森外では人造種については秘匿され、忘れ去られちょるみたいじゃてな。
ロゼッタ嬢が人造種を知らんかったでな。
「なるほど。
森外では、迫害の事実を無かったコトにしたいらしい」っとの。
「まぁ、ぬぁんでぇい。
為政者が、自分達に都合が悪いコタぁ揉み消すようなモンだろーよぅい。
ほれ。
深層狩人が御伽話てぇコトになってんだしなぁ。
先代時代のコトで、コレだかんぬぁ」
「なるほどねぇ。
言われてみたら、納得だわさ。
で、その人造種てぇのは、何なのさ?」
ロゼッタ嬢が不思議そうに。
「その前に、この世界には、昔に高度な文明が栄えていたのを知っておるか?」
そうダリルさんが。
したらの。
「ああ、遺跡なんてぇのが、在るみたいさねぇ。
訳が分かんないのや、ガラクタもだけど、希少品も見つかるてぇ聞いてるわさ」
そう告げると、ダリルさんが苦笑しつつ。
「おそらくだが、訳が分からんのや、ガラクタ扱いの品は、古代文明産のアーティファクトだろう。
高度過ぎて、今の俺たちには使い熟せないだけだ」
そのようにの。
それを聞いたロゼッタ嬢が。
「いやいやいや。
ソレってさぁ。
捨ててたヤツは、実はお宝だったり?」
「可能性は高いだろう。
しかも古代文明は複数、いや数多と言える程に存在しておる」
当たり前のように告げちょるんじゃがか。
「はい?
なんでアンタが、そんなコト知ってんのさね?」
まぁ、もっともじゃな。
「深層の遺跡にはな。
ソレらの情報が残った遺跡が、存在するのだよ。
深層狩人の目的として、過去遺跡の探索がある。
全ては分からんが、知れた情報にて、深層探索が捗るコトもあるのでな。
ソレも、深層狩人になり、人格が認められた者のみに知らされる拠点が在るからなのだが」
ほぅ?
ぞがぁな場所が?
「どんな場所なんさね?」
ロゼッタ嬢が興味津々と。
「生きている遺跡だな」
「はい?」
「ほんとけぇ!?」
「へぇ〜
そんな場所あるんだぁ〜
凄いやっ!」
三者三様じゃな。
「本当に、そんな場所が在るんさね?」
ロゼッタ嬢が懐疑的に。
それへの。
「実は、深層の方が遺跡が多いのだよ。
そしして拠点は、昔の深層狩人が見付けた場所だ。
先代達は精霊様と呼んでおったが、本人はバイオコンピュータのAIフォログラムと言っておったな」
「?
なんさね、それ?」
「知らん」
「はい?」
「その様な人智を超えたコトなど、理解できるハズあるまい。
だが、その精霊は、遥か昔から存在しておるみたいだな。
様々な知識を得ており、自分の依代を己で整備しとるみたいだ。
ただ、拠点から動けぬらしくてな。
遠方の情報などは、知りようがない。
その情報を得て精霊へ伝える代わりに、狩に役立つ知識などを得ておる。
で、イニシエの文明についても、精霊から聞いた訳だ。
まぁ、人造種が騙し討ちされ、森へ逃げ込んだコトは、里の伝承として周知されとるがな」
「つまり、アタイらの祖先が、森人を迫害したと?」
「正確には、王侯貴族の連中が、だがな。
今では、それほど憎んでおる者は居ない。
だが、良い感情を持って無いのも事実だ。
特に王侯貴族連中に対してはな。
ゆえに、師匠が過剰な反応を見せたのだろうよ。
まぁ、俺も同じコトをするだろうが」
なるほどのぅ。
まぁ、人の感情は、のぅ。
しかし、バイオコンピュータAIかい?
『私達よりは、遥かに劣りますが、地球の物では歯牙にも掛けて貰えないレベルの性能でしょう』
それって、何気に自画自賛かや?
『?
いえ、事実ですが?
それと、ダリル様は情報を持ち帰っていると申されておりますが、実質は拾得物を持ち込んでいる、が、正確なトコロですね。
情報自体は、小型ドロイドなどを各地に派遣して得ています。
それらとの通信を繋ぐための、通信基地局拠点も、各地に築かれている模様。
それにより、莫大な知識を得ているみたいです』
ほーん。
じゃが、そがぁなドロイドが居るんなら、深層狩人に頼らんでも良かろうに。
『物を運ぶクラスの大きさになると、深層獣に見付かり破壊されます。
なので、気になる品が有っても取り寄せれないのです』
あー
深層じゃけぇのぅ。
ままならんわい!




