155 「幸運がない」を笑い飛ばす15
さて、人間関係が充実してくると、運気が向いてくる。
ここでの運気とは、なにも怪しげで非科学的なものではない。
自分とは違った視点や気付きを与えてくれる相談相手、場合によってはトラブルを引き受けてくれる仲間。こういった人間関係に恵まれることで、「不運」を避けたり、大きく軽減したりすることができる。
そんな人間関係的『余裕』が、運気として作用するわけだ。
もちろん、頼りすぎれば迷惑がられるだろう。人間関係的『余裕』を枯れるまで使い果たしてしまえば、運気も当然ながら逃げていく。
そうならないよう、ときに相談される側、助ける側になる。そうやって、信頼と実績を積み重ねていく。そして、運気に恵まれたツイている人になっていくわけだ。
おや?
助けたり助けられたりというのなら、損得なしではないか? やるだけ無駄だった?
と、思ってしまうかもしれない。けれど、じつは期待値はプラスに偏る。
何故なら、君のいるその集団は、集団でいることでメリットを生んでいるからだ。だからこそ、集団が成り立っている。
協働の正義だね。君は分け前を受け取る立場だ。だからこれで、基本的には得をする。
でもでも、やっぱり? 期待値がプラスだからと言って、君にとってプラスになるとは限らない。最悪魔王のサイコロかもしれないね? 君の場所は本当に大丈夫かな?