千尋と族潰し
なんだか和んだ雰囲気だったので、俺は昼間の園田の噂話の真相を聞くなら今かなと思った。
「委員長。族潰しだったってホントですか?」
ーーーシーン。
あれっ?聞いたらヤバかった!?
「・・・うっ。」
「う?」
3人がドッと笑いだした。
「ぶはっ!それっ、本人に聞く!?」
「ふふ。委員長にそれ聞いた奴、初めてだよ。」
「ハッ!姫。お前、天然か?」
高槻先輩だけ、ちょっと困った顔してる。
「・・・えっと。」
俺は頭をポリポリ掻いた。みんな、笑いすぎだ。
そんなに変だった?
「んなの、噂だ。噂。」と委員長。
「これこの通り、委員長ってコワモテでしょう。」と副委員長。
「実際、鉄拳制裁してるしね~。」と中津先輩。
「違反をした生徒には容赦しないから、委員長をはじめ風紀委員を怖がってる生徒も多いんだ。だが、委員長は族潰しなんかじゃないぞ。」と高槻先輩。
そういや美村も園田もビビってたよな。
確かにドーベルマン委員長は、ぱっと見怖いかも。ガタイもいいし、高校生のくせに迫力あるし。
「委員長もムエタイかなんかやってるんですか?高槻先輩の罰ゲームキック凄かったですよ!スパーンてやつ。」
「罰ゲームキック?」
「あれですよ。年末の『笑ってはいけない24時間』で。『デデーン。有栖川・タイキック~』でタイ人がケツ蹴るやつ。高槻先輩、テレビのまんまでしたよ!」
また委員長がゲラゲラ笑いだした。
「お前。お笑い好きなのか?」
「まぁ、好きですかね。」
「・・・千尋。もう、やめてくれ。」
高槻先輩が額に手のひらを当てて言った。
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委員長は総合格闘技のジムで鍛えていたらしい。
高槻先輩も同じジムに通っていたけど、ムエタイ一筋に方向転換したんだって。
(ムエタイについては小林のメールを待とう)
副委員長も中津先輩も体鍛えてるらしく、そうゆうところでも風紀メンバーは気が合う仲間なんだと。
だから、鉄拳制裁なんてやってんのか。
「でも、なんでそんな噂が?」
俺が聞くと
「中学の時に、街で不良にカツアゲされてる奴に遭遇して、その不良をボコったんだよ。」
と、委員長が答えた。正義の味方だなぁ。
「そいつが暴走族の幹部だったみたいで、手下引き連れてお礼参りに学校まで来やがったんだよ。」
「ええ!?」
「まぁ、返り討ちにしたが、しょっちゅう絡んできて鬱陶しいんでな。直接、そいつらの溜まり場に行って、暴走族のヘッドとタイマンして勝ったんだよ。」
「事実上、その暴走族は解散しましたよね。」
「そうだったっけ?」
「今度は『オレ達のヘッドになってくれ』って、校門で委員長のこと待ってたじゃないですか。俺、覚えてますよ。」
「ああ。なんか言ってたな。」
風紀の皆さん、ほのぼの話してますけど・・・
「それって・・・」
ーーー族潰しとるやないかーい!




