6.エピローグ
全6話を本日中に投稿しています。これが6/6、こちらで完結です。
翌週、自宅でコーヒーを淹れながら、新聞を読んでいた。そうしたら、異界経済新聞の人事情報欄に、高尾山駐在の異動が書かれていた。
新しい駐在天狗は、愛宕山太郎坊のひ孫さんらしい。
前任の高尾山の新しい赴任先は書かれてなかった。
そういうことだろう。
残念だ。差し入れしてくれる気のいい奴だったのにね。
でも、異境管理に妥協は許されない。さらば、前・高尾山。君の骨を拾ってはやれないが、山頂ビアガーデンは引き続き贔屓にさせてもらいます。
その時、けろけろけろ、と携帯に特定メッセージが届いた音がした。
……ちょっと待ってよ。この間、内通者を特定したばかりなのに……人使いが荒い……
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新宿方面に動きあり。
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三十秒後に、メッセージが削除された。
はいはい。出勤前に新宿寄れってことですね。
私は、新聞を片付けて、カップを洗うと、歯を磨いてから化粧をささっと直した。
前髪が風で吹き上がらないように、そこだけはしっかりスプレーをかける。ああ、せっかくの黒髪サラサラロングヘアが……やむなし。
念のため、本日の日の入り時刻を確認した。まだ十分ゲートを開けるまで時間がある。
「ほんと、一人管理者のゲートなんだから、早く捜査官を回して欲しい……」
通勤ラッシュが終わった後で、空いている新宿行きの電車の隅っこの席に座って、思わず呟いてしまった。
残念ながら、バディを組んでいた捜査官がいなくなってから、私は一人で七十七ゲート方面を守っている。
「暗黒さん、シロだったし、推薦してみようかな」
ちょっと考えてみたが、やっぱりもうちょっと警備局で修行しないとダメそうだ。
当分は潜入捜査官も兼務か……
異界出入国管理局第七十七ゲート、そこは凄腕の管理人さんがいるらしい。
いつか、異界の管理人さんについて(暗黒さんも)また書ければいいなあ、と思いつつ。ひとまず完結です。
お読みいただきありがとうございました!




