第22話 許可はちゃんと取るんだぞ。
「さぁ信長くんたち!! 準備は出来てるかな?」
授業が終わると同時に女子生徒が信長たちのいるD組へ女子生徒が訪れてきた。
「迎えに来てもらったのは嬉しいのだが、1つだけ聞いておきたいことがある。」
と、信長が言う。
「お主の名前はなんだ?」
そういやそうだった。学食で出会った時は言うだけ言って消えてしまったから、名前を教えて貰えていない。
「......あれ? ボク、まだ言ってない?」
「言われてないぞ。」
「......。それは、ゴメン。」
信長たちを風紀委員に招待したのは、"ターボン学園風紀委員委員長"を務めるミラン先輩という女子生徒。
学食で出会った時は眼鏡をかけていたが、現在は眼鏡を外している。
また、着ているワイシャツのサイズが合っていないのか、胸の部分のボタンが外れてしまいそうで、そして、小さいサイズのせいで、お腹は丸見えだ。
なんか、逆に風紀を乱していそうな服装をしている。
眼鏡が外れていると、ボーイッシュな雰囲気が漂う。だが、ボーイッシュだがおっぱいはデカい。
うん、デカい。
信長は、改めてあの大きなおっぱいが自分の頭の上に乗っていたことを想像する。
え、凄くね?
っと、いかんいかん。
ちなみに、ミラン先輩は昔、男と間違われる事が多かったそうだ(今は全く無くなったらしい)。
性格は誰にでも仲良く接しているようで、男女共に人気のある先輩だ。
「いや〜、実は現在の風紀委員のメンバーが1人しかいないんだよね。」
「そうだったんですか......」
ミラン先輩と結衣が話しながら風紀委員の活動部屋へと向かう。
「そうなんだよ。君たちが入ってくれなかったら、風紀委員が終わっていたかもね。」
「へ〜。」
色々と話しているうちに4人は活動部屋についた。
「じゃあ、開けるね。」
「はい......。」
ミラン先輩が活動部屋の扉を開けた。
だが、その奥に広がるのはゴミの山。
「へ、へへ。」
と、苦笑いをするミラン先輩。
「あの〜先輩?」
「なんでしょうかね。」
「この部屋を片付けるために私たちを誘ったわけではないですよね?」
「そんな事......するわけ......ないだろ......」
あ、図星?
「......ハァ。」
結衣は大きめなため息をつく。
「先輩。まずは、部屋の片付けから始めますよ。」
「そうだな!!」
〜3時間後〜
「ふぅ〜、やっと片付けられたよ。」
結衣が最後のゴミ袋を縛った事を確認したミラン先輩がそう言った。
ミラン先輩は、それに続けて、
「じゃあ結衣くん。君は今日からお掃除係という事で。よろしくね!」
「......え?」
風紀委員の掃除係が決まった。
その時、ゴミ袋をゴミ収集所にまで運んでいたイリスが帰ってきた。
「お疲れサマンサー!!」
「はァい。」
イリスはそのまま自然な流れで、活動部屋のソファにダイブ。
「あァ、疲れたァ。」
「ありがとね〜」
「あ、そういえば先輩ィ?」
「どうした?」
「私たちィ、この委員会に入ったわけだけどォ、必要な書類とかあるんじゃないィ?
それを早く書きたいんだけどォ、いつ頃に渡してもらえるのですかァ?」
「そんなモノはないぞ。」
「へェ、書かなくていいんだァ。」
「あー、いや、普通の委員会なら書く必要はある。だが、風紀委員は普通じゃないからな。」
――え?
結衣とイリスが顔を合わせる。
普通じゃないって何?
特に部屋の掃除をしていない信長も読んでいた週刊少年フライから目を離し、ミラン先輩の顔を見た。
「ありゃ、言ってなかったっけ?
この委員会って、ターボン学園の公式の委員会じゃないんだよね。
だから、何をするにも自分たちの自己責任。だから、自由に活動できてるわけ。」
「んん?」
「だって、風紀を正すための委員会なんて生徒会がやっちゃってるでしょ? 私たちは、私たちに寄せられる"依頼"を解決して、風紀を正すんだよ。
その過程で、怪我をしても自己責任になっちゃうし、非公式だから、学園から経費が降りることもないんだけどね。
あっ、安心して欲しいのは、許可はとってあるよ。」
だが、その後にミラン先輩が小声で、いやあれは許可って言えないか、と言っていたが、信長たちは聞かなかったことにした。
後先が真っ暗な気がした。
「ま、この話を聞いてしまった以上、君たちにはきちんと働いてもらうからね。」
「......。」




