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さぁ、パルマさん式、放術ブートキャンプ、始まるよー

パルマさんが複数の晶石を手に、放術を試みるのだが。


「無理ぃ!

 え?

 なんで複数の晶石を、別々同時に操れるのよっ!

 訳が分からないわっ!」


多いに困惑しているようだ。

するとダリルさんがな。


「いや、別々ではないが?」っと。


「へ?

 どう言うこと?」


キョトン?っとパルマさんが理解できないようにな。


「いや、だからだなぁ。

 順に雷のチカラを流しつつ力を放っておるのだ。


 まずは風晶石で風を放ち、その風に乗るように水晶石から水を。

 それを風で纏めつつ圧縮し、さらに風で前方へと。


 その押し出す風を雷晶石から放った雷にて整え制御した訳だ。


 体内雷晶石から放つイカズチは、一つの力だからな。

 それを複数操るのは、今の俺には無理だ」


いや、シレッと告げておるが、十分規格外なことだと思えるのだが?


「へっ?

 そ、それなら、出来るのかなぁ?」


そう告げパルマさんが試すが、水が前方へと、盛大に飛び散るだけであった。


「ヤッパリ無理ぃ!

 そんな繊細な制御なんて、できないわよっ!」


かなり苦戦しておるな。

放術適合した狩人達も試しておるようだ。

だが、適合したとは言え、訓練もしていない者達である。

放つことさえ出来ないようだった。


「ふむ?

 そんなに難しいかね?」


ダリルさんが不思議そうに。


「規格外は黙ってなさいっ!

 大体、複数の晶石を同時に操るなんて、普通は思わないの!

 って言うか、思っても出来ないわよっ!


 くっ!

 ちょっと、悔しいかな?

 よーし、ヤッてやろうじゃないのぉ!」


おっ?

パルマさんに火が点いたか?


そんなパルマさんへサーマさんがな。


「それよりさぁ、アタイ達へ放術の使い方を教えておくれでないかい。

 せっかく適合したのに使えないのはねぇ」


そう頼まれ、複数晶石の放出チャレンジを断念したようだ。

それからは放術に対するレクチャーをしておるんじゃがな。

うん。

サッパリ分からん!


『それはそうでしょう。

 マスターに放術に対する適合はありません。

 だから、適合を前提とした話しを理解できるハズが無いではないですか』


むぅ。

いや、ワンチャンくらいは?


『有り得ませんね』


なぜだね?


『だって、マスターの世界には晶粒子が存在しないでは、ないですか。


 放術適合者は、雷晶石を体内に宿し者となります。

 晶石の元となる晶粒子が無い世界では、放術適合者は現れません。

 ですから、マスターが適合者となるハズが無いのです。


 パルマさんが話している内容は、適合者であることを前提にしております。

 なれば、マスターが理解できるハズがないのです。


 ちなみに、生物的な感覚を前提とした話しなので、私にも全く理解できませんので』


ぬぅ。

せめてアドバイザーさんに解説して貰おうかと考えたのだが、それも無理かぁ。


で、何やらパルマさんによる放術ブートキャンプが始まったのだが、放術に適合しなかった者とダリルさんが、寝るための準備を。


テントなど上等な物はない。

だから完全に外で寝ることとなる。


ゆえに地面へ草や歯を敷き、その上へ毛皮を敷いている。

気温的には温暖なのだろう。

ゆえに、外で寝ることも可能だと思われる。


まぁ、複数の焚き木が焚かれ、それにより場が暖まっておることもあるのだが。


放術適合組が盛り上がっている間に、寝る場所の確保が終わる。

ダリルは適合しなかったリーダーへ、先に休むことを告げ就寝。


「チッ、勝手なヤツ」っと、適合しなかった若い衆が。


したら未適合のベテランがな。


「阿呆、キサマらも、早く寝とかんか。

 アレは、夜番を行うために寝ておるのだ。

 キサラらは、徹夜でもするてもりか?」


そのように告げられ、彼らは不満そうに。


「いや、それなら、放術に適合したヤツらだってさぁ」

などと。


「ヤツらは、放術を習っておる。

 で、儂らは何をしておる?

 休んでおるだけであろうが。


 なのに休んでないとでも言うのかね?

 そんな理屈は通らんが?」


そう言われ、渋々と就寝するのだった。

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