さて麺打ちです。あ、そう言う理由でしたかぁっ!
二人は話しをしながら、支度を終えたようじゃな。
カーナさんが麺を打ち始める。
「そうそう。
水じゃなくて塩を入れた、ぬるま湯でね。
少しづつだよ。
もうちょっと、ゆっくりかな」
パルマさんがアドバイスを。
う〜ん。
蕎麦打ちを見た事があるのじゃが、アレみたいな感じか?
徐々にダマになってポロポロと纏まらない感じじゃな。
それへ、徐々に水分を足し、水分を纏わせとる。
で、徐々に纏めて一つにしてから捏ねる訳か。
蕎麦打ちと変わらんの!
で、麺が出来るが、まぁ、普通の麺じゃろて。
こがぁなモン、誰が打っても劇的な違いが出るとは思えんのじゃが?
『まぁ、人が味を感じる感覚は分かりかねますが、私が知る限りでは違いが無いかと』
そうじゃろな。
で、パルマさんが交代で打ち始める訳なのじゃがな。
「材料なんだけどね。
小麦とマル芋粉を使うよ。
マル芋粉は全体の一割も使わないけど、入れないと麺の風味とコシに違いがでるから。
後は、水でなくて、ぬるま湯を使うこと。
あ、ぬるま湯には塩を入れてね」
そう告げてから、パルマさんが麺を捏ね始めた。
うむ。
カーナさんよりは手際が良く、職人っう感じな腕前じゃな。
じゃが、劇的な違いは見当たらんのじゃが、はて?
だが、ダリルさんは違ったようじゃな。
なんか知らんが、呆れたようにパルマさんを見ておる。
何かに気付いたのじゃろか?
「アドバイザーさんや」
『なんでしょう?』
「俺には、カーナさんとパルマさんの製麺に違いがあるとは、思えんのじゃが?
いや、確かにパルマさんの方が腕前は上じゃろが、それで劇的に味が変わるとはのぅ」
俺が、そう告げるとな。
『私も同意見ですね』
アドバイザーさんも同意を。
じゃよね?
したらダリルさんがな。
「それ、カーナ殿には無理だぞ。
俺には出来るが、普通はできんからな」っと。
したらカーナさんがな。
「なによ。
アタシには無理って、失礼じゃない!」
ちょいオコですな。
「ふむ。
では、カーナ殿は、放術が使えるのかね?」
そんなことをな。
「はぁ?
使えるハズが無いじゃない!
放術師って限られるんだからね!」
まぁ、そうじゃろな。
っか、ダリルさんは、何を言いたいのじゃ?
「知っておるのか分からんが、パルマ殿は放術師だ。
で、放術を使うには、体内雷晶石から微弱な雷を晶石へ流す必要がある。
それでだな。
パルマ殿は、その微弱な雷を纏わせながら、麺を捏ねておるのだよ。
それに、どのような効果があるのかは知らぬ。
だが、明らかに違いがあるならば、それが原因だろう」
はぁ?
そがぁなことに、なっておったのかえ?
「え?
パルマって放術師だったの!?」
「アレ?
言って無かったけ?」
「知らないわよ!
そんなことっ!」
「あらぁ?
まぁ、町の中で放術使うことも無いしねぇ。
わざわざ伝えることでもないし」
呆気らからん、っと。
「ま、まぁ、放術師だからって、町中では余り意味がないか。
でも、麺打ちに影響するんだねぇ」
カーナさんが感心したように。
「いやねぇ。
そのさぁ。
無意識でヤッてたから、指摘されるまで気付かなかったんだよね。
確かに放雷してるわ、これ」
しとるのか?
『微弱ですが、していますね。
ですが、アレが、どのような影響を与えているのか分かりかねます』
アドバイザーさんにも分からんかぁ。
パルマさんが、麺を打ち終えると、次はダリルさんじゃな。
ぬるま湯にする水を晶石から出しておる。
それを火晶石にて温め、ぬるま湯へと。
水は、海水と真水を足しておったな。
で、パルマさんの手際を真似て捏ねておるのじゃが。
『完全にコピーしていますね。
先程、パルマさんが行っていた通りに捏ねています。
まぁ、多少は、ぎこちないですが、初めて行う手際では無いでしょう』
「呆れたぁ。
サーマさんが、直ぐにできるようになる、ってたけどさ。
本当に出来ちゃてるよ。
参ったわね」
呆れ顔で見ておるな。
「まだだ。
見た手順を真似たに過ぎん。
これを己がモノにせんとならん!」
そのようにな。
いや、自分に厳し過ぎぬか?




