鍛治が始まったみたいじゃな。いや、鍛治?
鍛治が始まった?んじゃがの。
鍛治とは?
いやの。
プラティオンを溶かす炉ちゅうんは、存在せん。
ソレを溶かす高温を発し維持できんでな。
ほじゃけぇ、風繭に包んで宙に浮かせ、そん中を高温にして溶かす訳じゃて。
での。
槌にて打つ作業ちゅうんは、形成のみでノウて、不用なモンを叩き出して金属自体を整えちょるわけじゃて。
で、プラティオンちゅうヤツぁ、の。
あがぁな高温にて溶けるけぇ、他の物質は全て燃え尽きるか蒸発するでなぁ。
純粋なプラティオンしか、残らん訳じゃて。
こうなると、不純物を除去するために叩く必要なんぞ無いわなぁ。
後は形成するだけなんじゃが。
風繭ん中にて、風で溶けたプラティオンを操り、指定した形へとの。
刃先が尖っちょらんグレイブ?薙刀かえ?
いや、先端は平らでの。
Fの字の下が無い感じかや。
こん先端下から柄に沿うように刃が付いておる。
ふむ。
鉈や斧ちゅう感じかや?
ちゅうか、それにしては刃長が長いでのう。
刃先から手元近くの柄まで、刃が窄まるように、じゃ。
刃厚は厚い。
じゃが、刃は鋭い感じかや?
柄ん中は空洞になっちょるんじゃがの。
ココへ重い金属を流し込むそうな。
風繭ん中は灼熱状態なんじゃが、徐々に温度が下がっておるようじゃ。
「よし。
コレなれば、ガズンダラのインゴットを投入しても良かろう」
「ほんまけぇ?
しかし、ほんまにプラティオンを形成しやがったぜぇい。
ほれ、ガズンダラだ。
しかし、相変わらず、重いぬぇい」
ハゲルさんが、ガズンダラとやらのインゴットをの。
「しかし、重く粘りが強いけど、扱い難いガズンダラが、ねぇ。
文鎮くらいにしか、使えないてぇ思ってたわさ」
ロゼッタ嬢が呆れたように。
「まぁ、重く柔らかい金属だからな。
使う場面は限られよう。
とは言え、重量の足りぬプラティオン製武具へ、重みを足すには都合が良いからな」
そう告げつつ、ガズンダラのインゴットを風繭へと。
多少は温度が下がったとは言え、風繭内部の温度は高い。
インゴットを入れると、即座と言える速さで溶けて行く。
そのサラサラに溶けたガズンダラを、プラティオン製武具の柄に空いた空洞へと。
「ふむ。
ちと熱が高かったか?」
「そうだぬぇい。
蒸発しちまう間際、てぇ、感じだったからよぅい」
「まぁ、普通に注入できたんだからさ。
良しとするわさ」
で、注入が終わると、プラティオンにて造っておいた蓋を穴へ被せておるの。
そん後にて、風繭内の温度を上げ、プラティオン製の蓋を軽く溶かしちょるわい。
コレにて、蓋と柄が融合した感じかえ?
ふむ。
またジワジワと風繭内が冷め始めたわい。
ん?
ある一定の温度に下がったトコで、ダリルさんが何かを。
下がったちゅうても、鉄が軽く溶ける温度じゃがの。
ふむ?
研ぎかぇ?
プラティオンの粉末を風を使用しつつ、刃へと。
熱せられ、多少は柔らこうなっちょるプラティオンの刃へと、風にて操られたプラティオン粉末が。
う〜むぅ。
見事な研ぎと言えよう。
しかし肉厚な刃じゃと言うのに、刃は鋭いでな。
叩斬るちゅう雰囲気じゃが、刃の鋭さは日本刀のソレじゃて。
しかも、刃の反対側たる柄の部分は太い。
まるで鈍器じゃな。
刃先はないでなぁ。
突きなんどは出来まいて。
いや、突き刺すんじゃのうて、叩き付けるんじゃったら可能かえ?
ちゅうか、完全に鈍器じゃわい。
じゃが、カナリ頑丈な代物じゃてな。
ちゅうても、プラティオン自体が加工不能な程に溶け難く、硬い代物じゃ。
そがぁな素材にて、さらに頑丈な武器じゃてな。
こん武器が破損するイメージが出来んわい。
で、メイン武器が出来たでな。
お次は槍を、の。
ダリルさんの案にて、ネジ山とネジ溝を持つ棒が。
いやいや。
こんネジ山とネジ溝に合わせて刃を付けるとじゃ。
それぞれが短槍へと。
中間ジョイントを使えば、柄頭が刃となる、上下が刃となる槍へとの。
いや、使い難うないかえ?




