ダリルってチート。だから得た晶石もチートって?マジですかぁ!?
ダリルさんが得た晶石を見たアドバイザーさんによると、何やら彼が得た晶石が特殊なのだとか。
どゆこと?
『炎虎火晶石もですが、それぞれの環境へ生息する生命体が宿す晶石の亜空間へ繋がっております。
しかも全てが粘菌系の生物であり、悪環境に強い生き物ですね。
群体であり、宿す晶石を共有する性質を持ちます。
その晶石が造る亜空間は共有され易い性質を持つことから、強い意識を込められた晶石が偶に繋がるみたいです。
火晶石と風晶石に雷晶石は、深層に造られた古代施設へ住まう粘菌が、宿す晶石亜空間へ繋がっております。
氷晶石は、永久凍土の粘菌が宿す晶石亜空間へ。
水晶石は、深海へ住まう粘菌が宿す晶石亜空間へと。
先の3つは近場ですが、この2つは遠方ですね。
まぁ、亜空間に距離の概念は通用しないため、関係ないですが』
えーっと、水は水でも海水?
近場に海は?
「この国は海に隣接しておりませんね。
そうですねぇ。
日本の最北端から最南端を2往復したくらいで、海へ辿り着けるでしょうか。
まぁ、岩塩が採掘できますし、塩湖が在る地も散在しますので、内陸でも塩不足にはなりません。
地から塩分を吸い上げ実に溜める植物も在り、塩が不足することは無いみたいです。
とは言え、海塩は貴重であり、高値で取り引きされているようですが」
はぁー、海水晶石から塩を作れば、大儲けじゃないですかぁ。
ヤダァー
『それは、お勧め出来ませんね。
塩は国や領の専売物となっております。
国や領主と揉めることになるでしょう。
まぁ、ダリル殿なら、その点に気付いていそうですが』
ふむ?
普通の水晶石として扱っておるが?
気付いておらぬのか?
『おそらく、ワザとでしょう。
あのダリル殿が気付ぬとは思えませんから』
まぁ、ダリルさんだからなぁ。
ダリルさんは得た晶石に満足したようだな。
そをなダリルさんを見た無謀な狩人が、ダリルさんの真似をして深みへと。
あーあ。
襲われて、慌てて逃げ帰っておるな。
まぁ、軽傷で済んでおるのは、流石だろう。
「しかし、そんなに晶石を集めて、どうするんだい?」っと、サーマさんが。
するとダリルさんが呆れたようにな。
「晶石の力は有限なのだぞ。
力を放ち切った晶石は力を失う。
確か、それを空晶石と言ったハズだ。
水は生きるに必須であり、旅には荷になる。
それが水晶石で済ませられるのだから助かる。
だから増えても問題ない。
風晶石は、ちと考えておることがな」
「ふーん?
秘密にするようなことなのかい?」
「いや、別に?
ただ出来るかは分からんが。
まぁ、試してみるか」
そう告げたダリルさんは、水晶石と風晶石を合わせて持つ。
それを持った侭、前方の木を見据えておるな。
何をするのじゃろうか?
したらな。
ブッシャーっと、勢い良く水が前方へと。
なんじゃぁっ!?
「な、な、なっ!
何をしたんだい!?」
サーマさん、仰天。
っか、な。
「はい?
なにしたの???
訳分からないっー!」
パルマさんがパニックになっとるな。
「ふむ、失敗か。
やはり、制御仕切れんな」
そう告げつつ、雷晶石を追加で持つ。
「俺の直感が正しければ、これで制御可能になるハズなのだがな」
そう告げると同時に、糸のような水が前方へと。
木へ至ると同時に横へと振る。
スパンっ!っと言う擬音がする勢いで木が切り倒される。
はぁ?
ウォータージェット切断と言うヤツかえ?
え?
木など切断できたのじゃったか?
『マスターが仰っているのは、ピュアウォータージェット切断のことですね。
水のみを噴射して切断する方法であり、柔らかい素材や、食品など、熱の影響を受けやすい材料の切断に適しています。
あの木を斬るには、ちと厳しいかと』
だよね?
『ですが、ダリル殿が行ったのはアブレシブジェット切断ですね。
風で周囲の砂などを巻き上げ、巻き込んでいます。
硬い金属や石は無理でしょうが、木々ならば切断可能でしょう』
はい?
知って行ったのか?
『おそらくは、直感に従った結果かと』
マジかぁ!
ダリルさん、恐るべし!




