ダリルさん?実は調理人なのでは、ないだろうか?
しかし、手慣れた手付きで調理するなぁ。
スープの具材は、昨日の残りと夜番の間に刈った獲物の骨と肉みたいだ。
肉食獣は臭くて食えた物では無いと聞いたことがあるんだが、大丈夫なのだろうか?
『種類によるみたいですね。
雑食寄りの獣は、部位を選べば良いみたいです。
まぁ、丁寧な灰汁取りが必要ですが。
ダリル殿は海水を放出できる晶石から出した海水を、水に混ぜ合わせ使っていますね。
どのように作用したか分かりませんが、肉類や野菜から灰汁が抜ける模様。
海水は味付けにも使用しているみたいですよ』
はぁ?
海水って、調理に使えるモノなのか?
『使い方しだいですね。
塩分濃度が高いため、その侭を使うことは、お勧めできません。
また、ミネラルを含むため、料理によっては合わないでしょう。
天然の海水の場合、不純物を濾過する必要があります。
ですが、晶石にて亜空間へ取り込まれた海水へは、不純物は含まれておりませんので、不用です』
つまり、調味料的に使えば、問題ないと?
それを実践しているのか?
え?
知ってヤッてんの?アレ?
『いえ、おそらくは、直感的に行っているのかと』
いや、マジでぇ!?
ダリルさん、恐ろしい男!
で、皆で朝食な訳だが。
「んじゃぁ、コレぇっ!
う、ウメぇっ!
こんなん、食ったこと無いんだが?」
「どうやって味を付けたんだい?
初めて食べる味なんだけど?
それに、仄かに変わった香りもするねぇ」
うん、大絶賛です。
まぁ、ココは海からカナリ離れた場所だからなぁ。
海を見る機会もないし、海塩なんかも出回っていない。
遠方から運んで来る海塩などは超高級品だからな。
庶民の口に入ることなど無いんだよ。
そんな彼らが、海の味をダイレクトに味わえば、まぁ、こんな感じにもなるか。
朝食を終えた一行なんだが、二手に分かれることに。
一方は、里へと戻る者達だな。
人数は6人。
全員が男だ。
コチラはリーダーが率いている。
このリーダーなんだが、賊討伐の側面を持つ輸送隊だったため、リーダーへ任命された経緯がある。
賊を壊滅し、後は荷運びだけとなった訳だが、交渉事には向かない御仁らしい。
そのため、サブリーダーであるワーラントさんが、村へ行く連中を率いることにな。
まぁ、実質、隊に対する調整管理はワーラントさんがしており、彼が纏め役なんだが。
前に出るのを苦手としており、一歩下がる性格なので、サブリーダーとして隊を纏めていたに過ぎない。
うん、実質、彼がリーダーだな。
それにサーマさんの旦那でもあるし。
里でもワーラント一家の評価は高い。
ま、ワーラント一家っと言うより、サーマさん一家っう認識だが。
そして、ダリルさんからの評価は、ワーラント一家に傾倒している感じか。
で、隊を割って、それぞれが移動を。
リーダーは、荷が降りた感じで晴れ晴れってか?
いや、分かってんのかね?
普通はサブリーダーが里への隊を率いるモノだと言うことをさ。
つまり、それに値しない、ってことなんだが?
里へ戻る輸送隊は、鹵獲した物資を運ぶだけであり、考えることもない。
皆が狩人としては一角ならぬ力量を秘めており、獣だけでなく、賊討伐にも力を発揮する面々だ。
但し脳筋だが。
そのため、交渉事には全く向かない。
っと言うか、村で問題を起こしそうな面子を割り当てた感じか?
完全に賊討伐用に選出されたメンバーだしなぁ。
それに対し、村へ向かうメンバーは穏やかで理的な面々が多い。
女性も、保護した女性を含めたら多いからなぁ。
っと言うか、女性の方が男性より多いんだが?
まぁ、女性の半数が狩人であり、腕利だから問題はあるまい。
しかもダリルさんが同行している訳だし。
で、一行が村へと。
道中?
カットされましたが、なにか?
移動だけで、何も起こらなかったらしいしなぁ。
移動するだけの風景を、永遠と見せられるのも苦痛だし、良いのではないだろうか?




