急激な身体の変化、ほんに大丈夫かぇ?
「しかし急激に、お体が変わられたご様子。
体調に問題などは?」
紫柳さんが心配してくれるのじゃがな。
はて?
うむ。
何も異常は感じられんの。
いや、体調が良過ぎるのが、異常と言えば異常なのじゃがな。
「体調が良いのは、身体が若返ったからでしょう。
しかし、急激に身体が変化し始めた時には焦りました。
体内エネルギーでは足りず、下手したら餓死しておりましたので」
マジかぁっ!
あぶねー
ん?
なら、なんで無事なのじゃ?
「マスターが無事なのは、次元から汲み上げたエネルギーを、マスターへ使ったからですね」
ほーっ。
そがぁなことが、出来るんじゃのぅ。
そがぁに思っちょるとな。
「いやいや。
それは、おかしい」
そう紫柳さんがな。
いや、何が、おかしいんじゃろかい?
儂が、そう思っておるとの。
「次元から汲み上げたエネルギーが、人へ直に適用できるハズがありません。
ガソリン、いや、電気に近いですかな?
そのような力と、心得ております。
そう考えますれば、電気を直接人へ流して、人の栄養として補填させるような物です。
つまり、直接、人へ力を注いでも、人の血肉とは成り得ないハズなのです」
ああ、それは、そうじゃな。
しかし、現に儂は、それにて助かっておる?
どう言うことじゃ。
はて?
「そうですね。
ゆえに、マスター
そう、多羅様だからこそ、なのです」
はい?
意味が分からんわい?
「この度の原因は、マスターが映像を食べたからですが、それは過去にも事例は存在します」
「左様ですな。
我が社のサービスにて、提供もしておりますし」
紫柳さんの同意を得て、アドバイザーさんが続ける。
「ですが、食した映像の効能に、対し影響を受けたのは、マスターが初めてです」
ほぅ。
そうじゃったのか?
「それは、急激な同調率の増加と高さから来たものかと。
特に同調率の高さは、異常と言えるレベルですね。
その高同調率の影響にて、ある食材の効能をダイレクトに受けてしまいました。
それが、今の状態な訳なのですが、この高同調率を利用して、次元から汲み上げたエネルギーを栄養素へ変換できたのです。
コレは初の試みであり、技術的に本国のサポートを得て初めて成功しております。
まあ、体内吸収される栄養素をダイレクトに細胞へ注入すると言う、荒技を使いましたが」
はい?
それは、消化吸収不用と?
ん?
では、ウナギのせいでは、無かったと?
「ウナギなどを食べたことは間違いではありませんよ。
コチラで消化吸収を促進させ、そのプロセスを正確に把握しました。
そのデータを元に、エネルギーを細胞注入する技術を開発した訳です。
まぁ、あの食材の効能が身体に行き渡る前に、この屋敷へ辿り着いて良かったと言えます。
この屋敷へは、本国との通信環境が完備されており、他所より密に連絡が取れます。
ゆえに、行き届いたサポートが受けられる訳です。
ここ以外ならば、かなり厳しかったでしょう」
いや、アドバイザーさん?
何気に綱渡りでは、なかろうか?
「いやいや。
私は単なる幻想機のサポートAIですよ。
この屋敷にて、本国の統括サーバーにて情報が精査され、初めて自体が発覚したのですから。
私に過度な期待をされないで、くださいね」
あー
個人パソコンで、ウルトラサーバに要求するようなプログラムを走らせたようなモノかえ?
その話しを聞いていた紫柳さんがの?
「はて?
ウナギなどを食べた物の消化吸収を促進されたのは、まぁ、アチラの技術ならば可能なのでしょう。
ですが、そのデータを元に、細胞へ栄養素を注入ですか?
その技術を開発されたと聞こえましたが、あまりにも早くはないですかな?」
おおぅ。
確かに確かに。
気付かなんだわえ。
「本国には、幻想機へ適合された方々が多く居られ、その中には研究職の方も居られます。
紫柳が知っているかは分かりませんが、幻想機適合者は、幻想機同期空間での活動は加速されるのです。
ゆえに、その空間内にて研究開発されているのですよ」
確かに!
ダリルさんの一日を視聴して3分じゃったしのぅ。
アレを使えば、有り得るわい!




