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私が勇者だったって絶対バレちゃいけないんですけど  作者: zingibercolor
1章

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20/33

バチクソ重要な存在になっちゃった

 そういう訳で、ジークレフと2人でさっきの場所に戻る。

 ジークレフが「彼女は規格外の魔力を持っている、センの右目すらも比較にならない」と皆に話し、その場は騒然となった。


「センよりも!?」


 クラレンドは愕然とし、サーボはあごが外れるくらい口を開き、ティースタもフィーユもびっくりした。檜山氏は「日本人からそれほどまでの魔力が!?」と興奮していた。そらエネルギー問題に悩んでる日本、自国民から魔力搾り取れたら万々歳だろうけど。

 ジークレフ氏はさらに言葉を続けた。


「それから、本題だ。ムルーターがサマセットを呪っていることがほぼ確定となった」

 

 クラレンドが目を見開いた。


「そうか、やはり……」


 ジークレフは言う。


「小鹿野千春さんの魔力とティースタ・バレイの術式があれば祓えるだろうが、呪いの詳細がわかるまでどこに焦点を合わせればいいかは不明だ」


 クラレンドはすがるような目でジークレフを見た。


「呪いの詳細を調べるのにご協力いただけないか?」

「個人的範囲なら協力できるが、個人の範囲を出ることはできない」


 ジークレフ個人でどうにかできる範囲ならするけど、魔国としては無理、ということだろう。

 クラレンドは頷いた。


「それだけでも、十分ありがたい」


 て言っても、ジークレフの個人的範囲、かなり広くない? この人だけで魔国の国交もムルーターの情報も握ってるよな。

 クラレンドは、私を見た。


「小鹿野さん。我らの国を守って頂けないか?」


 私も必要なんだよな、ムルーターの呪いの解呪には。

 私は努めて無表情を装って頭を下げた。


「もちろんご協力いたしますが、何をすればいいのかわかりません」

「……正直、呪いがどこでどう行われているかによる。それが分かるまで、「待ち」だ」


 私は頷いた。できるだけ協力的に見えるように。


「お待ちしますよ」


 檜山氏が慌て出した。


「お、小鹿野さん、魔力を日本でも使ってほしい!」


 うん、まあ、こいつは私を日本に縛り付けて魔力で発電タービン回させたいよな。

 私は努めて他意がないように答えた。


「もちろんご協力はしたいですが、魔力とは、術式で加工しなければろくなエネルギーとして使えないと伺っておりますが」


 檜山氏は即クラレンドたちに顔を向けた。


「クラレンド様、ティースタ様、どうかご協力を頂けないでしょうか!」


 サマセットは、特に親しくなくてもファーストネーム呼びが一般的。それをしっかり取り入れてるのは、流石外交官。

 ……ていうか、私、サマセットでも日本でも重要人物になってしまったな? サマセットを救うのに欠かせない上、日本のエネルギー源にもなりうる人間、か……ピペット土方から、えらい出世だ。

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