さて、スッポンを食うかのぅ。実は初めてなのじゃが?あ、血は無しでな。
まぁ、何でも良いわい。
しかし、スッポンの卵かや?
こがぁなの食えるんじゃのぅ。
「ソチラはスッポンの卵となりますが、本来は季節物となりますな。
ですが、様々な環境を調整した地下施設にて、時期をズラして育成しており、年中得る事が可能となっております。
ちなみに飼育現地でしか食べられない逸品となります」
そう紫柳さんがな。
コレが、スッポンの卵かや。
ふむ。
珍味としか表現がの。
ちとボソボソっと、あ、茹で卵の黄身だけを食べておる感じかのぅ。
臭みは全くないのは、調理人の技量じゃろか?
ん?
スッポン卵の玉子焼き?
鶏卵に混ぜ合わせ焼き上げた品らしいの。
ふむ。
茹でたヤツより、コチラの方が好みじゃわい。
コレに冷酒がマッチしてな、進むわい!
して、刺身?
スッポンって、生でいけるのかや?
「そちらは各部位のルイベとなります。
部位によっては、軽く炙っておりますな。
このタレに付けて、お召し上がりくださいませ」
ほぅ?
ルイベっうことは、凍らせておる訳かえ?
ふむ、このタレが臭みを消しとるわけか。
しかし、コリコリとした歯応えの部位も有れば、ザックリと噛みきれる部位もの。
味は結構濃厚なのじゃが、クドくはないの。
脂が少ないからじゃろうか?
して、コレには純米酒かや?
しかも人肌に、お燗してあってなぁ。
これが実に刺身と合うのじゃっ!
美味しっ!
次は串焼きと行くかのぅ。
タレ焼きは無く、全て塩じゃな。
いや、コレは、胡椒もじゃが、様々なハーブが加えられておるな。
妙にスッポンと合う。
コレは良い!
コレにはビールと来たか。
うむ、ラガービールじゃな。
何処の銘柄じゃろか?
ドッシリとコクがあり、冷やしたビールの喉越しが堪らんわい!
お次は、スッポンの唐揚げと行こうかのぅ。
いやしかし、この唐揚げは絶品じゃなっ!
今まで食べたことが無い美味さなのじゃが!
コレにビールが合う合う!
うむ、知らぬ間に、ビールと唐揚げが消えたのじゃが?
いや、確かに食った余韻はあるんじゃがな。
あまりの美味さに、一気にのぅ。
お代わりは、止めておこうわぇ。
5人前じゃてな。
いくらなんでも、食い過ぎじゃわい。
しかし、玉子や刺身は、他では食べられんじろうなぁ。
「いえ、卵や刺身などを含むスッポンのフルコースを食べられる場所があるそうですよ」
「そうですな。
岡山県のスッポン養殖場が旅館を営んでいたハズでございます。
冷泉が在る宿となりますが、そこで食べられたかと。
まぁ、卵は季節物ですので、その季節でしか食べれませんが」
なんとのぅ。
そがぁな場所が実際に存在するとは。
ビックリじゃわえ。
で、メインの鍋となる訳なのじゃがな。
「はて?
出汁と甲羅かのう?
野菜や肉は入れぬのかえ?」
鍋じゃろに。
「スッポン鍋ですが、まずはスッポンを純粋に味わっていただきます。
それを食べた後に野菜を煮れば、スッポンの美味さが野菜に宿りますゆえ。
やはりスッポンは、先に食べ、純粋にスッポンを味わうのが王道でしょうな」
ふむ。
そんなものかえ?
で、コレには純米酒と来たのじゃが、冷やしても燗してもおらぬ。
常温なのじゃが、コレが正解でなぁ。
実に鍋と合う!
先程の純米酒とは銘柄が違うのじゃろか?
先程のは、どちらかと言うと軽やかな感じじゃった。
じゃが、コチラは米の風味と旨味が、イヤっと言う程にな。
これが、スッポンに、実に合う。
しかし、スッポンのコクと旨味が凄いの。
唐揚げや串に刺身も美味かった。
だが、鍋は格別と言えよう。
んー
いや、唐揚げが勝るか?
じゃが、出汁で煮たスッポン肉は、スッポン甲羅エキスが絡まり、味が昇華されとるでなぁ。
しかも、スッポン肉を加える度に、味が良くなるのじゃが?
こら、堪らんわいっ!
って、おろ?
肉が?
5人前なかったかや?
「5人前と言うより、スッポン5匹ですね。
5人前では、収まりませんが?」
アドバイザーさんが、呆れたようにの。
なんと!
そうであったかっ!




