測し、大丈夫だと思っていたことを悔やみます。


智佳 「萌愛あんなに楽しみにしてたのに・・・かわいそうだな」


私は萌愛に残念だったね、今日は中止にしてほかの日にしようとメールを送りました。私も楽しみにしていた分余計に残念に感じています。そうして、何事もなく過ごしていたところ・・・

ピンポーン

こんな台風の日に誰だろう?そうして、玄関を開けると・・・


萌愛 「あ、智佳、おはよう!待ち合わせ場所でどれだけ待っても来なかったから家まで来ちゃった」


智佳 「萌愛!?今日は中止ってメールしなかった?」


萌愛 「ごめんごめん、雨天決行だったから確認しないで飛び出しちゃってた」


そんなに楽しみだったのか・・・と軽く呆れ、同時に心配の気持ちも湧き上がってきました。


智佳 「そんなに濡れて・・・大丈夫?」


萌愛 「大丈夫、大丈夫、なんちゃらは風邪をひかないから」


智佳 「そんなの迷信だよ!とりあえずうちでシャワー浴びていって!」


萌愛 「いいの?」


智佳 「もちろん!」


萌愛 「それじゃあ、お邪魔します」


そして、萌愛は私の家にやってきました。お風呂のドア越しに私は尋ねます。


智佳 「シャワーの温度とか大丈夫?」


萌愛 「大丈夫大丈夫!うちのと似てるやつだから」


智佳 「じゃあ着替えとタオル、ここに置いておくね」


萌愛 「は~い」


雨がどんどん激しくなっていく、このまま帰すのは少し危険だろう。親にはすでに交渉済みなので、しばらくは家にいてもらおうと思います。ですが、天気予報によると今日中は雨風ともに激しいとのこと。

そして、15分ほどしてから、


萌愛 「智佳ありがとう!シャワー温かかったよ!着替えもありがとね!」


智佳 「気にしないで。それより、台風の状況なんだけど・・・」


そうして天気予報のことを萌愛に伝えます。


萌愛 「それじゃあちょっと親に電話するね!今日は友達の家に泊まっていくって!」


智佳 「うん、そうして!今外に出るのは危ないから」


そんなこんなで、萌愛との臨時お泊り会が決まりました。その日は萌愛と色々なことを話しました。昼間はトランプやゲームなどで楽しみ、夜は一緒にお風呂に入ったあと、色々な話をしました。

深夜近くなった頃、


萌愛 「ふぁぁ~、そろそろ眠くなっちゃった」


智佳 「そうだね・・・」


萌愛 「それじゃあおやすみ、智佳」


そうして、私たちは一日を終えました。

翌日


萌愛 「昨日はありがとうね!」


智佳 「これからはちゃんとメール確認してね」


萌愛 「は~い、気を付けます☆」


智佳 「それじゃあ服とか洗濯終わって届けるときまた言うね」


萌愛 「了解です☆」


そうして萌愛は手を振って帰っていきました。プールは台風で潰れちゃったけど、思い出に残るいい一日が過ごせたと思います。

今年の夏休みは充実してたなぁ・・・

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