麺打ち実験をしようではないか!いや、ダリルさん?別の実験を混ぜないでね?
麺を作り終えた後、試しに、それぞれの麺を茹でてみる。
別々の釜にて同時にだな。
釜は全てで5つあり、飯屋と宿屋にて麺を提供する場合は、ここで茹でるそうだ。
ただ、薪もタダではないため、最初はカーナさんは渋ったのだが、ダリルさんが火晶石にて湯を沸かすと知り承諾したようだ。
「しかし、なんでワザワザ茹でるかねぇ?」
そう告げながら麺を茹でるカーナさん。
まぁ、麺を打ち終え、大量に茹でた方が良いからのぅ。
「麺の違いと状態を知らんと、調理できまい。
まぁ、二人は熟知しておろうが、俺は知らんのでな」
そう告げている間にも麺は茹で上がる。
まずは、その侭にて試食を。
したらカーナさんの麺を食べたダリルさんがの。
「カーナ殿。
マル芋粉を入れずに、麺を打って貰えぬか?」っと。
「そら構わないけどさぁ。
なんでだい?」
「ちと気になったのでな。
頼めるかね?」
カーナさんが、ため息を吐き告げる。
「構わないさ」っと。
「じゃ、私も打とうかな?
ダリルさんも、どう?」
パルマさんが、その様な提案を。
「ふむ。
そちらも確認するべきか。
良かろう。
俺も打とう」
その後は3人で麺打ちを。
ダリルさんも2回目ゆえ慣れた様にの。
っか、いや、待て!
麺打ち2回目で、なぜ、二人と変わらぬ感じで打てておるのじゃ!?
二人は自分の麺打ちに集中しておるゆえ、この事には気付いておらぬようじゃ。
で、ダリルさんが一番最初に麺を打ち終えておるな。
そして、火晶石にて釜の湯を煮やし始めておる。
二人を待たずに、まずは自分が打った麺を茹でておるな。
そして茹で上げ、湯ぎりした麺を食す。
したらの。
「ふむ。
確かにマル芋粉が入らぬと、味が落ちるか。
二人は、まだ掛かりそうゆえ、ちと試そうか」
などと呟いておるのだが、はて?
したらの、ダリルさんは風晶石と雷晶石二つを紐で縛り、首へと下げとるな。
不細工なネックレスっと、言った感じか?
何をしとるんじゃろな、アレ?
そして、再び麺を練り始めたのじゃが、マル芋粉の割合が多くないかえ?
三割近くは入っておるのじゃが?
っか、なんか粉が妙に纏まっておらぬか?
練る速度も異様に速いのじゃが、それ以上に練り上がるのが早いようにの。
『あれですが、ダリル殿が手で練る以外の力が働いていますね。
風が粉を纏め、練る生地に入り込んでいるみたいです』
風がかいの?
そがぁな不自然な風が吹くものなのかぇ?
異世界は不思議じゃのぅ。
『いえ、おそらくですが、アレはダリル殿が行っているのでしょう』
はぁ?
どう言う意味じゃ?
『おそらくですが、首に掛けた風晶石から風を放出して操っているのかと。
雷晶石を二つ、一緒に付けてましたし』
確かに、不細工なネックレスを首にしておるが、アレに意味があったとはのぅ。
しかし、ダリルさんに遅れて麺を打ち終えた二人が、目を展開にして、ダリルさんの麺打ちを見ておる。
まぁ、みるみる内に練り上げるでのぅ。
常人とは身体能力が違うゆえ、先程も二人より早く練り上げておったのじゃが、此度は更に早いでな。
アッと言う間に練り上げ、麺へと。
「ふむ。
マル芋粉の比率を上げると、雷を通し易くなるな。
更に練り易くなる。
そして、手に持たずとも、晶石を操れることも分かった。
なかなか有益だったな、うん」
一人満足気である。
「はい?
いや、晶石は手に持たないと操れないんですけど?」
パルマさんが困ったように。
「いや、首から下げておっても使えるぞ」
そう告げてパルマさんへ風を。
「え?
どう言うことぉっ!?」
「どうやら、雷晶石でサポートすれば良いみたいだ。
肌に触れておれば、雷晶石へ干渉できるゆえ、その雷晶石経由で晶石を操れるみたいだな。
思い付きだったのだが、試して良かったよ」
そうニコヤカに。
その後は、それぞれが打った麺を茹でて試食を。
結果は、カーナさんの麺はマル芋粉を入れない方が、美味しかったみたいだ。
逆に、パルマさんとダリルさんの麺は、マル芋粉を入れた方が美味いと判明。
特にダリルさんの麺は、マル芋粉の比率を増した方が美味かった。
どうゆうことじゃっ!?




