4月 入学式12
次に入ってきたのはめがねをした少年。
「失礼します。一年B組の相模駿河です。えっと、まーちゃ……いいえ、げふんげふん、生徒会長に呼ばれてきたんですが…」
先ほどの反省を生かし全員はまじめそうな面持ちで構えた。
その様子になんか怖い!と駿河は叫びたくなる。
「会長ってことは麻子会長がこの子を…?」
彗銀が綺和に紅茶を出しながら問うと麻子はやわらかい笑顔を見せた。
「よく来てくれたわね、駿河君。じゃあ企画係りね」
「なっ、なにがですか!?そしてそれだけ!?」
嘆く駿河。「幸薄が来たなあ」とお菓子をつまみながら弑椰がつぶやく。
「あれ…君、朝の?」
そういったのは丸い目をますます丸めた惺。それに気づくと駿河はおろおろしながら「あっ、先ほどはすみませんでした」と頭を下げた。生徒会の人だったのか、と駿河が彼女をまじまじ見つめていると麻子が口を開いた。
「遅かったのね?」「麻子ちゃ……げふん、姫川会長。HRが長かったので…」
茶色い髪を後ろに払う麻子。
「別にいつもどおりでいいわよ」
そのぎこちないやり取りを見て惺はにやりと口の端をゆるめる。
「なになに、まーちゃんの知り合い?私秘密の恋人に一票!」「じゃあ俺は姉弟に一票な」
零鳴も面白そうにいうとみんな口々に自分の予想をしゃべる。
「あーっ、もうっ。ただの幼馴染よっ」
静粛に、といわんばかりの形相の麻子。そうですー、と駿河も苦笑いをした。
その答えに次は全員からブーイングがもれる。「おもしろくなあーい」惺は口をへの字にまげた。
「惺を楽しませるための生徒会じゃないんだから!駿河君ごめんね。それで、役職なんだけど」
「はい、僕は」「企画でいいわよね?」「…ハイ」
また一人役員が増え、よりいっそう騒がしくなる生徒会室。
そこへまた、ノック音が響いた。




