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記述主義者がペンを捨てるまで。  作者: ほんの未来
第7章:記述主義者と努力嫌いのための努力論。
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176 「若さがない」を笑い飛ばす12

 それじゃ、特別なんて()ぎさって、すなおに人生と向き合ってみようか。

 私の命にせよ、君の命にせよ、だ。

 それが地球ほどに重いなんてこと、ありはしない。

 もちろん、羽毛ほどに軽いなんて言うつもりもない。

 命の重さが知りたければ、体重計に乗ればいいだけだ。

 それで健康に気を遣うようになったとすれば、命の重さを理解し、命を大切にできているということだ。

 あ、(こじ)らせるのには注意ね。命の重さ、その数字を特別視しちゃって、拒食症(きょしょくしょう)になりましたみたいなね。ダメだからね、念のため。別の特別にすり替わるのはNG(ノーグッド)


 なんら特別ではない、「いのち」の構造を考えてみよう。


 たとえばシャーレ(理科の実験で使う、ガラスの小皿のこと)に寒天(かんてん)にちょろっと栄養になるものを混ぜて培地(ばいち)を作り、そこに青カビをすこし入れたとしよう。

 ちょっと放っておけば、すぐ増えて……やがて増えなくなる。もう限界、いっぱいいっぱいになるまで増えたからだ。内圧が高まるわけだね。


 そして、その青カビが出した抗生物質、ペニシリンを抽出する。

 ところで、ペニシリンを分泌するのは、青カビの中でも珍しい、一部の変種だけだ。

 さまざまな青カビで実験して、薬効の強いもの、ペニシリンがたくさん()れるものを選んでいく。もしも優れた青カビが見つかれば、ちいさなシャーレではなく、もっと大規模な施設で培養されるかもしれない。そうなれば、その青カビはもっと増えることができるね。ヒトの手を借りることで、シャーレという生存領域の限界、その壁が決壊するわけだ。


「いのち」の構造は、「内圧」と「決壊」の論理である。

 生存できる領域の中で、「いのち」は場に満ちていく。

 場に満ちきったとき、「内圧」が高まる。すると、壁のもっとも弱いところが(あら)わになる。そして、その弱いところから障壁が「決壊」して、ぶっ壊れる。

 そして、生存領域が広がるので、「内圧」がいったん下がる。

 これら一連の流れが繰り返される。これが「いのち」の構造だ。

「分析採点JOYSOUND」(Android版)にて。


 いつもの友人さんに、「もう95点の壁が存在してないかのようだ・・・!」とか言われたので。


 くっ……そうやっておだてて、すぐ攻略法聞き出そうとする……っ!


 とか思ったので。振り返りと記録を兼ねて、攻略法をば。


 まぁ、普通に95点の壁は感じてますが、90点の壁ぐらいなら大体なんとかなる感じの上達方法(リアルタイムアタック)でご容赦ください。


 まず、腹式呼吸――のことは、忘れてください。

 心の中の体育会系が、「(はるぁぁぁ)(巻き舌)から声(どぅわぁ)せぇぇぇぇぇっっ!!!!!(絶叫)」とか言い出しても無視してください。

 ちな、高校のときの体育祭で先輩からやられたことあります。伝統行事への敬意を表し、ガチ文化系としてひとこと。なける。いきろ。


「あれ、ふたことになってね?」というツッコミと妙な記憶にはふたをして、話を戻しますね。


 腹式呼吸、意識しちゃダメ、絶対!


 なぜか? だって、お歌の練習って言ったら、まず腹式呼吸じゃない? てかそれぐらいしか知らないよ!

 なんて、ね。でも、腹式呼吸を意識的にやろうとするのは、おすすめできない。


 その理由は、基本的ではないからだ。腹式呼吸は中級~上級者向けの技術であって、初心者にはまるで向いていない。

 むしろそれを先に取り組むことで、歌の上達が遅くなる。

 意識せず、それなりの腹式呼吸を自然と身につけ、意識するのはもっと上手くなってからで充分だ。


 そもそも、腹式呼吸は大声を出すための技術だ。初心者のそれは、いわば絶叫である。喉を痛めるつもりかな?

 日常生活を送る上で、そこまでの大声はおよそ必要がない。もちろん君が必要な職業などについている可能性もあるけれど、それはさておこう。

 だいたい、あくまでこれはスマホゲームの攻略である。君の部屋には防音室があるのだろうか? 苦情が来る前に、適度な声量で楽しむのが正解だ。


 攻略の方針をまず示しておく。

 気軽に楽しみながら、日常生活でも役立ってしまうような基本的な技能を優先的に学んでいく。

 いわば、このゲームは「きっかけ」だ。日常生活を全般的に、ちょっとだけ上向かせる。

 なんだったら、なにげない日々の繰り返しのなかでちょっとだけ意識を振り向けることで、歌も勝手に上達していく。

 あくまで、同じ技能だからね。歌でスキルを上げようが、日常生活でスキルを上げようが、方法はどっちでも良い。


 さて、まず取り組むのは、力いっぱい大声を出す方法ではない。

「りきみ」ではなく、「ゆるみ」について考えていこう。

 下手に腹式呼吸から始めてしまうと、身体に「りきみ」が入ってしまう。

 すると、メロディーラインを聞き取る『余裕(スラック)』すらなく、それに音程を合わせて歌う『余裕(スラック)』なんてひねり出しようがない。結果、声だけ大きい音痴ができあがる。これは良くない。90点なんてとても狙えない。


 まずすべきは、「ゆるみ」に他ならない。

 だるーんと、力を抜く。喉を痛めるような歌い方なんてしない。ちょろっと、気が抜けた感じでやるだけだ。

 姿勢も工夫しよう。まだ腹式呼吸を極めていないので、ちょっと腹筋を応援する。

 具体的には、(もも)を上げる。簡単なのは、椅子に座ることだ。あぐらをかくのも良いね。

 ロックシンガーがステージの上で、ちいさな台の上に片足を乗せてシャウトするようなライブパフォーマンス。あれって、見た目だけでなく、歌う側としても理に適っている。これはあくまでスマホゲーム、練習と割り切って、楽ちんな方法で攻略するよ。


 ゆったりしよう。力が抜けたかな? といったところで、続きは明日!(脱力)



 今日の結果。

 尾崎豊さんの「15の夜[THE NIGHT]」97.431点。

 Official髭男dismさんの「Pretender」96.736点。

 Kanariaさんの「酔いどれ知らず」96.647点。


 なお、履歴にある全ての曲で90点以上は達成しました。65曲。……が、66曲目ですぐ崩れました。

 ゆこぴさんの「強風オールバック」88.267点。

 あー、一応言い訳させてください。わずか2分26秒の曲に、「音程が急に跳ね上がるとき」「ちょっとした一節でも大きく音程が変化する」私の弱点を見事に突き刺してくる名曲です。こんちくしょう、ありがとうございます。絶対攻略してやっからな……っ!

 ――と思ってたら、基本に立ち返り、寝床でごろりと寝転がって膝を軽く曲げ、脱力を極めつつ歌ったら90.943点で案外はやくリベンジ? でも弱点克服しきった感じしないので、もうちょいやりこもうかな……。


 あと、10月17日はカラオケ文化の日だとかで、8時間無料で歌唱&分析採点し放題らしいぜ!(2024年10月17日(木)18時~同年同月27日(日)23時59分まで)

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